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デュエプレナーフ・殿堂解除選手権 ランクB その3


前置き

 こんにちは。お久しぶりです、アナダムドです。デュエルマスタープレイスは、毎シーズンマスター~レジェタッチするくらいの熱量でプレイしています。Xでも日々デュエプレに関することをつぶやいておりますのでフォローのほうお願いします。また、記事の内容が良い・好きと感じましたら、是非拡散をよろしくお願いいたします。意見感想等あればぜひXにてお寄せください。

 また、数ヶ月もの間が空いてしまったことをお詫びいたします。理由としましては、自分が受験生であり、勉学の方にリソースを割いていたからです。共通テストも終わり、進路に道筋が立ったということでこの企画を再開していきます。
 また、時間の経過に伴い、未紹介カードの中でも当初予定していたランクと現在のランクが異なるカードが存在します。そうしたカードにつきましては現在のランクを紹介いたしますので、若干ランクが前後して紹介することとなります。後日、全てのカード解説が終わった後でその時のランク表とカード解説を加えた完全版を投稿する予定です。

 前置きはこれくらいにして、以下本記事の主題に移ります。本記事は、紙のYoutuber flat工房@flat-氏の大人気企画「殿堂解除選手権」のデュエプレ版となります。現在の時点でナーフまたはDP殿堂入りとなった全24枚のカードを、後述する評価基準でS~Eまでの6段階に分け評価し、そのカードが規制に至ったプロセスと、元の能力に戻った場合に環境に与える影響について考察していきます。

ランク表について

評価基準

ランクS 明らかにおかしなことが書いてあるカード。特に、持つ能力が概念的に禁忌である、または高いインフレ耐性を持つカード、またはその両方に属すカード。

ランクA 超強力なカード。解放されるとトップメタに食い込み、環境を歪ませるカード。

ランクB 強力なカード。デッキの主軸となり、そのデッキを環境に押し上げるパワーを持ったカード。

ランクC 現環境的に適正なパワーを持つカード。単体でデッキを組むにはやや出力が劣るが、相性のいいカードやメタゲーム等との嚙み合いによっては大きな活躍をしうるカード。

ランクD ややパワー不足が否めないカード。解放しても環境に大きな影響はないが、主軸としたデッキでマスターは狙えるカード。

ランクE 将来的にも活躍の目がないカード。使用機会があるかはわからないが解放してあげてほしいカード。

 ランクSに関しては、デュエプレが紙に比べてカードプールの拡張が早く、「許されないカードパワー」のライン変遷が早いことから、インフレ耐性と効果の特異性に主眼を置いた、他ランクの純粋なカードパワー比較とは若干異なる評価基準となります。呪術廻戦でいうところの特級術師みたいなもん。

ランクBのカード

ランクB 強力なカード。デッキの主軸となり、そのデッキを環境に押し上げるパワーを持ったカード。

ということで、ランクBのカードはかなり強力であり解除はなかなかリスキーとなってきます。1枚でデッキの核となり環境レベルまでそのデッキを引き上げることも多いカードですがAランクと比べるとやっていることはまだ常識の範疇といった感じです。
 また、これ以降のカードは筆者としてもかなり思い入れがあるため文章量が増え、カードの枚数もそれに伴い小刻みになります。それでは行きましょう!

魔光大帝ネロ・グリフィス・ルドルフ

ウルトラヘイトカード

魔光大帝ネロ・グリフィス・ルドルフ SR 光/闇文明 (8) ナーフ前
クリーチャー:エンジェル・コマンド/ダークロード/ナイト 8000
・ブロッカー
・自分のクリーチャーはすべて、種族にナイトを追加する。
・自分のナイト・クリーチャーが破壊された時、ゲーム外からランダムなナイト呪文を探索し、その中から1枚をコストを支払わずに唱える。その後、その呪文をゲームから除外する。
・W・ブレイカー

魔光大帝ネロ・グリフィス・ルドルフ SR 光/闇文明 (8) ナーフ後
クリーチャー:エンジェル・コマンド/ダークロード/ナイト 8000
・ブロッカー
・自分のクリーチャーはすべて、種族にナイトを追加する。
・自分のナイト・クリーチャーが破壊された時、ゲーム外からランダムなナイト呪文を探索し、その中から1枚をコストを支払わずに唱える。その後、その呪文をゲームから除外する。(この効果は、各ターン中1回のみ発動する)
・W・ブレイカー

DMwikiより

 自軍全体にナイトを付与し、自身のナイトが離れた時にランダムなナイト呪文を射出する能力を持つため、自軍全体に擬似的なpigを付与する効果を持ちます。唱えられる呪文は以下の通り。

このカードは人気投票2021で1位に輝いた〈魔光大帝ネロ・グリフィス〉のリメイクカードであり、17弾ライジング・アライズ -希望の王女-に収録されたカードです。同期には〈超次元リュウセイ・ホール〉〈超次元ホワイトグリーン・ホール〉などがいます。

 人気投票で優勝したカードのリメイクカードとして、かなり期待をされていた〈ルドルフ〉ですが、能力公開当初、その評価はあまり高くありませんでした。理由はいくつかあり、《ナイト》と相性があまり良くないこと、効果が受動的すぎることが主に懸念されていました。当時の《デイガナイト》は型落ちとはいえかなりファンの多いデッキであり、多くのプレイヤーが新ネロ・グリフィスによるテコ入れを期待してましたが、〈ルドルフ〉はなんと自軍全体にナイトを付与。これはデッキをナイトで固める必要がないことを意味します。

 また、単体スペックを見ても、当時には既に〈奇跡の精霊ミルザム〉や〈大河精霊エル・ドラード〉といった場に出てすぐに仕事をするブロッカーが存在しており、1度踏み倒した後ターンが返ってきてようやくエンジンが起動するこのカードはあまり評価されませんでした。

デュエプレ界No.1顔がいいデッキ(当社調べ)ことネプチューン天門のエース
未だにミラミスとかから出てくると顔歪むやつ

 しかし、〈ルドルフ〉に転機が訪れます。レジェプレ2023の〈ヘブンズ・ゲート〉の再録です。既にAllでは〈エル・ドラード〉を軸に〈ロスト・ソウル〉まで採用して《ブリザード》を狩る《ドロマー天門》が活躍していましたが、Newではカードプールがやや不足しており、〈エル・ドラード〉の相棒として白羽の矢が立ったのが〈ルドルフ〉でした。

 そして研究が進むと評価は一変。エイリアンのハンデス基盤で相手のリソースを細らせ、対処札や攻め手を落とした後に〈ルドルフ〉を安全に投下、続くターンに自壊獣を連打し覆せないアドバンテージを稼ぐことをコンセプトにしたデッキ《ルドルフ天門》が開発されます。対ビートダウンには〈エル・ドラード〉が鉄壁であり、かなりのデッキ強度を有していました。

下記のnoteより

 プレイヤーは〈ルドルフ〉のことを過小評価していました。確かに一度の試行で特定のナイト呪文を撃てる確率は約15.8%とかなり心許無い値ですが、リソース呪文や蘇生呪文を打つことで自壊獣を再投下して再試行を行えます。その結果、ある程度マナがある状態で1度ルドルフの効果を起動すると大抵〈バレット・バイス〉〈HELL〉等の目当てのナイト呪文にアクセスでき、かつその過程で相手の場や手札を荒らすことが出来ることが発覚します。GRと全く同じ失敗をしてる。
 また、〈ルドルフ〉が立つと盾から〈デスゲート〉や〈ザビ・デモナ〉を踏ませても効果が起動するため攻め手はかなり窮屈になり、思ってたより隙が小さかったということも発覚しました。

 そして〈ルドルフ〉が複数体立つと紙の《ジョラゴンループ》を彷彿とさせる展開まで可能に。連鎖が連鎖を呼び、手札と盤面を空にしながら盾までボロボロにできるため、対コントロールに無類の強さを誇りました。

 そして環境入りした《ルドルフ天門》はAllにて《MRC》や《鬼龍院刃》と3強環境を形成します。ちなみに《MRC》対面はどれだけコントロールしてもトップ〈MRC〉から捲られるため微不利、《鬼龍院刃》に至っては〈ルドルフ〉をマナに飛ばしてくる上ハンド1枚から即死コンボが始動、〈Nワールド〉によりリソースゲームすら厳しいとしっかり不利であり、そんな立ち位置の悪い環境でも環境の最前線で戦っていたことからもデッキパワーの高さが窺い知れます。

元Allの番人
こいつでルドルフ流されるとマジで勝てない

 そんな〈ルドルフ〉でしたが、一度エンジンが起動してしまうと冗談みたいな回数呪文を打つことができ、その間対面はずっと指を咥えてリソースが奪われていく様を見続ける必要があり、その後ガガアルカを絡められてしっかり負けるというアンフェア性から大いにヘイトを買い、ナーフが決定されました。

 しかし、このカードもまたここでは終わりません。時はグランドマスター決定戦2023、〈モルト王〉や〈ヴィルヘルム〉、〈刃鬼〉が飛び交うビッグマナ環境。絶対王者Borsalino選手がAll Division を託すデッキとして選択したのはまさかの《ルドルフ天門》。参加者全員の虚をついたそのデッキ選択は見事に環境にぶっ刺さり、名だたる猛者たちを倒していきます。そして決勝でも〈ルドルフ〉は猛威を振るいさに丸選手の《白抜き4cビッグマナ》から2勝をもぎ取ります。そして2-2で迎えた最終戦にドラマが待っていました…

 さて、現代に目を移すと、〈アガピトス〉との相性の良さが目立ちます。〈ヘブンズゲート〉から〈アガピトス〉と〈ルドルフ〉を同時に展開すると、〈アガピトス〉から〈ファルピエロ〉等をキャストすることで即時の〈ルドルフ〉効果起動が可能になり、当時に比べて絶対的な脅威度は明確に上がっています。

一時代を築いたカード

 ただし現環境では〈サンマッド〉〈プチョヘンザ〉〈オトマ=クット〉〈禁断〉といった強力な非破壊除去が充実してることや、〈キリコ・アンプラウド〉という超強力なソリティアデッキのライバルがいるのも向かい風。即時の環境での活躍はやや厳しいかもしれません。

 しかし、このカードはまた別の問題を抱えています。それは今後のナイト呪文の開発を大きく阻害すること。ゲームを決めうるナイト付きの大型呪文の実装が難しくなるだけでなく、蘇生系の呪文を一種追加するだけでも狙った呪文を打つチェインが飛躍的に容易になるため今後のカードデザインを大きく縛ります。紙の〈グレイテスト・ゲート〉なんかが来るとストックが増え続けるため擬似ヨミジループ的なことすら可能になってしまいます。

流石にルドルフから撃てば勝つ

 また、複数の破壊ストックを作れるカードとの相性も見逃せません。デュエプレでは〈アガピトス〉ぐらいしかありませんが、紙ではGR召喚持ち+ 自壊GRや〈ムザルミ・ブーゴ〉+〈ゴー・トゥー・ヘル〉等の組み合わせが存在しており、デッキパワーを落とさずに〈ルドルフ〉を上手く使うこともできます。〈ペルフェクト/ギャラクシー・チャージャー〉で拾えるエンコマなのも偉いですね。

 そんなわけで将来性込み込みでBランクです。まあカードの性質上帰ってくることはまずないんじゃないでしょうか。

おわりに

 ということで、ランクB〈魔光大帝ネロ・グリフィス・ルドルフ〉でした。お読みくださった皆様、ありがとうございました。
 当企画は週1回程度の更新を予定しております。この記事を読んでいいなと思った方はXのフォロー、拡散のほうよろしくお願いいたします。拙文失礼いたしました。

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