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「トラウマコード」は面白いのか?
土曜はトナさんと一緒に念願のイカスミ汁を食べに行った。
イカスミ汁は美味しいけれど高いので滅多には食べに行けない。
まぁ、旧正月なので特別。
そのあとは例によってドラマのイッキ見タイム。
見ようと思ってる作品は沢山あるのに、ついつい新作が気になってしまい、話題の「トラウマコード」を鑑賞。
この作品、本国韓国だけではなくて、日本、アメリカ、その他世界中ほとんどの国でベストテン入りしているとのこと。
「イカゲーム」といい、韓国ドラマパワー凄い。
僕らは「イカゲーム」にはあんましハマらなかったので、パート2は見ていないけど。
で、「トラウマコード」なんだけど…。
1話目を見終わった直後、いつものように続きを見るかどうか二人で検討した結果、一応見続けることに決め、決めた以上は最後まで見ましょう、ということで全8話を完走した。
二人とも「決してつまらないわけではないのだけれど、なんかモヤモヤするというか、心の底からワクワクするシーンに欠ける感じ」という感想だった。
うーむ。
トナさんは理屈をこねない人なので、「いまひとつ乗れなかったね」、としか言わないけれど…。
僕は理屈をこねる人なので、これからこねてみる。
これから先は、多少のネタバレ注意です。
僕の感想。
「民間軍事会社」と聞くと、どうしてもワグネルを思い浮かべてしまう。
そしてそれは決して素敵なイメージではない。
なので、主人公が民間軍事会社の医療スタッフだったという設定は、最後までモヤモヤした。
回想シーンには主人公の医師が自ら銃を持って戦う場面があり、ちょっと引いた。
だって、人に向けて銃を撃つと、弾に当たった人は怪我をするか死ぬよね。
でも彼は人の命を救うために闘ってる医師だ、とか…モヤモヤモヤモヤ…。
せめて、主人公自身は武器を持たない主義、みたいな設定が最低限欲しかったかなぁ。
韓国ドラマって、最先端の技術と演出でスゴイ見せ場を作ってくれるけど、シナリオ的には凄くオーソドックスな設定が多い。
悪く言えば「ベタ」だけど、心理的に効果があると思われるシナリオ展開は、手垢とか全然気にせず、臆面もなく堂々とやっちゃうところが逆に面白いと思う。
エピソードの展開は予想がつくベタなシナリオだけど、わかりきったところは飛ばして別の角度から描くといった演出の「省き方」がテンポ良くて退屈しない。
さすが~!
と思える場面は沢山あった。
病院内での力関係の争いは、最初は善と悪との闘いみたいな感じだったのが、悪者を一方的に悪くは描かず、最終的にはハッピーエンドに持っていく展開も、ベタだけど安心感があって良かったと思う。
でも、やっぱり主人公の設定がモヤる。
超スーパー完璧な主人公の影響を受けて、「周囲の人間たちが変わっていく」というシナリオも気になった。
だって主人公は民間軍事会社で働いていた人だよ?
ホントにヒーローなの?
民間軍事会社って、あくまで「民間」なわけで、特に「お給料が良い」という設定だったし…。
収入が高いということは、どっちの側について戦うかの基準が「お金」であることを意味するのでは?
正義のために戦ってる、とは一概に言えないし、まず第一に「正義」ってなんだろ? という根本的な疑問が残る。
僕は、人と人が殺し合う戦争モノが嫌いだというわけではない。
そういう世界観が、命を救う「病院」という日常にお気軽に繋がっている描き方に抵抗があったのかも。
いちいちそういうメンドクサイこと考えたら楽しめないよ、てことは百も承知だけれど…。
「楽しむためには深く考えないのが一番」というのを優先し続けるのには抵抗がある。
何の迷いもないスーパーヒーローの活躍に酔う行為は、「陰謀論にコロッとハマる」ことにつながるような気がする。
その結果、一時の盛り上がりで間違った人に投票してしまいそうで、ちょっと怖いのだ。
ドラマを見ている間中、心のどこかにブレーキがかかり続けてる感じがしたのは、本能的にそれを察知していたからかも?
だから最後まで乗れなかったんだと思う。
実は、トナさんがノリノリで楽しんでたらどうしよう、と思ってたけど、そうじゃなかったのでホッとした。
最終回を見終わった後、トナさんは「疲れた…」と、昼寝してしまったので、暇なのでこれを書きました。