異世界転生小説を書きたいんじゃ その2

前回はテーマを決め、200文字の短文小説を書いた。
ちなみにテーマは超ダークファンタジー系に決めた。
そして、次の段階として400文字を考えている。

400文字に向けて決めたいことがある。
それは起承転結だ。どんな物語にも起承転結はある。
小説家になろうに投稿されている小説は大体章ごとに起承転結を作り、それを繋げることで、長文小説としている。

前回の200文字を膨らませながらも、起承転結を意識したい。
ちなみに起承転結については以下を参考にした。
論文を書き慣れている人ほど陥りやすい罠かもしれない。

「起承転結」に当てはめて書こうとすると、書き出しの「起」に前置きを書き、「承」でA=B、「転」でB=C、「結」で故にA=Cという演繹的な書き方をしてしまいがちだ。こうした書き方は、論文やリポートなどで使われる手法だ。
ところが、通常の作文や入学・入社試験、企画書などで自らの考えをまとめる際には、この演繹的な書き方が必ずしも読み手の心をつかむとは限らない。
散文に利用するときには、「起」でテーマあるいは結論を示す。続く「承」に、その主なエピソードを書き、「転」でその補足するエピソードを展開する。つまり「転」は「展」でもある。そして、「結」で「起」に書いたテーマ、結論にいたるエピソードを完結させる。
という構成にすると、比較的書きやすくなる。必ずしも「起」に前置きを書く必要もない。大事なことは、最後までエピソードを書いていくことを意識すること。書き手の感想を読み手に押しつけなくてもいいし、結論に難しいことを書こうとしたり、感想を書いたりする必要もない。エピソードが全てを語ってくれるからだ。

https://teachannel.kanken.or.jp/

異世界転生したら

「なんでいつもそうなの!」「うるさいな。ギャーギャー喚くな。」
耳にキンキンと響く両親の罵倒雑言。
幼い私は似たような前世を思い出していた。
「報われないな。」

それから両親の不仲は何年も続き、村の住人からも厭われるようになり、気付いた時には私の居場所はどこにもなかった。しかし、終わりは突然村の不自然な静けさとともにやってきた。出先から村に帰ってきたところ、村の家々や畑は荒らされ、家畜の無惨な死体が転がっていた。血溜まりの上を震える足で進み、なんとか両親の家までたどり着く。恐る恐る近づき、壊れた扉の向こうを覗くと、転がった横向きの首と私の目が合った。そして、なぜか吐きそうなほど高鳴っていた私の心臓は、穏やかになっていた。

まだ幼かった私は、一人でサバイバル生活ができるほどの体力はなかった。そのため、踏み荒らされた畑から食べられそうな食材をかき集め、暫く食い繋いでいた。毎日生きるのが精一杯で、食材を探すだけで1日が終わった。

自分の無力さに苛まれながらも、その日も木の実を集めていたが、とうとう体が限界を迎えた。
「ぐぎゃぎゃ!」
木の実の横に倒れた私を見て何者かが喚く。視線を向け、全貌を視界に収める。汚い声は魔物のゴブリンから発せられたものだった。
「…報われないな。」
そう小さく呟いた私は、駆け巡る走馬灯の中で自分の運命を呪った。
満面の笑みで私を咀嚼するゴブリンを見つめながら。


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