人生のリセマラをやめる 1,000文字モーニングノート
僕は数年前に
病気で健康を失い
それが小さなきっかけとなり
長年の親友との縁を失い
親戚との縁を失い
恋人との縁を失った
僕は困るといつでも
人生のリセットマラソンを
してたように思う
自分のお気に入りのキャラが並ぶまで
人間関係をアンインストールして
また人間関係ガチャのやりなおし
人生というアプリには
ある程度の引き継ぎ機能があって
別のアプリに移るときですら
ある程度のキャラを残して移れる
人生のリセマラって
人生でとても有利
そう思っていた
おじさんと言われる歳になると
ある異変に気づき始める
良いキャラの排出確率が
極端に落ち始めていることに
そう
人生のキャラガチャは
誰かが当てると
もう他の人には当たりづらくなる
それが10代・20代の最初のうちは
まだ取り尽くされていないだけで
徐々に取り尽くされていき
そのガチャは
魅力のないものに変わっていく
それでも
良キャラをおさえつつ
様々な人生のリセマラをしていた
職業ガチャ
友人ガチャ
恋人ガチャ
そして数年前
僕は元々抱えていた病気が再発して
まともに一日の活動ができない病人になった
そう
僕は
僕の周りにいる人にとっての
弱キャラになった
そうするとどうだろう
僕が大切に置いていた
多くの人が
僕に対してリセマラをした
そう
そもそも
リセマラなんてするもんじゃない
人はガチャから排出されるキャラではない
出会いは偶然性が高いから
そういうものに例えても
人自体はゲームのキャラではない
僕は数年前に
病気が再発して
それが小さなきっかけとなり
長年の親友との縁を失い
親戚との縁を失い
恋人との縁を失った
昨日話した両親は
僕の人生を苦しめていたけど
外すことが出来ないと思いこんでいた
両親は外せない主要キャラと思っていた
でも
両親との縁を手放すことができた
思ってみると
僕は親離れが出来ていない
情けない人間だった
ただ父に恐怖していた
そんな小さな人間だったと思う
幼少期から
「あの親のこどもとは友達になるな」
「あの子とは友達になってもいい」
成人してまもなくは
「あの女とは結婚するな」
「長男のおまえとはつりあうわけがない」
そういうような言葉を
投げかけてきた父を
デッキから外せなかった
そんなの
人生のリセマラではなかった
そして両親をデッキから外した
僕は完全に一人になった
と思っていた
僕を気遣ってくれていた友人は
まだまだ多くいて
その一人が
何かを察知して
久しぶりに
連絡を頻繁にくれるようになった
時折食事にもよく行くようになった
前にお付き合いしていた恋人からも
また連絡が取れるようになり
復縁して
今はすごく仲良くできている
また恋人に戻れた
そして
明日は
友人と僕の彼女と一緒に
そしてもうひとりの友人に会いに行くために
旅行に出る
僕はずっとすべてを抱えていこう
それを改めて今朝
決意したんだ