【中国News】生成AIの影響で原画家の”3割”を解雇、残留した社員は給与UP | ゲーム業界に迫るシンギュラリティ
最近、中国国内にてGPT-3やGPT-4等の生成AIの導入によって、絵師をはじめとするクリエイティブ職が大きな節目に直面していると報告した記事が話題となっています。
1. ゲーム会社にて、原画家を”3割”を解雇した
話題となっている記事では、約20年間以上、中国のゲーム会社にて特殊効果ディレクターを務める 符盖亚 氏に対するインタビューが行われていました。
符盖亚氏は以下のように回答しています。(※一部抜粋し、編集)
また、AIがアウトプットするイラストのクオリティにも、白眉な印象を受けているようです。
2. 原画家の給料も1/3に減った
また、符盖亚氏は続けて、生成AIの台頭によって原画家の給料事情にも変化が及んでいるとのことです。(※一部抜粋し、編集)
一方、符盖亚 氏のゲーム会社では、解雇されずに残留できた原画家の給料は全員一律で上がったとも発言しています。
3. 発展と犠牲
Stable Diffusionのような生成系AIの発達と浸透は、企業経営に多大なる効率化とコストカットをもたらし、結果的に符盖亚 氏が働く企業でも「給料アップ」という恩恵をもたらしました。
一方で、その分原画家の3割が解雇されるなど、一定の犠牲が生まれていることも事実です。
特に、原画家のようなクリエイティビリティの高い職業では、その職に就くまでに、中国の場合で平均して10年の学生生活があったりと、非常に多くのコストを割いていることも事実です。
上記で述べたように、AIは現場経験2年分の仕事量をおよそ数秒で代替できるわけですから、ある種の天変地異ともいえます。
3-a. クリエイターは脅威を感じている
そんな中、符盖亚 氏はクリエティブ系の職への就職を考えている学生に向けた記事をネットに投稿したようです。
その記事は、主に美大生などから1,000以上の「いいね!」を獲得し。 コメント欄やプライベートメッセージで、100人以上の方から問い合わせがあったようです。
符盖亚 氏はそれらの問い合わせに対して以下のようにアドバイスしたようです。
◎原画業界に入ることを躊躇している学生さんへのアドバイス
原画のレベルが中途半端で自信がないのであれば、エフェクトやムーブメント職転向したり、コードに興味があるのであれば、そのままテクニカルアートに転向することをお勧めします。
一方、大学時代からその画力を評価され、自身のレベルが高さと、自身の画風に理解と自信があるアートクリエイターの方は、迷わず原画のポジションを取り続けましょう。「優秀な人は、必ず自分の道を切り開く」のですから、AIにはできないことがたくさんある。
こんな風にアドバイスをしていました。
中途半端なクリエイターはAIに淘汰され、高いクリエティブスキルとオリジナリティを持ったクリエイターが残るとの見解のように受け取りました。
4. クリエイター系の生成AIの発展予想
最後に、符盖亚 氏がインタビュー中にクリエイター領域における生成AIの発展領域に関して言及していたので紹介しようと思います。
符盖亚 氏は生成系AIの発展は、AIに「与える」ことができるデータベースが大きければ大きいほど、AIの学習速度が速くなるというという前提に立ち、以下のような順番において、職務のAI代替が起こると示唆しています。
モデリング
UIデザイン
モーション
下地
特撮
上記のような発展が予定通りに進むかはさておき、クリエイター業界に対して、解像度の高い意見であることは間違い無いです。
※この記事の引用ソース