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近所に「石碑」はありませんか?
通勤や通学、散歩の途中で、公園や街角にひっそりと佇む「石碑」を見かけたことはありませんか?
それ、ひょっとすると、過去の災害を知る手がかりかもしれません。時間がある時に、ぜひ、じっくり観察してみてください。
「見たことないよ」という方は、この記事を読んで探してみてください。
昔の人からのメッセージ
各地にある写真のような石碑は「自然災害伝承碑」と言われます。この写真の石碑もよく見ると、「震災記念」という文字が見えます。昔の人が災害の様子や教訓を記したもので、僕たちへのメッセージでもあります。
ただ、2018年の西日本豪雨の時には「石碑はあるのは知っていたが関心を持って読んでいなかった。水害について深く考えたことはなかった」(平成30年8月17日 中国新聞より)といった声が多く聞かれました。せっかくある石碑も、十分に生かされていない現実が浮きぼりになったんです。
地図で探せます
そこで、国土地理院は2019年、「自然災害伝承碑」を示す地図記号を作り、全国の伝承碑の情報を収集。地図でも場所を探せるように公開しました。
地図記号が新たにできたのは13年ぶり。当時は大ききな話題になりました。
このおかげで、今は地理院のwebサイトで簡単に場所を確認できます。
こちら ⇒ https://www.gsi.go.jp/bousaichiri/denshouhi.html
このページの「地理院地図」という部分をクリックすると、
地図が表示されます。国土地理院によると、2021年10月15日の時点で全国331市区町村の1105基が掲載されています。市町村からの報告で更新しているため、今後も増えていきそうですね。
ちなみに、都内を見てみます。23区では例えば新宿区にもありました。
新宿御苑のそばで「大震災記念碑」とあります。1923年の関東大震災を伝える石碑のようです。画像をクリックするとさらに詳しい情報がわかります。
168人もの死傷者が出て、500戸が火災の被害にあったようです。記憶にとどめるために建立された石碑だということがわかります。
石碑もいろいろ
伝承碑は形も、伝える災害もさまざま。例えば、こちら。
文京区のものは大きな丸い石。存在感がありますよね。関東大震災で焼け出されてしまった住民が避難生活を送った場所だということです。
銀座にあるこちらのモニュメントも関東大震災を伝えるものですが、碑には「不意の地震に不断の用意」と刻まれているそうです。「突然の地震には日頃からの備え」ということですから、本当にその通り。昔も今も大事なことは変わらないとわかります。
江東区のこちらの石碑は「高潮」の被害を伝えるもの。江東5区は高潮の深刻な被害が懸念される地域です。昔から高潮に苦しめられたことがわかります。このように地域の特性を知ることにもつながります。
ぜひ、皆さんのお住まいの地域を調べてみてください。
ちなみに、特務機関NERVが啓発動画を作ってyoutubeで公開していますが、めちゃくちゃカッコイイです(ナレーションは加持さんだし)。
こちら ⇒ https://www.youtube.com/watch?v=O5gGspQeFdg