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子供を車に置き去りにする事件が相次いでいるが

みなさんおはようございます。毎年夏になると、子供を車に置き去りにする事件を耳にします。本当に痛ましい事件ですが、幸いにも今年は聞いていません。ああいう事件があると決まって出てくる意見に、あり得ないとか、親や保育園の関係者は何を考えているんだ、といった批判が出て来ます。当然子供たちを守る責任があるのだから当然ではありますが、責任とかそういう漠然とした考えで片づけてよいものでしょうか?私にはそうは思えなかったため、今回記事にしたいと思います。

毎年夏になるとこうした痛ましい事件について耳にしますが、まず申し上げておくと、私自身にも子供がいますし、子供を連れて出かけることがあります。その際チャイルドシートに乗せて、目的地に着いたら自分で下ろしてという作業をしています。正直に申し上げて私自身も危うく子供を置き去りにするかもしれないという場面に遭遇しました。幸い置き去りにすることはありませんでしたが、ふとしたことで、頭から子供のことが飛んでしまう瞬間があるのだな、って思ったものです。

なぜそのようなことが起きるのか真面目に考えてみましたが、どうやらワーキングメモリーという言葉がカギになるようです。ワーキングメモリーについてはWikipediaの記事を貼り付けておきます。

ワーキングメモリ - Wikipedia

みなさんは何か作業を行っているときふと何をしていたか忘れたことはないでしょうか?これは何度もあるかと思います。私なんか頻繁にあります。特に作業中に何か割り込まれたりするとすぐ忘れます。私はそうしたワーキングメモリーが弱いため、仕事や子守の際は特に注意しています。ここで先ほどの置き去り事件についてあてはめてみましょう。もし駐車場に着いたとき、車を降りた瞬間に誰かに話しかけられたとしましょう。それは友人であったりいろんなパターンがあると思います。もうこれで分かったかと思いますが、その友人が挨拶等で割り込んで来た場合、子供のことを忘れてしまう危険性があります。他にも、救急車やパトカーのサイレンなど、普段とは違うことが起きたらどうでしょうか?びっくりしてそちらに気を取られると思います。こうなってしまうとさらに危険ですね。

このように、身近に車の中に子供を置き去りにする可能性は溢れています。今私が思いついたことだけでもこれだけあります。それに会った人が職場の上司とかだったらどうでしょうか?かなり気を遣いますね。それで子供のことを忘れないなんて言い切れるでしょうか?私は言い切れないと思います。当然友人とかには悪気は一切ありません。ただ挨拶しただけです。しかしその挨拶が命取りになってしまう可能性だってあるんです。

これが保育園の事故についてもよくわかります。送迎バスの運転手や保育士がある園児を下した際、そこで何かトラブルがあったとしましょう。当然そこに付きっ切りになってしまい、車内に残った園児のことは頭から飛んでしまいます。そうでなくてもああいう人たちは極度の緊張感の中で仕事をしています。それも重なり記憶から飛ぶなんてことがあるかもしれません。

このように人間の脳の構造上対処しきれない場面はいくらでも想定できるのです。であれば、そうした脳の欠陥とかを考慮した対策を取ることが必須だと思います。人手が足りないとかいろんな問題がありますが、まず送迎バスとかは最低でも2人体制は取ってもらいたいものです。仮に一人が忘れるなんて事態が起きたとしてももう一人がバックアップすることができます。またブザーなど気づいてもらえるものを子供に持たせて使い方を教えておく必要があります。私は製造業に勤めており、安全管理についていろいろ考えさせられる機会が多くあります。そんなときどうやったらこの事故が防げるか、という考え方をするのと同時に、どうやったら事故が起こせるか、といった能動的な場面も考えてみたりもします。

これを利用したら、車から降りた瞬間に子供のことを忘れるほどのインパクトのある割り込みをすることで、その人がどう対応するかを見るなんてことに応用できるでしょう。何度も言うように人間の脳には大きな欠陥がいくつもあります。それを責任ある立場の人が云々だと言って片付けてはいけません。ああいう痛ましい事件を二度と起こさないためには、まず人間の脳には欠陥があること、それを補うための体制づくりが必要なこと、さらにそれを突破されても、事故を防げる仕組みを作っておくことが必要になるかと思います。

決してあり得ないといって思考停止をしてはいけないと思います。先生たちのように責任がある立場だからこそ起き得ることだという認識を改める必要があるでしょう。これは自分自身が子供を連れて出かける際、車を降りたら子供を下すまでの間に何か突発的な割り込みが起きても、ちゃんと原状復帰ができるように意識するようにしています。意識しているだけでも忘れる可能性は低くなります。あと子供にも私がもし忘れてしまうようなことがあったら、自分で降りられるように教育もしています。小さな子供にそこまでの判断をさせるのか、と批判されそうですが、ここまでしないと安全は確保できないと思います。パチンコなどで子供を置き去りにしていたとかは論外にしても、こういう事故は誰にでも起き得ることだと認識することで、その危険性を低くすることはできます。これは少子化の進む昨今、特に大人たちが意識していかなければならない課題だと思います。決して、置き去り事件を起こした人への言い訳のための理屈ではなく、人間の脳の欠陥を知った上での行動や対策が必要となることでしょう。

サポートしていただいたお金は子供の学費のため貯金します。一人でも多くの人が学べる機会を得られるように、お互いサポートしていきましょう。みなさんに感謝しています。