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冬の大根と佐川構文

 ゲーム『龍が如く0〜誓いの場所〜』にて私が好きなセリフに、こんな言葉がある。

 佐川「こんなご時世だ。 十万するフグの懐石だの、100g一万の松坂牛だの何だの、高ぇモンはあらかた食ったけど、こんなボロい屋台の80円の大根がいちばんうめぇ。 金ってのは一体何なんだろうな」

 このセリフを発する佐川はちょっとイヤな奴なのだが、おでん屋の屋台を訪れた時のこのセリフは妙に記憶に残った。
 ※ちなみにこの後、おでん屋の大将の目の前で平然と殺しの相談を始めます。


 さて、大根が美味しい季節である。
 というか寒い。
 寒いよ。 最近寒すぎない?

 こんな日には大根の煮物だ。
 おでん、ぶり大根、豚バラ大根、牛すじ煮込み、もつ煮。 そう。モツ煮。

 モツ煮を作って一杯やりたいのだが、しかし。
 モツや牛すじってやけに高くないですか?
 気のせいですか?
 うちの地域だけなんですか?

 仕方ないのでハツを買ってくる。
 モツ煮ならぬ「ハツ煮」である。

 元はと言えば、大根と厚揚げと鶏レバーを使う「レバーの塩煮」を私流にアレンジしたものだ。
 ハツは安いからな!


 さて。
 まずはハツを半分に開き血合いを取り、下茹でしておく。
 大根は適当な大きさに切り、皮を剥いて適当に隠し包丁を入れて鍋にイン。
 鍋に水、酒、醤油、塩、コンソメ顆粒、鶏がらスープの素などを適当にぶち込み、大根を煮込む。

 大根に火が通ったら、ハツと厚揚げを鍋に加えて一煮立ちさせて火を切り、冷まし、もう一度加熱すれば完成だ。

ハツ煮。

 これはやはり日本酒ですよ。
 黄金色の大根の美しさ!
 煮込まれて味がしみた大根に日本酒さえあれば人生なんとかなる(かも知れない)。

 おでんを作るってなると、具を色々と入れたくなってしまうが、これはハツ、大根、厚揚げの三種類だけでいいので気が楽なんです。

 あと、煮込む時に各種調味料を入れるのがちょっと手間だなーと思う方は、鍋の残りつゆを活用して大根を煮込んでも良いぞ!

 コクとボリュームが欲しければ焼いた鶏皮なんかを入れても良いぞ!

 いっそ大根抜きで作っても美味いぞ!?

 佐川「、、、お前さ、ひどいよ。 どうして俺の好物の大根抜いちゃうの? 悲しいじゃん」


 こっ、こ、おっ、こここ、このハツ煮を食べて酒を飲んでると、「あ〜冬が始まったなぁ」と思うんですよ。 佐川はん。

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