316: Gilbert O'Sullivan / Clair

「ピアノ弾き語りのシンガーソングライターの作品で、日本人好みの哀愁漂う曲」と聞いて、思い当たる曲と言えば、この曲が一番しっくりくるような気がします。
アイルランド生まれ、イギリス育ちのギルバート・オサリバンがデビューしたのは1967年ですが、最初の3枚のシングルはチャートインせず、この辺りはエルトン・ジョンとよく似ています。
1970年に、ゴードン・ミルズとトム・ジョーンズが立ち上げたMAMレコードと契約したあたりからUKを中心にヒット曲が生まれるようになり、注目を集めていきます。
そして、1972年の「アローン・アゲイン」がUK3位のみならず、USで1位(6週)を獲得する世界的な大ヒットとなります。
そういうことで、ギルバート・オサリバンの代表曲と言えば、普通は「アローン・アゲイン」なのですが、個人的に推したいのは、1972年の暮れにリリースされたこの曲。UK1位/US2位の大ヒットを記録しています。
口笛のイントロに始まり、何とも切なくなるようなメロディが耳に残ります。
間奏では、プロデューサーのゴードン・ミルズがハーモニカを吹いていますが、こちらも印象的です。
そして、曲の最後に聞こえる無邪気な笑い声の主は、ゴードン・ミルズの娘のクレア、この曲のモデルとなった当時3歳の女の子でした。

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