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北海道のコミュニティFMの可能性

(稚内北星学園大学の授業で、学生が書いた記事。)

広大な北海道では、それぞれの地域で、地元メディアに大きな役割が期待されています。「街の回覧板」として、また、災害時の重要な情報源として、コミュニティFMへの期待は大きいです。
稚内北星学園大学の学生杉浦が、稚内市のコミュニティFM「FMわっぴー」と、我が地元帯広市のコミニュティーFM「FM JAGA」「FM WING」を比較しながら、北海道におけるコミュニティFMの可能性を考えたいと思います。


帯広にはなぜ2つもコミュニティFMが?
稚内市はFMわっぴーの1つしかありませんが、帯広市にはFM JAGAとFM WINGの2つのコミュニティFM局があります。コミュニティ放送局の開局は原則として各市町村に1つと定められていますが、なぜ、帯広市には2つあるのでしょうか。探してみたらこんな事情があるようです。
FM JAGAは十勝毎日新聞が開設、FM WINGは北海道新聞グループや帯広ガスグループ、地元の建設会社が開設していて、ライバル関係にある十勝毎日新聞と北海道新聞による「事実上の代理戦争」となってしまったので、郵政省が事態の収拾を図るため、両局に免許を交付するという「実質的な規制緩和」を行ったとあります(出典︰https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%95%E3%82%A8%E3%83%A0%E3%81%8A%E3%81%B3%E3%81%B2%E3%82%8D)。この規制緩和を受けて、他の地域でも複数FM局が生まれているケースがあり、現在は札幌市中央区、岡山県津山市、鹿児島県鹿児島市などにも、複数のコミュニティFM局があります。
わっぴー、JAGA、WINGの特徴を一覧にしてみました。

ラジオのリスナー層に若干の違いが見られます。FMわっぴーの杉谷賢俊さんにお話を伺った際、FMわっぴーのリスナーの平均年齢が高いと言っていました。FM WINGも、市民のパーソナリティさんの番組が多いからか、市民町民の年齢層高い方々に聞かれていると思います。それに比べてFM JAGAはホームページに載っているように、若い世代や女性に多く聞かれています。初めからこのようなターゲットになっていた訳ではないと思いますが、自然にすみわけがすすんだのではないかと思います。
とはいえ、私の場合、どの局の番組も聞き入ってしまい、とても面白いと感じました。ネット環境が整い、インターネットでもラジオが聞ける今、ラジオというメディアがもっと多くの人に聞かれるようになり、災害時だけでなく、日常の情報源としてラジオがいかされる可能性があるのではないでしょうか。

(杉浦)

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