富山県立山町の里山マウンテンバイクツーリズムと、e-MTBの可能性と、noteで繋がるご縁など。
里山マウンテンバイクツーリズム
富山県の里山マウンテンバイクツアーに参加してきました。
富山県の立山町の里山地域をe-MTBでめぐるガイドツアーです。
wikiから抜粋。
立山町は、富山県中新川郡に属する町である。 日本有数の豪雪地帯で、特別豪雪地帯に指定されている。町域に立山連峰や立山黒部アルペンルートを有し、富山県の山岳観光の最大の拠点となっている他、平野部では常願寺川などの雪解け水を生かした稲作が盛んである。- 引用元「Wikipedia - 立山町」
主催の佐藤さんはいまから8年ほど前にこの地域に移住して事業を営んでいる方。
1日1組限定の古民家リノベ一棟貸し宿泊施設「埜の家(ののいえ)」を経営され、今回わたくしたちが参加した里山MTBツーリズムの企画運営などを通し立山地域の高齢化、人口減少の課題に自治体との活動にも積極的にとりくんでいらっしゃいます。
「オワコンをゾッコンに」「里山は宝の山」をキーワードに、立山町地域から富山県の魅力を発信されているとても面白い方です。
参加にあたり、事前にメールのやりとりしていたんですが、すでに文章に勢いがあるんですね。「!」マークが、とても多い(笑)
実際にお会いした印象は、とても元気な方で、気さくで。話しやすい雰囲気。
この日はあいにくの天気予報でしたが、佐藤さんの元気オーラに加えて、われわれ3名の普段の行いがよかったのでしょうか(?)。雨も上がり、終始たのしく走ることができました。
富山県のサイクルツーリズム
富山県はサイクルツーリズムがとても盛り上がっている地域ですよね。県内の富山湾岸コース「富山湾岸サイクリングコース」が2021年5月、国土交通省が推進する「ナショナルサイクルルート」のひとつに認定されました。
ナショナルサイクルルートはほかに同時期に認定された北海道の帯広市、上士幌町から大樹町までを8の字で結ぶ「トカプチ400」、千葉県銚子市から和歌山県和歌山市を結ぶ「太平洋岸自転車道」。
既に認定済みの広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ「しまなみ海道」、旧筑波鉄道の廃線ルートと霞ヶ浦を一周する「つくば霞ヶ浦りんりんロード」、滋賀県の琵琶湖を反時計回りに一周する「ビワイチ」をふくめ、6ルート。
コロナ禍の入国制限が緩和し、各国のサイクリストも日本にどっと押し寄せることでしょう。これまでヨーロッパ自転車旅で知り合った友人やチーム、ツアー会社の社長さんも招いてみようかなぁ、などと考えています。そのときはnoteで告知させていただきますね。
今回の旅のきっかけは、木下さんのnoteのご縁から
「まちづくり伝道師」としてご存知の方もおおいと思います。木下斉さん。
ご活躍は以前からFacebook、Twitterとnoteで拝見していました。
いつしかnote有料マガジンを定期購読するようになり、つい先日noteメンバーシップ機能が新設されたことにより、私もそのままメンバーシップへお引っ越し。
これまでの有料マガジンは一方向だったのに対し、noteメンバーシップは掲示板機能があり、双方向のやりとりが可能です。
当初はひとりでいくつもりで里山サイクリングにソロエントリーしましたが、せっかくなのでこのメンバーシップ掲示板でお声がけさせていただいたところ、お二人ご参加いただけた、ということです。リアルでご縁ができるのも面白いですね。
木下さんのメンバーシップはいくつかプランがあり、まちづくりプロの発信する記事が見放題です。
地域で事業をおこなっているとさまざまな壁にぶつかりますし、独り・もんもんと悩んでいるのもあまりよろしくないですよね。
木下さんの記事を読んでいますと学びのおおさもさることながら、文章にちりばめられた「木下節」炸裂でスカッとさせてくれたり「地域あるある」ネタも豊富。言葉のチョイスもいいなぁと。ちなみにこの間笑ったのは、「言葉の北斗神拳」。
これから地域密着で事業を行いたい、既に実施している、副業でなにかしたいがふみきれない。アクションを起こそう、既に起こしている方は、いちど木下さんのメンバーシップ覗いてみてはいかがでしょうか。今回のようにメンバー間のつながりもできます。おすすめです。
里山マウンテンバイクツーリズムの概要
さて、里山マウンテンバイクツーリズムに話をもどします。
今回参加したのは、半日プラン(約3.5時間)をベースにした木下さんnoteメンバーシップ限定のカスタマイズプラン。
事前のメールのやりとりで、要望などしっかり聞いていただけます。1日ゆったりの約6時間プランもあります。詳細はこちらから。
一般的なサイクリングツアー価格帯としては、平均値からはすこし高め設定かもしれません。無料、1000〜2000円程度の激安サイクリングツアーとかもありますからね。
このツアーは基本が充実していることに加え、カスタマイズにも対応するバッファゆえの設定と思います。まあ、体験したらわかります。このツアーは、価格以上の価値がありました。
そして、これからコロナ禍後のインバウンド対応においては、高価格帯、柔軟な対応が満足度のキーになるはず。これは私が現在実施している湘南サイクリングツアーにおいても課題の部分と感じました。
ツアーのようす(一部)を写真で
まずね、インパクトある写真から。サイクリングツアーで滝行です。まじか。そんなのあり?(笑)
ちなみに、滝行体験はツアー終盤です。
衣装とタオル、着替えルームやロッカーもあります。滝行とかなかなかやる機会ないですからね。これはしっかり、滝にうたれたほうがお得です。なんどもいいますが、サイクリングツアーです(笑)
朝イチ集合場所に集まったら安全管理ブリーフィング、安全講習ののちスタート。
序盤は里山エリアのアップダウンエリアを周遊しながら、石切場跡(須山切石跡)を見学。この地域、金鉱や銅が採掘された地域もあるそう。この石切場は凝灰岩(火山灰由来)が採掘され、加工しやすい性質をもちます。
佐藤さん、ここで栃木県の大谷町付近一帯で採掘される「大谷石」の話題に触れていました。
ガイドを生業にする方ならピンとくるポイントですよね。参加者の拠点の地域特性や話題につなげる話法。さすが、ツボを押さえていらっしゃるなと。
私がそこから連想したのは、フランス、プロヴァンスの魔の山モン・ヴァントゥ。凝灰岩の山で、森林限界をこえた白い寂寥感のある独特の雰囲気を思い出しました。
過去の思い出や体験と、目の前の今がリンクする瞬間がありますね。そんな思いでを引き出してくれるようなツアー体験は、素敵です。インバウンドガイド対応も、このへんがポイントと思っています。
写真もいくつか。
この日は、雲のさきにみえる立山連峰は、心眼で観る展開で。
これはこれで、また趣があります。すこしづつ、天気が変わっていく様子。
これらもしっかりと感じ取る余白が、ありました。
もちろん、スイーツ&コーヒータイムもあります。
ランチは、大岩山日石寺参拝、滝行のあとの締め。
大岩山詣、大岩そうめん。
3年ほど寝かせ、大岩水でキリッと。コシが強くのびにくい特性があるようです。
10月上旬の滝行の後ですから(笑)、今回はあたたかいつゆでお願いしました。地元の山菜など付け合わせも美味。
ランチしながら、佐藤さんの移住前のこと、移住後のこれまでのこと、これからこと。
いうなれば脚本家、演出家などのカテゴリなのか、冒険家なのか、アーティストなのか、はたまたそれ以外の何か新しいジャンルなのか。
彼は、SNSなどでよくこう発信されています。
「ホラ、ふいていきます」
これからの佐藤さんの立山町、富山県でのご活躍、要注目です。
e-bikeとは
ここ数年、各国で急激に盛り上がりを見せているバッテリー搭載電動タイプのe-bike。
国内でシティサイクル(ままちゃり)の電動版、電動シティサイクルは多く見かけますが、電動スポーツバイク(ロードバイク、クロスバイク、マウンテンバイク)も徐々に増えてきました。
急勾配の坂道、峠道でもアシスト機能が効くので、いわゆる「ロードバイクガチ勢」ではなくても、気軽にスポーツサイクリングが楽しめるようになっています。
今回、里山MTBツーリズムで使用したe-Bikeは、「e-MTB」、電動マウンテンバイク。
マウンテンバイクのオフロード走破性(タイヤ太め、フロントサスペンション等)と、電動アシスト機能を兼ね備えたe-MTBは、もちろんオンロードも走れます。いわば、走れるルート面積が単純に増える。そして、参加者の体力に依存しないツアーが組める。これまでのサイクルツーリズムを根本から変える可能性の高い、革新的なツールであると感じました。
一方、車体は、重いです。あまり心配はいらないと思いますがバッテリー切れやアシストの効かない状態では、軽い素材のロードバイク、クロスバイク、マウンテンバイクと混在する走行には多少気を使う場面がありそうです。
アシストリミッター機能もあるので、速度が出てくると自動でアシスト機能がOFFになります。現在市販されているモデルは概ね時速10kmを超えるとアシスト機能が弱まり、時速25km前後でアシスト自動OFFになる仕様のようです。したがって、バッテリーが切れた場合の坂道登坂などは、結構きつそうですね。
e-MTBに乗ってみて(所感)
まず、当然ですが坂道走行がラクです。オンロードで峠道の延々と続く坂道などで、景色をみる余裕とか、余白とかを感じられるであろう、と。
これは何かの大会に出場する市民サイクリスト、トレーニングやヒルクライムガチ勢の方ですと、「追い込む」ことが目的ですから、意識は勾配やデータ、タイム、あと何キロ、とかに向いていると思うんです。多少は景色も見るとは思うんですが。
一方、e-Bikeですとこれらの要素はなくなります。したがって、観光目的で「この急勾配ルートを通る必要がある」場合でも、参加者の体力に依らないプランニングができる可能性がうまれるわけです。
加えて、e-MTBの場合は悪路走破性もプラスされます。富山里山ツーリズムでも「え、こんな狭くて草ボーボー、勾配のあるところはしれるの?」というポイントも、ガイド佐藤さんのアドバイスで問題なく通過できました。
わたくし、オンロードでしたらヨーロッパの名所と言われる峠を旅がてらロードバイクでそこそこの数と回数を登りました。加えて、主に湘南地域でオンロード主体のガイドサイクリングをしている感覚で見た場合「これは走行不可では?」という箇所を難なく、多少注意しながらですがサクッと登れるし、走れる。参加者みなさんが。
これは私の中ではとても革新的というか、想定外の出来事を体験したというか。e-Bikeかつオフロード走行初体験だった私には、既存のサイクルツーリズムを変える、むしろすべてこっち側になっていくのではないかと予感する体験だったんです。
そういう意味で、e-bike、特にe-MTBを活用したアドベンチャー体験はサイクリングツアーの新たな価値を感じましたし、サイクリングが主体ではなく地域の魅力や物語を伝えるツールのひとつとして計り知れない可能性をひめているなと強く感じた、富山県立山町でのサイクリング体験でした。
episode2
里山サイクルツーリズム。佐藤さんいわく、今回のサイクルジャーニーは「episode1」。
近隣地域を含めたepisode2以降(5まであるとか)も既に準備中とのことです。楽しみですよね。
11月から3月は冬季休業のようですので、来春、桜の季節にまた遊びに行こうと思っています。その頃は人気で予約一杯かもしれませんね。早めの予約をしようかなと画策中です。
来春公開の映画を待つような、そんな感覚です。
各種問い合わせ先
今回ご紹介のツアー、その他情報は下記から確認してみてくださいね。
一棟貸し古民家宿泊「埜の家」
里山マウンテンバイクツーリズム
木下さんnote
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