富山紀行。お好み焼き編
「富山でお好み焼き?」と賢明な皆様は思われるかもしれない。
確かにお好み焼きといえば大阪や広島が有名であり本場で、富山に来てまで食べるのもではないかも知れない。
しかし。
富山には富山にしか無いお好み焼きがある。
まずは高岡の居酒屋『陣太鼓』で食べられる
「ととまる」。
見た目は完璧なお好み焼きだが、その生地の中身は魚のすり身、刻み玉ねぎ、紅生姜、山芋、少量のこんぶ、、、など。
お分かりだろうか?
なんと。お好み焼きっぽいけどキャベツが入っていない! それでいてふんわりとバッチリ美味くてビールに合うから困っちまうんだ!
というよりこれはお好み焼きによく似た別物の料理だと思った方が良い。
魚が豊富な土地ならではの料理だな。
お次に『ぼてやん 多奈加』のお好み焼き。
ここは有名な人気店であり、土曜日の16時に訪れたのだが6組待ちの行列ができていた。
20分ほどしてようやく席に着けたのだが、ここからが本番。なんとこのお店、注文してからお好み焼きが出るまでに40分〜60分はかかるのである。私みたいな暇人向けだな。
そしてようやく。
世にも珍しい四角いお好み焼きである。
絶対にマヨネーズの量がおかしい。
ビールをちびちび飲みながら一時間ほど待たされたので結構空腹だったのだが、あっという間に満腹になってくる。
あれだけ空腹だったのは何だったのか。
このお好み焼き、レタス10個分の食物繊維とか入ってないよな?
「満腹中枢を刺激する」という言葉があるが、
私の満腹中枢を井上尚弥と大谷翔平と室伏広治と吉田沙保里が四人がかりで殴っているようなイメージである。
しかしキャベツの量は、決して多くない。一方でマヨネーズは確かに大量で、上にかける鰹節や青海苔は見当たらなかったが、具材として変わった物はない。
ただ。お好み焼きがとにかく分厚い!
これ一枚で普通のお好み焼き三枚分くらいあるんじゃないか? なんだ? 座布団か? これは確かに焼くのに時間がかかりそうである。
お店に同行した友人がキムチを頼んでいたのが幸いした。キムチの爽やかな酸味で味変しなければ残してしまったかも知れない。
前述の通り、このお店はお好み焼きが出てくるまでかなり時間がかかるので、「その間にビールと焼きそばで場を繋ぐかぁ」などと考えてはいけない。満腹で後悔するぞ!
良い子のみんなも、富山駅で時間を持て余したらチャレンジしてみてくれ!