見出し画像

長崎旅、47都道府県最後の県


仕事休みを利用してコツコツと都道府県を旅していたが、ついに今回で終わりを迎える。


1日目

今回もいつも通り1人旅の予定だった。

が、先週、下呂温泉で出会った2個下の彼が長崎に住んでいて、「ご飯行きましょう」と言ってくれた。
だから、彼の仕事が終わるまで、今日は大村でゆっくりする。



昼ごはんは、彼の激推ししてた「協和飯店」というちゃんぽんのお店に向かう。
長崎の人が勧めるちゃんぽん屋。長崎出身の福山雅治も愛した店らしい。絶対おいしい!


しかし到着すると、定休日の看板がデカデカと置かれていた。


すぐ隣にうどん屋があったので、仕方なくそこに入る。でもここの油淋鶏定食美味しかった。後で彼に言ったら、この店も好きらしい。


店を出て、再び空港の手前の海沿いまで戻る。大村湾を眺めてボーッとする。

右奥に長崎空港

47都道府県を達成した実感を噛み締める。今まで行った場所が次々と去来する。


彼の仕事終わりまであと1時間。
すぐ近くに温泉があったので、そこで時間を潰そう。

子どもがこの青いPOP移動させてた
あかんやろ

待ち合わせ時間が近づき、少しだけ緊張してきた。
先週初めましてで、翌週には泊まりってやっぱり距離感おかしい。だがそれが旅人っぽくて良い。

ドキドキ

無事合流。
なんかめっちゃかっこいい車乗ってた。新車らしい。

夕飯はステーキ丼。美味しかったけど、彼の運転に任せてたからどの店か覚えてない。


「実は会う前緊張してたんですよねー」
と彼が言う。

彼をコミュ力オバケだと思ってたけど、そんな人でも緊張するんだな。
それを聞いて、自分から「タメ口でいこう」と言えた。タメ口にしてから仕事とか将来の話とかできた。やっぱ敬語とタメ口じゃ距離の縮む速さが違うな。


食べ終わって、5分くらいで彼の家に到着。
2人で霜降りYouTube見てのんびりしてると、「散歩行く?」と彼が誘ってくれので、もちろん行った。

この日は晴天だったので、野岳湖という、多分地元民しか知らない場所に星を見に行く。
街灯がほぼなくて、スマホのライトがないと何も見えない。
でもそのおかげで、星はプラネタリウムのように数多く見える。

寒いし帰るか、って時に流れ星が!

彼は丁度見てなかった。悔しがってたけど、いつでもここ来れる彼の方が羨ましいよ。


なんかの話の流れで、都道府県クイズを出しながら車で家に戻る。ほんの2時間くらいしか経ってないのに、仲良くなったなぁ。

家で明日の予定を決める。彼はもちろん仕事なので、仕事終わりに雲仙の日帰り温泉に行こう、ということになった。


また明日が楽しみ。


2日目

翌朝、彼の出勤に合わせて7:40に起床。

わざわざ大村駅まで送ってもらって、
彼が仕事終わるまで長崎駅周辺観光。

朝食に角煮まんじゅう
方言が旅を意識させる

軍艦島

今日は色んな人におすすめされた軍艦島フェリーへ。

ただ、上陸の条件が厳しいらしい。
実際に、前日は欠航になっている。係の人も「到着しないと、上陸できるか分からない」と言っていた。

変わったなぁ

長崎港から40分、軍艦島が見えた。
この間、係の人がずっと何も見ずに案内してた。全部暗記してそうですごい。

到着したので、上陸出来るかどうかの案内放送が入る。

「皆様にお知らせ致します。条件を満たしているので、只今から軍艦島に上陸致します」

拍手が起きた。せっかく来たし上陸したいな〜と不安だったから、安心。


説明によると、この2枚に写ってるものが世界遺産に登録されているらしい。

驚いたのは、2枚目の写真だ。
島の周りの海に潜って岩を調達したらしい。深いところだと20mだとか。この数の石を集めて、積んだということに、衝撃を受けた。これは世界遺産だわ。


今では草木が茂っているが、これは鳥が種を運んできた結果らしい。
この島が現役の時は植物がなく、壁の一部を緑色に塗って、植物の代わりにしていた。

この島では家賃も安く、給料もかなり良かったらしいが、果たして当時の人は幸せだったのかな、と想像。


四海樓 

長崎港に戻り、昼食にちゃんぽんを頂く。

ちゃんぽんは長崎生まれで、中華料理じゃない!と店の入口に書いてあった。

東京で食べるリンガーハットと全く味が違う。めっちゃ美味しい。スープか、麺か、どっちも違うのかな。


ここで、彼からLINEが。

残念だが仕方ないので、長崎駅周辺を観光。

実は高校の修学旅行が長崎だったので、メガネ橋、グラバー園、オランダ坂など定番観光地は行ったことがある。ので、今回はパス。

今では高校の時と旅の楽しみ方が違う。特に長崎は、ここに行きたかった。

亀山社中記念館

坂本龍馬!

高知県出身の彼だが、軍艦に乗るようになってからは特に神戸、大阪、長崎、江戸などを行き来していた。

記念館では、彼の使ってた刀や、彼が新撰組に襲われた時の、屏風に飛び散った血などが見られた。

やっぱり興味や知識が多いほど楽しめることが多いなって感じた。高校生の頃だったら多分退屈に感じてただろうな。
やはり勉強しないとな。


ゲストハウス「カサブランカ」

坂が多くて疲れたので、早めに宿にチェックイン。今日泊まるのは「ゲストハウス カサブランカ」。

すごく綺麗で、朝食のパンも無料だった。
たまたまこの階貸切だったし、珍しくのんびり過ごした。

17時に寝ようとしたが、快晴だしちょっともったいないかなーと思って、体に鞭打って夜景を見に行く。


鍋冠山展望台

歩くこと30分。
1月なのに、階段が多くて汗をかき始めた時、鍋冠山に到着。

展望台から左見るとこれ
右を向くとこれ
写真左奥の山が稲佐山


稲佐山からの夜景が日本三大夜景の1つだが、三大夜景ということは混んでると思い、鍋冠山を選択。

案の定貸切で、この景色を1人でボーッと眺めていた。


ここで、修学旅行の時の初恋のことを思い出した。
当時はまだ告白する前で、ほぼ毎日連絡をとっていた。班行動してる間も「今どこ?」などとLINEしてて、夜には自由時間の間に「会いたい。笑」とLINEしてくれた。

あの甘酸っぱい(告白したらフラれたから、ただ酸っぱい)思い出も10年前かぁ、と時の流れの早さにしみじみ思いながら宿に戻って寝る。


つもりが、ふと稲佐山にも行こうと思い立ち、徒歩で向かう。

稲佐山(中腹)

途中で無謀なことが判明し、山の中腹辺りで断念。
長崎の坂を舐めたらあかんな。


3日目

前日の稲佐山のせいか、起きたら9時。いつも日の出くらいにチェックアウトするから、大寝坊。

無料の朝食のパンを頂いて、10時にチェックアウト。


もう長崎で見ることないかなーと思いながら、長崎駅に向かって歩いていると、出島が。
そういえば行ってなかったと気付いて、行くことに。

出島

「竜馬がゆく」を読み進めているためか、内容が出島の資料とリンクして、非常に楽しめた。

外見はよくある建物だが
壁の模様や調度品は外国風

キリスト教は広めたくない、でも貿易はしたい、だから、島を作って外国人はそこに閉じ込めるという発想がブッ飛んでて面白い。

今の地図と比較すると、どこが埋め立て地が一発でわかる。

このエピソード好き


思ったより出島が面白過ぎた。
狭い出島に2時間弱滞在した。午後の予定も無かったので、「長崎歴史文化博物館」に行くことにした。

なぜこの場所に行くかというと

ここで見つけたからだ。


長崎歴史文化博物館

早速来た。

江戸〜明治時代の長崎にまつわる展示物が多くあり、説明も分かりやすかった。やっぱり来てよかった。

ここで裁判が行われてた

展示を見ていて、中華街がなぜ神戸、横浜、長崎にあるか今更ながら気付いた。
どれも開港によって発展し、貿易で訪れた中国人が住むことで始まった土地だ。

最近の旅行は、こういう地理や歴史を考えながら観光するようになって、旅行の楽しみ方が変わった。

長崎のキリシタンの話
その土地の小説を読むのも乙


今日の宿は普段泊まる宿の3〜4倍の値段のする宿で、非常に楽しみにしている。まだ15時だが、長崎駅から新幹線に乗る。

どこに向かうかというと、佐賀県の嬉野温泉だ。長崎駅から24分。初めての西九州新幹線に大興奮。ただ、ほとんどトンネルで景色は楽しめなかった。


嬉野温泉


駅はかなり綺麗でシックな造りだった。駅前は空き地が多かったが、この先色々建設が予定されてるみたい。数年後に来たら化けてるかも。

温泉街

たまたま嬉野温泉を選んだ訳ではない。ここは佐賀県だが、長崎と関係がある地なのだ。というのも

長崎街道(長崎〜小倉)
別名 シュガーロード

鎖国中の日本で、長崎だけが貿易を行っていた。そのため、唯一の開かれた港、長崎から入る貿易品は、この街道を通って江戸に伝わっていたのだ。

今日泊まるのは「日本三大美肌の湯 吉田屋別館」。
せっかく良い宿にしたし、満喫するぞ!

本館ロビー
別館テラス
別館露天風呂

幸せ。

宿泊者が少ないようで、ロビーも露天風呂も貸切だった。
風呂に入ると床がヌルヌルしていた。湯船に浸るや否や、肌がスベスベに。恐ろしいほど成分が濃い。


体が温まったところで、部屋に戻って爆睡。


4日目


朝風呂は、本館の露天風呂に行ってみた。

あまり広くない浴槽だが、同じく貸切だったので、30分ほどボーッとしていた。

10時にチェックアウトして、嬉野温泉駅からバスに乗り、長崎街道をさらに北上、武雄温泉駅へ。

武雄温泉

生憎小雨だったので、お風呂に入って時間潰し。

温泉はぬる湯と熱湯に分かれていたが、ぬる湯でも42℃あり、10分ほどで出てしまった。
我慢してぬる湯に浸かっていると、熱湯の方で「ザブーン!」とお爺ちゃんが湧いてきた。神経が通ってないのかな?

武雄温泉の有名な楼門は東京駅駅舎を設計したことでも知られる、辰野金吾先生の作品。

楼門が収まるように設計された窓
落ち着く雰囲気
目を楽しませるマジョリカタイル

そろそろ時間なので、長崎街道の小倉向きのバスに乗り、そのまんま福岡空港から帰宅。


・・・


今回で47都道府県を達成した。

もちろん、いくつかの県は1箇所しか巡ってないなどもあるが、全国に最低1つは思い出があるっていいもんだ。

「県の魅力度ランキング」というものがあるが、その土地の歴史や出会った人との思い出を振り返ると、自分の中でどの県も魅力度は1位だ。

全部回ったからこそ、日本のことをまだまだ知らないことを意識させられたし、満足したかと思いきや、かえってもっと旅行に行きたくなった。

3月から青春18切符で日本一周しようと計画を立てている。2月中に勉強して、もっと日本の魅力にどっぷりハマりたいな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?