集団思考の魔の手
みんなが「これが正しい!」「これは間違っている!」という意見に引っ張られたりした経験は誰しもあると思います。あとで冷静になって振り返ると、違うとわかることも、その場では正解に見えてしまうものです。
集団思考と同調圧力は違います
Twitterでバズると、集団思考の力が働きやすいのではないでしょうか。根拠もなく、事実も確認せずに、1つの意見に引っ張られていく。その原因の1つに「集団思考(グループシンク)」が考えられます。
以下に、集団思考に関する実験を紹介します。
3つの直線のうち、長さのことなるものを選択する問題。3人組グループのうち、被験者は1人。残りの2人はサクラとして仕込み、誤った方を「これの長さが違う」と回答させる。すると被験者は、誤った回答の方に導かれてしまうことがわかった。
正解した被験者の前頭前野を調べると、活性化してはいなかった。つまり、同調圧力による影響ではないといえる。活性化していたのは、恐れなどの感情を司る扁桃体。つまり、空気を読んだのではなく、認知そのものが歪められたにである。
対策:事実や合理性を見つめ直そう
集団思考では、認知そのものが歪められている可能性が高いということです。「そういわれれば、そうかも…!!」と、考えが変わってしまうのです。
※同調圧力であれば、内心では違うと認識していなければならない
最も有効な対策は、集団思考のリスクを知り、集団思考に傾いている自分に気づくことです。または、普段からクリティカルシンキングを鍛えておくことで、偏った考え方を排除することもできるようになります。
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