
マリアカラスへの熱い想いと、マリアカラス展に行ったこと
先日、銀座ミキモトの「マリアカラス ディーヴァが愛した真珠展」に行ってきた。これだけは、絶対行きたいっ!!と思っていたので、会期ギリギリで行けて本当によかった✨
※この記事の中に、愛着障害や、うつ状態、母親との関係に触れる箇所があります。
ご心配な方は、第二章に目次から飛んで、お読み頂けたらと思います。
第一章マリアカラスとの出会いと、今思うこと
私はマリアカラスのファンだ。
出会いは音大声楽科時代の授業。音楽評論家の先生の授業で、マリアカラスのDVDを視聴したこと。
私は、マリアカラスの歌と歌う姿を見て、授業中、嗚咽して泣いた。
隣の席の友達も完全にドン引きしていた。
でも、溢れる涙と、漏れ出る嗚咽を止めることはできなかった。
「感動」という言葉で片付けてしまうには、あまりにも大きな衝撃だった。
その後すぐに伝記や本を読み漁り、cdをたくさん聴いた。
何が私の心にそんなにも響いたのか、知りたかったから。
あれから20年。
音大を卒業して以来、マリアカラスに触れることは、ほとんどなくなった。
結婚、出産、子育て、抑うつ状態、カウンセリングを経験して、自問自答ファッションに出会い、私の中で、もう一度「歌いたい」という気持ちが芽生えている。
そんな中、再びマリアカラスの伝記を読んで、驚いた。
マリアカラスは、間違いなく、愛着障害だと思ったから。
母性がなく、共感能力のない母親に育てられ、生まれた時から気持ちに「共感」してもらったことがない。孤独の中で、ひたすら頑張ること、完璧に努力することだけが、唯一の心の支えだったに違いない。愛に飢えていたからこそ、数々のスキャンダルに巻き込まれてしまったのだろう。
私も、数年前、抑鬱状態になりカウンセリングを受け、自分が愛着障害だと知った。私の母親は、母性がなく、子供の気持ちに共感する能力を持ち合わせていない人間だと知った。
詳しくはこちらを…
学生時代は、まだそのことは知らなかった。私の親は、まともだと、信じていた。だからマリアカラスの伝記を読んでも、「マリアカラスのお母さんは、ひどいお母さんなんだな、なんでそんなことするんだろう」くらいにしか思わなかった。
20年たって、ようやくわかった。
私とマリアカラスは、大きな大きな共通点があったということだ。
だから、だから、だから…。あんなにも心に響いたのだ。
やっと、やっと…謎が解けた。
(※偉大なる歌姫と共通点などど言ってしまっていて、申し訳ありません。ただのファンの戯言だと思ってお許しください。)
私はカウンセリングを受けて、「ひたすら自分を責めて、頑張らせることだけが唯一の心の救い」という生き方を脱することができた。今はもう、何にも頑張らずに安心して生きたい、と思って暮らしている。
でも、マリアカラスは、生涯を通して、母親からの影響に苦しみ続けただろう。たとえ連絡を絶っていたとしても、心の中は、母親への葛藤や憎しみ、恐怖で煮えたぎっていたのではないか。歌えなくなった後も、自分自身を責めて責めて責めまくっていたのではないだろうか。本当の「愛」や、「安心」を知らずに、孤独の内に亡くなったのではないだろうか。
素晴らしいというひと言では済まないような、見事な圧倒的な歌唱、表現力、完璧な役への解釈、オペラに「新しい可能性」を見出してくれたその活躍と栄光の影で、猛烈に勉強し、誰よりも努力し、音楽への真摯な姿勢を貫いたディーヴァ。
その原動力となったものは、愛着障害から来る「完璧を求める自責の念」だったのではないだろうか。
その苦しすぎる生涯を思うと、胸が締め付けられる思いだ。
心から追悼の気持ちを捧げたい。
そして、苦しみの中でも、素晴らしい歌唱CDや映像を後世に残してくれた、ディーヴァの生誕100年を、心からお祝いしたいと思う。
第二章マリアカラス ディーヴァの愛した真珠展に行ったよ
そんな激アツな思いを胸に抱いて、銀座ミキモトに行ってきた。

7階の会場に足を踏み入れた瞬間、「もう泣きそう………!!!」

マリアカラスの歌声、しかも「カルメン」とマリアカラスの代表曲「ノルマ」が流れてる…!いろんな想いが込み上げてきた…!
そんな中、貴重な写真の数々…!










もう興奮が止められなくて、ずっと「やばい…はぁ、はぁ、やばい…」と呟いていた。
なんだかその時代にタイムスリップした気持ちになって…。
実際に着用された私物のお洋服や靴、バッグの展示など…。













5周くらいして、やっと興奮がおさまり、落ち着いてきたところで、係の人に、「マリアカラスとミキモトさんは繋がりがあるんですか?」と聞いてみた。
すると「マリアカラスさんは、真珠を愛していて、ミキモトの真珠を使ったという記録はないのですが、真珠つながりで、お声をかけて頂きましたので…」とのこと。
ここで、気づいた。
「真珠の展覧会だったのか!!!??」
マリアカラスの私物に感激するあまり、真珠を見ることをすっかり忘れていた。
そういえば、とても大きな真珠がたくさんマネキンに付いていた気がする。
大きすぎて、見えなかった…。
とにかく、なんていうか最高だった…
本日は以上です。
お読みくださりありがとうございました😊
なかまち