セルフ・メカニズム
パラレルワールドだ
あっちの世界の自分はどうやら死ぬことに決めたらしい
明日、屋上から飛び降りるってさ(おあいにくさま!)
そっちの自分は明日は子供とバーベキューだって言ってるし
向こうの自分は四人目の彼女が出来るってことで、
「やれやれ」なんて言っている(何だコイツ)
失業して途方にくれてる自分に、アフリカで独り暮らししている自分に、
両足を失くして車椅子で生活している自分に、大学で教授なんてしている自分までいる
どの自分も悩みはゼロではないようだけど、
希望もゼロではなさそうだ
(目が覚めたらやっぱり生きようなんて可能性0.01%)
この世界のこの自分はっていうと、
時間が過ぎ去るのを待っている、
さっさと10年後、20年後の自分になってしまえと、
死ぬことに決めた自分が「お前も一緒に」なんて手招きしてる
余計なお世話だよ
じゃあ自分が飛び込もうっていうなら、、、、、、、、、、、、、、、、、
紛れもない現実だ!
嘘、偽りのない現実であるべきだ
そこには全部ある、
お前ら自分全員が生きている現実だ
そこへ飛び込むんだ、どうだ、どうなんだ
両足を失くしている自分が何だか楽しそうに笑っている
いろんな自分に引きずられて霧散してしまいそうだ
自分自分自分自分自分自分自分自分自分自分自分自分自分自分自分自分自分
突如現れた自分たちは、
まるで多重人格者のそれのように、
一人では支えきれない何かの為に、
あの日あの時あの場所と、
想い出が多過ぎて慌てふためいている