2020/06/29 ファッションとしてのCOVID-19

【2020/06/29 KP-196ファッションとしてのCOVID0-19】

この話はフィクションです。

今日は2072年6月30日。
温暖化が進んだトウキョウは、鍋の中のように暑い。セミはとっくに鳴かなくなった。
トウキョウが暑すぎて、もっと北に引っ越したからだ。

週末には、都知事選が行われる。
今回も安定の現職Kさんが当選確実と言われてる。

なにせ、都知事選では、現職が出て負けたことがない。

120歳のKさんがずっと出続けるとは思わなかったけど…

110歳、おかげさまでロングセラーとなった未来医療に関する書「Die革命第25章」の著者である私にも予想できなかった。

ただ、私の本で120歳が目標、と書いたのが影響したのかはしらないけど(そんな訳ないか…)、都知事の立候補は「120歳の年まで」と決まっていて、それからすると、今回くらいでそろそろラストランなのかしら。
…ま、本人申告の経歴が正しいと仮定して、だ。

人間は、やりたいことをやっていたら、いつまでも生きがいで輝くことができる。Kさんも、私も、図らずもそれを示していることになるだろうか。

最近、「女帝 part 15」を書いた石井さんも今やテレビに引っ張りだこである。
もう新しいネタはなくても、何となくみんな読んでしまうところも、Die革命と通じるのかもしれない、なんて。

そうそう、例の「新型」コロナウイルスは、いまでもさりげなく小さな猛威をふるっている。もう数えられないくらいの流行り方だけど、最近また新調された専門家会議のオタクな学者が数えたら、ちょうど第100波なのだとか。

専門家会議は、ちょっと問題が起こったらすぐ入れ替わるので、もう70回くらい立ちあがっているはずだ。指名されてはお払い箱になってしまう「主だった専門家」が品切れになってしまい、最近はお笑いとか芸術家とかの委員が増えている。まあ誰でも務まるのは平和なことだわ。

今や特効薬があってウイルス感染から半日以内に治る。だけど、それでも撲滅できないこのウイルスはやはり人類の脅威だったことがよくわかる。そう、特効薬ができたのは、2030年だった。このあたりはDie革命第7章に詳しく書いた。

COVID-19の爪痕は2つ。

ひとつは、テレワークが非常に定着し、東京の人口は激減した。人口減少と相乗効果で、今は都内は300万人しかいない。それでも首都であり続けるのは、Kさんの魔力もあるのかもしれないね。

もう一つの爪痕は、マスク文化だ。
50年経つと云うのに、いや、50年経ったからか、マスクは世界的に認知されて、例えばオリンピックでも、公式コスチュームには必ずマスクが含まれている。有名デザイナーの登竜門は「世界マスクフェスティバル」であることは誰もが知っている。初代の優勝者は、熊本の歯科医のまだ小さなお嬢さんだったことは、みんな知らないか…。

そして、教科書には「マスクは日本が発祥の地」と記載されている。今や悲しいことに日本が記載されているのは、これを含めて数えるほどしかないのだけれど。

今日にでも不在者投票に行こうかな。

2020/06/29(気持ちだけ今日も在ロンドン) Die革命グループ主宰・医師 奥 真也


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