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コスタリカ旅行を考えている人たちへ 其の1

ガイドブックやネットを探すと、今では大抵の情報は手に入ります。
私もnote執筆の際、ネットで情報の裏付けを取ることも多く、ネットにかなりの部分を頼っています。。
しかし時には、情報量が膨大すぎて、または逆に欲しい情報が足りなく、現地へ赴くまで何となく不安だったりするものです。
今回は私なりに、渡航前に知っておいた方が良い、そして知っているとお得な情報などをまとめてみました。
ガイドブック等に載っている一般的な情報ではなく、あまりガイドブック等で語られることが無い情報を中心に書いてみます。
パッケージツアーで行かれる人も多いと思いますが、主に個人旅行を考えている人を中心に書かせていただきます。
今回は、全ての方が最後まで読めるように設定しました。
参考になれば幸いです。

治安てどうなの?

外務省の海外安全情報によると、コスタリカは危険レベル1(十分注意して下さい)と出ている。首都サンホセ周辺、太平洋側のプンタレナス市、カリブ海側のリモン市が、危険レベル1の区域だ。
2022年の殺人事件発生率は、世界で25番目と、2010年以降高い数値が続いている。麻薬組織の抗争による殺人事件が主な内訳であるが、最近ではサンホセ市内中心部や、外国人が多く住む高級住宅地などでも事件が起きている。麻薬と関わりを持たない、一般観光客が事件に巻き込まれる可能性は低いが、街歩きに気をつけるに越した事はない。

プンタレナス市は、クルーズ船の立ち寄り港とはなっているが、観光客が向かう場所でもないので、ここでは特には取り上げない。
リモン市は、パッケージツアーでは殆ど立ち寄る事はないが、リモンからバスを乗り換えてカリブ海の観光地へ行く事は有り得る。リモンからパナマ方面へ進むと、カウイータ国立公園、プエルトビエホ・デ・タラマンカというカリブ海を臨むビーチが有り、カリブ海側のパナマとの国境、シクサオーラへ通じる。
カリブ独特ののんびりした風景が続くのだが、リモン周辺はかなり治安が悪化しており、個人的にはあまりお勧めできない。
観光地と比べると、リモン市内のホテルは宿泊費も安いのだが、麻薬組織の抗争が日常的に勃発しているため、市内での宿泊は避けた方が無難だ。
リンクは、コスタリカの英字新聞Tico Timesによる一年前の記事だ。
興味のある方は読んでください。


コスタリカは、首都サンホセが全ての中心にあり、周遊観光する場合も、一度はサンホセにて宿泊することとなる。
サンホセ市内の治安状況は、旅行者の大きな関心事になると思う。
中心部に関して、簡単に歩く上での安全マップを作成してみた。
緑のラインは安全エリア、赤紫のラインは、危険ではないが注意が必要なエリア。
ラインを引かなかった場所は、散歩には適していない場所とした。
サンホセ、ダウンタウンエリアに限定しているが、あくまでも観光旅行ついでに街歩きを考えている方の参考程度と考えていただきたい。
短気旅行でコスタリカに滞在する場合、特にサンホセに関しては宿泊する場合も、日没後は歩かない。これだけで危険な目に遭う事は格段に減ってくる。

緑の長い一本のラインは、サンホセの中央通りとなり、大部分が歩行者天国だ。
この歩行者天国の場所を歩いているだけで、メルカド、国立劇場、博物館など、主だったサンホセの見どころは回る事ができる。
赤紫のラインは、特に西側に集中しているが、道が狭く人通りが多い場所。逆に東側の短いエリアは、中心地にありながら現時点で少し寂れた、歩道の狭い場所となる。
路線バスで移動する場合、市内中心地へ宿泊している場合は、徒歩でバス停へ向かう事もあるかと思うが、バス停のある場所が中央市場よりも西側となる。ガイドブック等ではコカコーラ地区と注意喚起されている場所だ。
現在、長距離バスのターミナルはかなり整備されてきており、主に3箇所に分かれる。
Terminal7-10、Gran Terminal del Caribe、そして国際バスのTica Bus。
これらのバス停へ行くときは、タクシーを呼んで移動することを勧める。
地図上では、オレンジ色のバスのアイコンが該当する。
なお、Tica Busは、この地図外になる。
サンホセに於いて、旅行者が被害に遭う可能性がある事柄としては、スリ、置き引き、ひったくり、そして交通事故だ。
日本と違い、左ハンドル、左車線のため、特に左折車両に巻き込まれる事故が多い。そして車社会というか、歩行者優先という概念は捨てた方が良い。

昼間の中央通り風景 歩行者天国だが警察車両は必ずいる


コスタリカ政府観光局主導のもと、観光警察(Policia de Turistica)が組織され、サンホセも含め、観光地に配備されるようになったため、観光客を狙った強盗やスリは減少傾向にはある。
それでも、リュックを背負ってスマホとガイドブックを手に、カメラをぶら下げて歩いていたら、人混みの中では狙ってくださいと言うようなものだ。
街歩きの時は、荷物は少なめに、写真を撮るときだけスマホやカメラを取り出す、どの国でも鉄則だろう。
強盗、ひったくりで増えている事例は、スマホを狙ったものが多い。
地図上で色を付けていない部分、ほとんどの場所で強盗被害が報告されている。

国立博物館前のフィゲーレス元大統領像(平和憲法を制定した)
今の麻薬組織が跋扈するコスタリカの現状をどう見ているのだろう


かく言う私も、強盗にこそ遭ったことはないが、パソコンを2回、財布を1回、そしてカメラも一度盗まれている。
魔が差す、とでも言うのか、ふと注意が散漫になった時にやられている。
盗まれた時はショックだが、諦めること。命には替えられないという意識が肝心。
貴重品には海外盗難保険等の保険をかけておく事だ。
万が一、盗難等の事件にあった場合、まずは被害届を出し、保険会社に連絡をする。
サンホセにはOIJと呼ばれる司法警察の機関があり、被害届の受理を24時間受け付けている。
上記の地図、右下の部分の赤い星印が被害届を出すためのオフィスだ。

コスタリカの治安状況は、麻薬組織による大きな問題を抱えているものの、観光客がストレスを抱えなければならないほどの事態ではない。
サンホセの街中はもちろん、どこへ行っても警察車両を見かける事は多く、観光客へ悪さを行う警察官もいなくなった。
日没後の街歩き、ガイドブックや観光情報にて危険、もしくは記載されていない場所を彷徨かない。
これらに気を付けるだけで、犯罪や事故の遭遇率は減るし、ストレスも減るだろう。

通貨と両替

旅行に行く際に悩むのが、お金の問題と現地の物価だ。
コスタリカの通貨はコロン。通貨記号は₡。
1ドル=500コロン程度なので、日本円に換算すると、3,2コロンが1円に相当する。

コスタリカ国内では、米ドル紙幣は普通に使用する事ができる。
店によっては$50以上の高額紙幣を受け取らない事もあり、お釣りは現地通過で返ってくることが殆どなので、$20以下の紙幣を用意することをお勧めする。
空港や街中での現地通貨への両替は、基本不要だ。
空港の両替所は交換率が非常に悪いこと、銀行は正規レートで交換してくれるが、長時間並ばなければならない。デザイン的にはとても美しいお札なので、記念に欲しい方は両替すれば良いかと思うが、コロン通貨を持たなくとも旅の支障は無い。
殆どの観光施設、店舗ではカードの利用が可能である。
しかしながら回線の問題、そしてままある停電等でカードが使えない事態も稀にある。また、公共交通機関は現金のみだが、長距離バスに関しては事前にネットで購入が可能だ。
予備やチップを含め、数百ドル分を$20メインで用意し、基本はカード決済。
これがコスタリカ旅行事のお金の管理の賢い方法だ。
なお、日本円は両替出来なくはないが、日本でコスタリカコロンが両替出来ないと同様に、コスタリカ国内では無価値だと思った方が良い。

https://apps.apple.com/jp/app/currency/id284220417

このリンクは、私が利用している通貨換算アプリで、currencyというもの。
シンプルで使い勝手が良く、買い物事の価格チェックやその日の振替相場が確認できる。iPhone用のリンクだが、Androidにも対応しているようだ。

アプリ画面

その日のレートが分かりやすく見られる。
海外旅行必須アプリと言える。

ATMについて

現金が必要になった場合、ATMでの引き下ろしも可能だ。
国際キャッシュカード、もしくはクレジットカードが利用できる。
基本的には、国内にある殆どのATMで引き出しは可能だが、ATM手数料が高い。
ATMによっては一度の操作で千円ぐらいの手数料が取られる場合がある。
ドル、コロン、どちらで引き出す事も可能だが、ATM利用は緊急時に利用するものとして留めておく事をお勧めする。
なお、一度の操作で引き出せる金額は、$600以下が殆どだ。
コスタリカ国内銀行ATMは、夜10事までしか使えない。
治安の問題もあるので、昼間に銀行、もしくはショッピングセンター内ATMを利用する事をお勧めする。

物価について

コスタリカは、物価の高い中南米でも、格段に物価が高い。
レストランやホテル等、サービス施設では、13%の消費税、更に10%のサービス税が加算される。
スーパーなどで売っている日用品は、4%以内の軽減税率ではあるが、元の物価がとても高い。
600mlのコカコーラがコンビニで900コロン(280円)。
スタバのラテが3200コロン(1,000円)
マックのビッグマックコンボが5,000コロン(1550円)
外食はもちろんだが、日本よりかなり高い。
ホテルは、サンホセ市内で個室、トイレ、シャワー付きで、50ドルから。
観光地で個室の安ホテルを探しても、70ドル以上する。
国立公園入場料は15ドル。
プライベートの自然保護区入場料は25ドルからが平均だ。


スーパーマーケットの果物売り場
コスタリカだけあってコーヒー売り場も充実

一人旅を想定して、一日あたりの経費は、
宿泊と食費で15,000円から。
観光地の入場料を含むと、一日あたり2万円と考えた方が良さそうだ。
公共交通機関の長距離バスは、千円以下で乗れるので、移動費用は抑えられる。
パブリックバスを使い、安宿に泊まりながら出費を抑えても、この程度の経費がかかってくる。
旅行者の財布には厳しい国がコスタリカだ。

時間とお金との兼ね合い

コスタリカは日本からの直行便もなく、乗り継ぎを考えれば最短でも20時間近くかかる遠い国だ。
何度も行くことは中々に難しいので、必然的に一度の旅行で見たいものを全て見たいと思うのが心情。
そして日程にも限りがある。
コスタリカ旅行を考えている方の多くは、エコツアー目的では無いだろうか。
珍しい生き物を野生で見たい。この願いが簡単に叶うのが、コスタリカ旅行の醍醐味だ。
コスタリカを目的として旅行するのであれば、最低でも4泊はしたいところだ。
短い旅程の中で、色々な場所や生き物を見るには、多少お金をかけても時間効率を優先にしたほうが良い。

パブリックバスでの移動だと、目的地へ到着するまで半日程度はかかってしまう。
お金よりも時間を優先させたい観光客のために発達したのが、ツーリストバスだ。
料金はそれなりに高くなるが、ホテルからホテルまで移動してくれるので、時間効率を考えるとお勧めだ。
例えば、サンホセからモンテベルデへ移動する。長距離バスを利用すると、平均4時間を超える移動時間となる。
バス停への移動、待ち時間を含めると、半日がかりの移動。
座席は狭いしエアコンも無い。その分料金は$7程度の安いのだが・・・
高価なカメラやパソコンを持ち歩いていると、盗難の心配も起きてくる。
この移動をツーリストバスで行うと、3時間少々で到着する上に、ホテルでチェックアウトを終えて待っていれば迎えに来てくれる。
ハイエースタイプのワンボックス車両で、エアコンも効き、何よりも安全だ。
料金はそれなりにかかるが、限られた時間で色々な場所へ行きたい。現地での時間をたっぷり持ちたい。そう考えている方にはお勧めだ。
このツーリストバスは、ホテルからホテルへのシャトルバスとなり、乗合バスだ。
他人と小さな車でシェアするのはちょっと、自分だけのルートで色々回りたい、という方にはプライベート車両を手配する方法もある。
移動距離によって料金は変わるが、近場で$100程度。
遠くて$400ドルほどかかる。
一人だと割高だが、例えば4人家族での旅行など人数がある程度まとまれば、この方がお得になる。
利点は、プライベートなので他の乗客を気にする必要がない。
トイレなど、融通を利かせてくれる。
また、珍しい動物が道端に現れた時など、車両を停めてくれたりもする。
どこまでお金をかけられるかによって変わって来るが、選択肢はそれなりにある。
プライベート車両もシャトルバスも、少人数の場合はワンボックスタイプの車両となる。ツーリズムのナンバーとステッカーを貼っている車両が、正規に許可を得ている車両だ。
ネットでも、宿泊しているホテルでも、それから現地の旅行会社でも手配はしてくれる。
下のリンクは、コスタリカ最大手のシャトルバス会社、そして私の親しい友人が経営しているプライベート車両手配会社のFacebookページ。


タクシー、ウーバー事情

最近世界的に増えてきた配車サービスのウーバーはどうだろう。
スマホのアプリで呼べばそこまで来てくれる。運転手情報もあり、ぼられる事もなく、安全で信頼性も高い。
コスタリカでも数はどんどん増えており、タクシーを凌ぐ数のウーバーがある。
しかし、コスタリカの法律的には認められておらず、立ち位置としては白タク扱いになる。実際安くて便利、そして安心なので私も自宅からサンホセの町への移動や、サンホセ市内の移動はウーバーを利用することは多い。
ただし、現時点では公式には認められていない白タク扱い。
誰でも免許さえ持っていればウーバーのドライバーになれるので、運が悪いと免許取り立ての人や、ナビ以外の道を全く知らない人に当たってしまう場合も。
私個人の感想としては、短期の観光客が利用する交通手段としてはお勧めはしない。
コスタリカのウーバーは、一人で乗る場合、助手席に乗るように言われる。
交通警察の検問に引っかかった場合に、友達同士の体を装うためだ。
スペイン語を話せない上に全く初対面の人と、友達を装えるかどうか。

もしも検問でウーバーだとバレた場合どうなるか。
その場でナンバープレートを外されてしまう。
そして最悪車をレッカーで没収されてしまうのだ。
知らない場所で、もしもそのような目にあった場合、途方に暮れてしまうだろう。
便利、安い、安全、これが揃っているので、実際首都に住んでいるコスタリカ人は皆利用している。
私自身も利用しているのだが、ここでは、利用する場合は自己責任で、と敢えて書きたい。
なお、ウーバーサービスが受けられる場所は、基本的にサンホセ圏内となる。
地方の観光地でウーバーが使える場所は少ない。

コスタリカのタクシーは、見た目にも分かりやすい。
赤い色で、屋根にタクシーの看板を付けて走っている。
タクシーは、コスタリカ国内どこにでも走っている。
料金はメーター制で、初乗りの1kmが815コロンだ。(2025年1月現在)
タクシー会社に所属している訳ではなく、コスタリカのタクシーは個人タクシーだ。乗り方は、流しのタクシーを手を上げて呼ぶ、タクシー乗り場で待機している車両に乗る、それから電話で呼ぶ。これらの方法があるが、旅慣れていない、スペイン語が話せない人は、流しのタクシーはお勧めしない。
ホテルのフロントなどで呼んでもらうことを勧める。
残念ながら、特にサンホセ市内のタクシーの信用度はあまり高くない。
一部のタクシーではあるのだが、料金をボッタくるタクシーがいるのだ。
メーターを不正に改竄して、実際より多くの料金を請求する。これが手口だ。
長距離バスターミナルにて出待ちをするなど、状況を良く知らない外国人旅行者を狙った手口が多い。
実際に大した金額でもないので、ボラれたところで帰ったところの笑い話に出来るネタだと思えれば、それはそれで経験だが。
コスタリカ人にありがちなのだが、彼らも根っからの悪党でもなく、まあ小悪党レベルなので、戦えば退散する。交通警察に訴えれば、彼らはタクシーの権利を消失してしまうので、意外と引き下がるのだが、それにはやはりスペイン語会話力が必要となる。
余程の必要がない限りは、短期でのコスタリカ旅行を考えている方は、ツーリストバスをお勧めする。何より時間効率が高く、安心、安全だ。

タクシーはナンバープレート左側に3文字が入り、Tがタクシー

タクシーのナンバープレートは、写真のように独特だ。
タクシーを装った白タクが客引きをする場合もあるが、ナンバープレートを確認すればすぐに分かる。

サンホセ発着ツアー


サンホセには、目的が無い限りは滞在することはそれ程無いが、逆に、費用を抑えるという意味では、サンホセ滞在をしながらサンホセ日帰りツアーに参加する、というのも一つの手段だ。
移動時間が長くなり、観光時間が少なくなる、また出発から色々な人たちとの混載ツアーなので、自分の決まったテーマがある人にはお勧めできないが、とりあえずコスタリカの雰囲気を味わいたい方には意外とお勧めだ。
英語、もしくはスペイン語のガイドが同行するので、往復の移動中も彼らの話を聞ける。そして動物観察、民芸品の買い物、コーヒー農園、温泉、国立公園のハイキング、ジップラインや乗馬のアクティビティなど、多種多様なツアーが出ている。
日帰りツアーは、前もって予約しておかなくとも、宿泊したホテルで申し込むことができる。空きがあれば前日の申し込みも可能だ。
ホテルフロントには、必ず日帰りツアー等の案内パンフがあるので、それを見てから決めるのも有りだ。

今回はここまでで筆を置きたいと思います。
次回は、旅の時期の選び方、持ち物など、目的に合った選び方のアドバイスを書かせていただこうかと思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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