
Place Vendôme
皆さんこんにちは、或いはこんばんは。
この記事では文具における自分の好みを代表している一本、
#Parker プラスヴァンドーム "ゴドロン"
についてご紹介していきたいと思います。
Parkerから出ているペンと言えば"シズレ"や"パーカー75"が有名だと思いますが、そんな数ある75の中でもプラスヴァンドームというシリーズがありました。


様々な呼び方がありますが、
ここでは「プラスヴァンドーム」で統一します。
英国皇室御用達のParkerがいつもとは違った装いをしているこのシリーズ。
そもそも、「プラスヴァンドーム/Place Vendôme」とはフランスから由来する「ヴァンドーム広場」を意味する語で、実際にこの広場はパリの近くにあるみたいです。一度は名前を聞いたことがあるような場所が周りを取り囲んでいます。
言葉遊びみたいですが、ヴァンドームの文化をプラス(plus)したとも取れると思っていて。
銀を纏う筆記具本体だけでなく、そんなネーミングからも異国の雰囲気に囚われてしまったかのような魅力を感じます。

左下ちょい先にエッフェル塔があります
○柄
このシリーズは確認できる範囲で
・フラメー(フラーメ、フラム) 「情熱の炎」
・グレンドルジュ(ドージュ) 「こまやかな綾織」
・ゴドロン 「きらめく流星」
・エコセー(デガーレ) 「優雅なタータン」
・プリンス・ドゥ・ガル 「英国皇太子」
・ディアマン (ディアマンテ) 「まばゆい宝石」
・パルレー(ペルル) 「きよらかな真珠」
・ガーラン 「菱の小紋」
・ダミエー 「光のチェック」
・エコース 「波の調べ」
・ミラレー(ミルレ) 「銀の流れ」
の柄があり、物によってはシルバー&ゴールドの2種でボールペンと万年筆を展開していたみたいです。
自分はこの中でも「ゴドロン/きらめく流星」という柄に魅入られてしまいました。なんといっても、V字に彫られた直線の美しさに心を奪われました。
あの佇まいはシンプルでありながらも、まるでフランスの古城で時を過ごしているかのよう。
(↑言われたからフランスってなってる単純な奴)
○様式

この直線美による装飾は"アール・デコ"という様式に由来するようです。起源は1925年のパリ万博で、この頃の日本は大正ですね。
アール・デコとは、
「煌びやかでめちゃくちゃ細かく沢山の装飾が
なされている!」
ような部分を無くして、シンプルで幾何学的な美を追求した様式です。直線だったり、図形的であったり。なんというか、身につけたくなるような落ち着いた部分がいいです。
細かく装飾されてるのも好きなんですが、モノとしてと言うよりかは建築として、よりスケールの大きな中で空気感を楽しむのが個人的に好みです。
そんなアール・デコの中でもゴドロン装飾とは、古代ギリシャを彷彿とさせる、柱を囲むように刻まれた装飾からインスピレーションを受けたものを指します。

柱の縦線部分
フランスなのに古代ギリシャかよ!!
と思ったそこのあなた。
整理すると、
古代ギリシャから影響を受けた装飾がフランスで興った
→made in🇫🇷
その装飾を含むアール・デコという様式はパリ万博に由来、万博が行われたのはヴァンドーム広場周辺
→だから、Place Vendôme
ってことっぽいですね。

赤いピンがヴァンドーム広場
ゴドロンには「きらめく流星」という二つ名が与えられているわけですが、古さの中で洗練された銀軸に、力強く溝が刻まれた姿がきらめく流星の由来なのかなといった感じ。
正直な話、流星と言うよりかは騎士や西洋甲冑を連想してしまいます。が、気に入ってるのでどっちでも良い( ‘-^ )b

○本体

グリップ部はゆるい三角形型となっていて、持ち手の部分には滑り止めがなされています。
キャップは嵌合式で、字幅はXF、インクの吸入は中押し式です。

ペン先は14Kで、ニブには金の含有量が58.5%であることを指す58.5との表記があります。
多少のカリカリ感はありながらも、書きやすさはそこそこ滑らかです。どちらかといえば柔らかめよりだと思います。


基本はふとした瞬間に「使いたいなー」と思い立って書きます。なので万年筆を使う機会は決して多いわけではありませんが、見てる・持ってるだけでも思わずニヤけてしまいます。
万年筆もインクもこれからも少しずつ、大切に使っていきたいです。
いかがでしたか?
浪漫溢れる一本、
#Parker プラスヴァンドーム ゴドロン
のご紹介でした。
あまり情報が無くて正確性に欠ける部分もありますが、なんとか形にはできたかなと思います。
もし見つけることがあれば興味を持ってあげてください!


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