息子に言われた言葉
小3息子と、ケンカになった。
引越しの片付けの最中、
『ちょっと疲れたから寝てくるわ。起こして』と言って、自分の部屋に上がっていった息子。
片付けの方は、終わっていない。
ついでに宿題も終わっていない。
いや、宿題は
『やらない』
とか
『学校でやる』
とか
『朝やる』
とか言ってくれればいい。
『5分くらいでちょちょいで終わる』
と言っていたのにやっていないから
カーーーっとなった。
『こらーーーっ!!!』
慌てて降りてくる息子。
再び片付けを始める。
洗濯してあったシーツを息子の部屋に持っていくと、
勉強机の電気がついていて
これみよがしにブラックジャックが置いてある。
で、さらにカーーーっとなった。
『お前寝るって言ってたくせに、マンガ読んでんじゃねーか!!』
『だって、だって、ママはいつも大丈夫じゃないことでも大丈夫だって言うじゃんか!!』
そう言って息子は泣き出した。
好奇心は強いけれど、実は怖がりな息子。
おもしろそう!と飛び出していくのに、
目前になると止まってしまう。
わたしは緊張をも楽しんでしまう人で、いや子どもの頃は相当臆病で、母親に【楽しみなさい】と暗示をかけてもらったおかげだと思うが、
だから闘わざるを得ない状況に息子を立たせてしまったのかもしれない。
やらなきゃ始まらない、とわたしは常に思っている。
それが、息子にはストレスだったのかもしれない。
大丈夫じゃないことを大丈夫というのは、
やればなんとかなるだろうと、向き合うのではなく
まぁなんとかなるさと逃げる方向にさせてしまったのかもしれない。
だから片付けもそこそこに、氾濫している部屋から逃げてまんがに逃避したのだろうか。
時と場合が違ければそれこそブラックジャックなんて、どうぞどうぞ好きなだけ読んでなさい、になるんだがな。
翌朝、息子と段ボールの前に立つ。
『おもちゃはそこの箱にまとめる。こっちは学校関係のものを入れる。
これはどっち?』
見えていたプラモデルを持ち上げる。
『おもちゃ』
理解はできている。
『週末、ママと一緒にやろう』
頷く息子。
まだ小3。もう小4。
手を離しちゃいけないお年ごろ、なんだろうか。
どんな思春期になるんだろうか。