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【LoR】MindMasters調整録

上振れと調整開始

何かが起きた

以前マスターランク到達の軌跡という記事で、MindMastersという大会の開催がマスターを目指すきっかけになったという話をした。だがその結末は締め切りまでのマスター到達が叶わず、何かが起きて運が良ければ大会に参加できるだろうというものに落ち着いた。

しかし、何かが起きた。今年最大級の上振れ。

MindMastersの運営側で参加者の選出にミスがあり、急遽定員が256名→512名になったのだ。これで締め切り時点でD1だった僕にも希望の灯がともり、無事参加できることに。

参加確定のメールが届き、参加日程も判明した6月11日から僕のMindMastersがスタートした。

さて、そのメールから参加日程が6月27日と判明。ここで重要なことが一つ。

6月25日にカードの修正を含んだパッチ1.4の導入が決まっていて、環境が変化すると予想されるのだ。そうなるとデッキ選択やプレイの洗練にあまり時間をかけられない。一人でランクマッチを頼りに調整を進めるのはあまりにも非効率で、どうにか固定の調整メンバーと集中的に取り組みたい。

だが知り合いでMindMastersに出る人はいない。そもそもTwitterで繋がりのある人の中にもルーンテラをやってる人がほぼおらず、調整メンバーを募るためにもまずはルーンテラプレイヤーからある程度認知される必要があった。

そこでマスター到達に際して使ったヴァイマーがtier1だと認識された段階で、ヴァイマーに関してがっつりと解説したnoteを書くことに。そのnoteの拡散とともに調整メンバーの募集を画策した。

結果、ヴァイマーデッキ:解説の記事は同じようなnoteが無かったこともあってありがたいことに予想以上の反響をいただく。そして、またまたありがたいことに3名の方(うち一人はMindMasters未参加)から一緒に調整したいと声をかけていただいた。

これで準備は整った。

パッチ内容が判明するまでの間は、どういう修正がくるか読めないこともあってあまり触ったことないチャンピオンを触りつつ初見のメンバーとコミュニケーションを図った。

環境読みとデッキ選択

6月23日。夜帰宅するとTwitterではパッチ1.4の内容がリークされ、本来の予定よりも早く内容を知る。

結果的には、翌日深夜2時の本情報まで待つ形となったがおおかたリーク通りだろうという判断のもとMindMastersの実際の環境への考察を始める。

驚いたのは上位のアーキタイプにほとんど修正がかからなかったことだ。これは違う角度で大きく予想を外された。そんな中当然有力候補として名前が挙がったのは全く修正されなかった¨ヴァイマー¨と¨セジュアッシュ¨。特に¨ヴァイマー¨は明らかに頭一つ抜けて強力なデッキで、最も持ち込みが多いデッキだと結論づけた。

また前パッチ強力だった¨留まり(エリスカリスタ)¨、¨盗品¨、¨ディープ¨も軽微な修正に収まりの検証の必要性がある状態。また上方修正組では、明らかに強力なチャンピオンの仲間入りを果たした¨ブラウム¨、バシリスク騎兵を携えた¨忠義ノクサス¨、¨ランプアニビア¨、¨エフェメラル¨などに可能性を感じる。

¨ヴァイマー¨がtier1だと結論づけた都合上、持ち込みは¨ヴァイマー¨+αか¨ヴァイマー¨に強い2つ、もしくはアグロ×2という極端な構成の3択。だがアグロデッキはノクサスを用いた¨バーンアグロ¨とアイオニアを用いた¨イルーシブアグロ¨の2デッキ以外の組み合わせがない。その都合上¨イルーシブアグロ¨が¨ヴァイマー¨に有利がつかないということでアグロ2つの持ち込みは断念した。

結果デッキの精査段階での至上命題は「¨ヴァイマー¨に勝てること」。そのふるいによって¨留まり¨、¨ディープ¨、¨ブラウム¨、¨忠義ノクサス¨、¨ランプアニビア¨、¨エフェメラル¨などが脱落した。

その中で最後まで残っていたのは¨留まり¨で、ブン回った時のパワーや有利対面が多いこと、プレイにも慣れがあることなどから魅力的な選択肢だった。しかし前パッチから¨ヴァイマー¨が苦手で、下方修正によってさらに差が広がったのが難点。¨ヴァイマー¨以外に有利がついているなら持ち込む手もあったが、そんな都合よくはなく没に。

また¨セジュアッシュ¨は精査の結果¨ヴァイマー¨相手に比較的有利に戦えると判断され、かなり有力な選択肢となった。

そして25日から26日になるころになっても、もう一つの¨ヴァイマー¨に有利なデッキが見つからず、¨ヴァイマー¨+¨セジュアッシュ¨の持ち込みが最も有力に。

が、前パッチで¨ヴァイマー¨を使っている際¨エズカルマ¨に苦戦したことを思い出す。¨エズカルマ¨は「カルマ」が6コストになって以降鳴りを潜めていたもののエンライト状態になった時の破壊力は健在。また¨ヴァイマー¨は5ターン目まで積極的に動けない構造上¨エズカルマ¨に対して攻勢をかけれる時間が非常に短くエンライトまで長引きやすい。エンライトにまで持ち込めば「ハイマーディンガー」が成立してようが勝てるため、理論上有効な選択肢に思えた。

実際に試してみると、ほとんどその通りでかなり¨ヴァイマー¨に勝てる。その他仮想敵といえる¨留まり¨や¨セジュアッシュ¨、アグロと戦わせてみても五分以上ある。こうして¨ヴァイマー¨に勝てるデッキが2つ揃った。

ここで¨ヴァイマー¨+¨セジュアッシュ¨と¨エズカルマ¨+¨セジュアッシュ¨の2候補の選択となった。ただ前者の選択では¨ヴァイマー¨が最多と予想される環境の中¨ヴァイマー¨ミラーは避けられない。が¨ヴァイマー¨ミラーはかなり引きに左右され、同質の手札を与えられた際はかなり複雑なゲーム展開になる。一度も負けれないトーナメントで¨ヴァイマー¨ミラーに命運をかけるのはかなりリスキーに思えた。

結論、¨ヴァイマー¨2タテを目論んだ¨エズカルマ¨+¨セジュアッシュ¨を全員が持ち込むこととなる。次の項では持ち込んだデッキレシピを詳しく紹介する。他の2人が持ち込んだものはほとんど同じだが微妙に細部が異なる。

デッキ構築

【エズカルマ】

オーソドックスな¨エズカルマ¨のリストだが、細かく採用枚数を調整しバランスをとっている。また公開制ゆえに相手の意識に多くのカードを植え付ける狙いもある。三枚投入されているカードはほぼ¨エズカルマ¨の中核で、動くことも少ないだろう。今回は投入が2枚以下のものに限定してスポットを当てる。

ごちゃごちゃおもちゃ箱…基本「カルマ」レベルアップ後に利用するドローソース。フィニッシュの際もバーストスペルのため相手に干渉されずに行動できる。「カルマ」が成立しないとアド損する使いにくいスペルのため2枚。

体力ポーション…環境次第で枚数が変動する枠。今回¨ヴァイマー¨や¨セジュアッシュ¨を狩るためアグロが一定数いることが予想された。またその他の対面でもライフをリソースにするこのデッキでは有用に働くことが多い。被りを嫌って2枚。

龍の麗爪…これまた被りが非常に嫌なフォロワー。アグロ相手や¨セジュアッシュ¨相手には非常に役に立つが、一番の仮想敵である¨ヴァイマー¨に対してあまり有効でないため一枚。イルーシブユニットをブロックできないのが大きい。

退却…リストに相手が打つ除去に対して裏目がないことが非常に気になった。相手がこちらのユニットに除去を吐くさいリスクを持たせるためにも一枚採用。これ一枚でもスペル2枚分になり「龍の賢眼」や「麗爪」の効果が起動できるようになるのが良い。

烈震掌…見ての通り4コストスぺルに優秀なカードが多くタワーになりやすい。実際エンライトまで引き延ばせば勝てるこのデッキでは単純にスタンで相手のアタックを阻害できるこのカードは強力。ただ枠の都合上2枚。

捕えた!…ファストの3点スペルがないことが気になり採用。仮想敵¨ヴァイマー¨に対しても「ハイマー」やビートダウンで負け筋になりやすい「孤高の僧」などに使うのが強力。2コストで打てる可能性があるのも相手の思考に負担をかけれる。

拒絶…非常に強力なカウンタースペルだが現環境において有効な打ち先が少ない。基本的に複数枚抱えても吐ききれないことが多く3枚は絶対に採用したくない。ただ対¨ヴァイマー¨では拒絶の投げ合いになることも少なくなくそれに負けないための2枚採用。

風を追う者 ヨネ…デッキ公開制ならではといえる一枚。「烈震掌」の際に述べたようにこのデッキはエンライトに持ち込めば勝つため相手のユニットを実質3体も受け止められるこのカードは非常に強力。ただ7コストという都合上このカードがプレイアブルとなる7ラウンド目からエンライトまでの9ラウンド目の間しかプレイ機会がなく、先攻だと1回しかタイミングが無いため1枚。

【セジュアッシュ】

こちらはオーソドックスな¨セジュアッシュ¨のリストとは異なる部分も多いと思われる。今回はその部分にのみスポットを当てて解説する。

氷牙の狼…¨セジュアッシュ¨の課題としてはアグロへの耐性の低さが挙げられると考え、アグロ耐性を上げるために投入された1枚。チャレンジャーユニットのためイルーシブを強制的に戦闘に参加させられるのが強み。もちろん「ハイマー」に対しても強力。

フラッシュフリーズ…軽い凍結手段が「脆い鋼」のみだと公開制では相手側に大胆な動きをされやすいと判断し脆い鋼を1枚削り採用。「アッシュ」のチャンピオンスペルのため1枚で充分。

清算…このカードはかなり採用枚数が分かれるところで、有効でない相手にはとことん腐るため1枚のリストも多い。ただアグロ相手の勝利貢献度を評価して2枚採用とした。

大会結果と反省

使用・エズカルマ、セジュアッシュ

一回戦 ヴァイマー、セジュアッシュ
エズカルマvsセジュアッシュ ✕
エズカルマvsヴァイマー 〇
セジュアッシュvsヴァイマー 〇

二回戦 エズカルマ、セジュアッシュ
エズカルマvsエズカルマ ✕
エズカルマvsセジュアッシュ 〇
セジュアッシュvsセジュアッシュ ✕

トーナメント2回戦で敗退。

ただ対戦相手は一緒に調整していたメンバーであり、完全ミラー。¨エズカルマ¨を全盛期に使用していた相手との、¨エズカルマ¨ミラーの経験値の差で敗北した。

非常に悔しいが後悔はない。

また調整メンバーは合計での戦績は、6勝3敗。僕に勝った方はブロック準決勝まで駒を進めたが敗れた。

今回のデッキ分布をみると、予想通り¨ヴァイマー¨が最多。勝ち残った人のリストにも¨ヴァイマー¨はいるが、シェアの多さに対して淘汰された数がとても多い。やはり¨ヴァイマー¨を持っていくという選択は不安定なものだったと思う。

ではそんな中、¨エズカルマ¨の選択はどうだったかというと正解とは言えないあと一歩といったとこだろう。今回¨エズカルマ¨を持ち込んでいた人は全員で4人いたが、ブロック準決勝や決勝までいっていた。そうかなりいい線までいっていたのだ。ただ僕以外の3人は全員MF系統のデッキに敗れた。また今回ファイナリストまで残った人は二人ともMF系統のデッキを駆使している。大正解であるMFは盲点であったし、それに不利な¨エズカルマ¨という選択は正解とは言えない。

また¨セジュアッシュ¨も予想よりも立ち位置が悪かった。2番目のシェアがあったこのデッキは、ブロック決勝の段階で淘汰されていたらしい。ブロック不可ユニットを複数枚採用する構造はアグロにも不利なうえスカウトを要するMF系統のデッキにも弱い。環境予想、デッキ精査の段階でMFまで踏み込んでいれば結果は変わってきたかもしれない。

MFデマーシアというデッキは新パッチ公開前は選択肢として練習していたものの、あまり環境に変化のない修正でそうそうに切ってしまっていた。分岐としてはそこだろう。

ただ調整期間わずか2日という短い期間の間では限界も感じる。参加できた時点でありえん上振れではあったのだが、願わくばもう少し新パッチ導入から大会まで期間を設けてほしかった。

以上で、今回の大会の振り返りを終える。

最後に、調整メンバーに加わってくれたhinekureさん、山田まやさん、ゆーたさんありがとうございます。モッフルさんも練習に付き合ってくれてありがとう。その他応援してくれた方、見守ってくれた方ありがとうございました。いつか必ず結果を残します。

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