税法科目免除の大学院を目指す❗(2/2)
研究計画書のテーマ
私は、研究計画書のテーマを書くまで税法に関する書物を読んだりしたことや税務を実務として経験したことはなく、何をすればよいか全く知識がありませんでした。
テーマ選定方法
青山学院会計大学院では、個別にオンラインで色々相談できることを見つけたので、申し込んで実施しました。そこで教授から教えられたのは、”租税判例百選を読んで、判例事例を選んでその問題点を見つけてそれをテーマにするのが、妥当な方法だよ" と教わりました。
その書物は、税金に関する色々な裁判事例を取り上げて、事件の内容と裁判所の判決とその見解内容が記載されているものです。
研究計画書のコンサルサービス利用
私は、時間をかけずに研究計画書に取り掛ろうと思い、”合格生23人の入試コンサルタントが教える税法大学院に入るための研究計画書の書き方” の著者である税理士丸山先生が行っていたコンサルサービスに依頼しました。
これは、丸山先生が、志願者の特長をヒアリング頂いてから、最適なテーマ選択のサポートと研究計画書の添削を行ってくれるものです。
テーマ選定
私は英語を始めとして語学に長けているバックグラウンドから、シャウプ勧告という戦後にGHQが取りまとめた税制改革に関する資料を英語で読めるはずなので、それに関係する税制に関するテーマを選ぶのはどうか、というアドバイスをもらいました。
そこで私は、戦前は家族単位で所得税申告を行っていた制度を個人単位での申告納税方式に変更したことにより生じた所得税法56条の "事業から対価を受ける親族がある場合の必要経費の特例" の問題点を扱うことにしました。
その研究計画書の内容は、こちらです。
税法科目免除大学院の面接
私は、2023年度入学向けに2022年9-10月の秋試験に日本大学大学院経済学科と専修大学院商学科の2校に出願しました。無事に両校から書類審査をパスした連絡が届き、面接に挑みました。
日本大学大学院経済学科の面接
日曜日の午前9時15分に水道橋にあるキャンパス集合となり、同じ時間帯にその他男性2名、女性1名も一緒でした。
大学院の面接は、ドレスコードの指定はないはずでしたが、私以外は全員リクルートスーツ姿?でした。
約40分待合室で待機した後、午前10時に教授2名と面接開始。
主な質問内容は、約20分ほど次のような簡単なものでした。
①日大を選んだ理由、②研究のテーマの内容説明と提案内容、③研究テーマの変更について納得できるか、④税理士試験の科目合格状況、⑤平日夜間の授業と土曜日全日講義となるが、仕事や予備校との両立できるか、⑥USCPAはいつから勉強開始したのか、⑦将来のキャリアについて。
私の印象としては、大学側ではこの段階で税法の知識はそれほど求めておらず、将来税理士を目指した社会人に門戸を開いているといったサバサバした感じでした。他大学院に比べて、採用枠が多いのが影響しているかもしれません。
専修大学院商学研究科の面接
土曜日の9時45分に先週受験した日大のキャンパスから徒歩数分にある専修大学院商学研究科の面接に参加しました。
待合室では、同じ集合時間に男性6名、女性1名の計8名であり、更に中国や韓国からの留学生女性1名、男性4名程もいました。
ここでも留学生も含めて、私以外は全員リクルートスーツ姿でした。今の流行トレンドなのでしょうか?
専修大学院のパンフレットには、日英両方の言語で説明していたことを思い出し、留学生に門戸を開いた大学院なのだろうと思いました。
受験番号順に1人ずつ面接に呼ばれる中、私の順番は集合時間から約2時間後の11時40分となりました。大人数を採用する新卒一括採用の面接でもこんなに待たされたことはなく、人生最大の待ち時間でした。
面接官は教授3名で、主な質問内容は①専修大学院を選んだ理由、②更にもっと具体的な選定理由、③大学卒業時期と現職の確認、④研究のテーマの選定理由、⑤読んだ租税法に関する本、⑥米国税理士としての活動有無、⑦副業の内容について、⑧租税主義について説明、⑨脱税と租税回避の違いの説明、⑩税理士法の理解について等、約20分程度の面接にしては盛沢山でした。
まず、①に対する回答として、”税法を体系的に学べる、立地条件がよい、職務と両立して通学できる” と答えたのですが、面接官より "それでは、ウチの大学院を選定する理由にはならないよ。他に具体的な理由はないのかい?" と②の追加質問されました。
高飛車な面接官だなと思いながら、回答案を捻りだしました。待合室にいた留学生を思い出して、"留学生と切磋琢磨できる環境にある。" という回答をして漸く納得してもらいました。
私が専修大学院に対して抱いた印象としては、この段階で税法の基礎知識があることを要求していることと、要領が悪く無駄なプロセスがあることでした。その理由は、次の3点です。
長時間の待ち時間。大学院側では1人あたりの面接時間を管理していますが、同じ時間帯に8名の受験生を集めれば、誰がどれだけの時間待つか想定できるはずです。
無駄なハンドアウト。集合室のホワイトボードに記載した注意事項と同じ内容を記載したハンドアウトを配っていました。
面接官3名のうち、1名は何も質問せずにただうつむきながら殆ど居眠りしている様子でした。面接官2名で十分だったと思います。
税法科目免除大学院の面接の結果
各校とも面接してから約1週間後にウェブサイトに受験番号がアップされるので、それで合格・不合格を判断します。
結果、日本大学大学院は合格しました。しかし、専修大学院は8名受験した日本人のうち、6名が合格している様子でしたが、残念ながら私は不合格者2名の中の一人となりました。
それから日本大学大学院から入学手続きの書類が届き、入学金20万円の納付依頼と2年間総額で約200万円の請求案内が含まれていました。
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