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最近の建設業界について知っておいて欲しいこと

皆さん建設業界ってどんなイメージがありますか?

私は、新卒で建設会社に入社して8年経ちましたが、入社前のイメージはこんな感じでした

・怖い人が多い
・男社会
・上下関係厳しい
・3K(危険・汚い・きつい)
・肉体労働
・残業当たり前のブラック企業が多い

皆さんもこういったイメージあるんじゃないでしょうか?

私が入社した8年前はまだまだそういう雰囲気が色濃く引き継がれていて、私自身少し引きましたからね(笑)

なので、正直な話、やっぱり業界全体としてそういうイメージは間違ってないと思います

なぜこういう業界になってしまったのか、何か変わるきっかけはなかったのか

気になったので、入社してから色んな人に聞いたり調べたりしてみました


なぜ建設業界はマイナスのイメージが強いのか?


そもそも世の中には色んな仕事がありますよね?

そして、人には得意・不得意、向き・不向きがあります

頭使うのが得意な人もいれば、体使うのが得意な人もいれば、手先が器用な人も不器用な人もいます

それで言うと、建設業の現場職は、どうしたって頭で考えることが得意な人よりも、頭は悪いけど体動かすのは得意で、気合と根性はあります!って人のほうが向いてます

そういう人達は、どうしたって上下関係が厳しかったり、怖い人が多くなったりという集団になりがちです

そして、職人って聞くと、「気難しいけど腕は確か」っていう人のイメージありませんか?

一昔前は実際そうでしたし、それで世の中で通用していました



建設業界に求められる変化


ただ、今の世の中ではそれが通用しなくなってきています

「職人であろうとも、コミュニケーション力がないと困る」という声が大きくなってきました

職人は、技術を追い求める人たち

そういった人たちはどこか変わっている

芸術家に近い認識でした

でも今は、芸術家であってもメディアに露出し、SNSで発信し、自分で認知を広げていかなくてはいけない

問題も起こしてはいけないし、愛想も良くしていかなければならない時代ですよね?

職人の世界も同じです

いくら腕が良くても、コミュニケーション力がなければ次の発注が来ない、もうあの職人さんに来てほしくない、と言われてしまいます

今のこの世の中の空気感が、重く変化の少なかった建設業界に、良い意味で風を与えてくれました

極端な話、「コミュニケーション力はないけど技術はある職人」から、「技術はそこまで高くないけどコミュニケーション力がある職人」が求められるようになりました

もっと正確に言うと、「現場の職人が、技術がなくてもちゃんとしたものが作れる仕組みが作れたので、技術がそこまで求められなくなった」、と言った方が正しいです

例えば、20年前は、お寿司屋さんに行けば、寿司職人が全部手でお寿司を握っていました

でも今は、有名チェーン店の回転寿司に行けば、お寿司のシャリはほぼ全て機械が作ってくれます

これは、シャリを握る技術がなくても美味しい寿司を作ることができるようになったという、いわば「技術革新」です

建設業界でもこの流れができています

例えば足場で言えば、30年前は「単管とクランプ」という材料を使って足場を組んでいました

単管とクランプ

これは、クランプの位置を、メジャーを使って測り、水平を出しながら組み立てるので、自由度は高いものの、施工時間が長く、高い技術が求められるので、長い習得期間が必要でした

ところが、今の足場は「くさび足場」と言って、最初に水平を取ってしまえば、後ははめ込んで組み立てていくだけのものを使っています。施工時間も短く、何よりそこまで高い技術が求められないので、技術の習得期間が圧倒的に短くなりました

くさび足場

このように、業界問わず、技術がなくても昔と同じクオリティの商品を作れるようになってきました
こうして、技術力が求められなくなる代わりに、コミュニケーション力が求められるようになりました

変化に付いてこれない人の行方


こうした変化は、職人にとっては厳しいものでした

その中でも変わろうと頑張る職人もいれば、「やることやってるんだから、なんでそれ以外のコミュニケーションもやらないといけないんだ!」という認識の人も多く出てきました

コミュニケーション力というのはそう簡単に身につくものではないですから、いずれにしても変わることは用意ではありません

では、変化することを拒んだ人たちはどうなったのでしょうか?

結論から言うと、それが通用する場所に移っていきました

世の中が変わったから業界も変わってきた、とは言ってももちろん全ての会社や求める声が変わったわけではありません
まだまだ「コミュニケーションはなくても良いから技術がある人がいい」という声もあります

上記のような変化できない職人は、そういった技術力があれば良いという人がいる会社やコミュニティに行きます

こうして、自分の考えが通用する場所を探すというは、建設業界に限った話ではないかもしれません

しかし、世の中の流れは確実に、技術よりもコミュニケーション力を求めるようになってきます
その数が増えていくのは間違いありません

今の建設業は、まさにこの過渡期にあります
まだ完全に変わってはいないものの、変化を無視できるほど少ない影響ではありません

しかし、あと10年もすれば、「建設業界の当たり前の基準」は間違いなく変わっているでしょう

10年前と今を比べても、変化は小さくありません
同じように、今と10年後の変化も小さくないでしょう

向かう先は、他の業界のような、「当たり前の基準が高い」建設業界になっているはずです

10年後、「当たり前の基準が高い建設業界」で活躍する人は、間違いなく、今、過渡期の業界に飛び込み、技術を磨いて、経験を積んだ人たちです

過渡期が終わり、業界が安定してから飛び込むのと、過渡期に飛び込み、変化を経験し、環境が安定したときには技術も経験もある状態では、活躍できる幅が全然違います

今のこの時期だからこそ、建設業界をやる意味があるのではないでしょうか?

いかがでしょうか?
今の建設業界を取り巻く環境の変化が少しでも伝わったら嬉しいと思います

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