東京書店巡りの旅 part1 神田神保町古書店街
いままで古書店を利用したことが無い。
BookOffはよく行っていたが、どうも古書店とは呼ばないらしい。
BookOffなどは比較的新しいリサイクル本を取り扱う「新古書店」に分類されるらしく「古書店」は絶版本や発行年数の古いものを取り扱う店といった感じで同一のものではないらしく(それらをまとめて古本屋と呼ばれることも)「古書店」に行ってみたいと思うようになってきた。
そんなわけで古書の聖地とも言われる神保町古書店街へ行ってきました。
神保町を歩く
JR御茶ノ水駅で電車を降りて明大通りの坂を下っていく。駅に向かうサラリーマンや学生とは逆方向に歩いていくと開けた交差点が見える。
ここを曲がれば靖国通りで、今回の目的地となる。
古書店街は靖国通り沿い、またその周辺に集中しており、歩いていれば古書店が見つかり歩いているだけでもワクワクしてくる。
一誠堂書店
重厚な雰囲気のあるビルは1931に建てらており歴史を感じさせる。
中に入ると年月を経た本の匂いが広がり、見たこともないような本や雑誌が並んでいるのを見ると、古書店に来たんだという実感がわいてくる。
初めてなのでどうしたものかと、まごついてしまった。
すると近くにいたおじさんが本棚から一冊取りじっくりと読み始めた。
(けっこう自由なんだな……)
僕も近くに合った雑誌(昔の映画雑誌だと思う)をパラパラとめくってみる。こんな貴重なものを手に取ることができることに感動しつつ、二階にあがると洋書のコーナーとなっていた。
外国人の方が多く、皆熱心に本を手に取っていた。近年は外国人の旅行者が貴重な洋書目当てに神保町に訪れるらしく僕はそれを目にしていたわけである。
もっと見ていたかったが他にも見るところがあるので他のお店に、そんなわけで人生初の古書店は僕に衝撃と興奮を与えてくれたのであった。
八木書房
靖国通りを歩いていくとワゴンに積まれた本が並び、見ているだけでも楽しい。ちょうどお昼頃だったので学生が飲食店に集まったり、本を眺めたり街がにぎやかになってくる。近くに明治大学、日本大学のキャンパスがあるため学生街としての側面もあるのだろう。
こんなところで学生生活を送れたら楽しいだろうなぁ、なんて考えながら次の店八木書房へ。
何度も書くが、歴史を感じさせるお店に本のラインナップ。ここで一冊購入。丁寧に紙袋に入れてくれて大切に扱われているのが分かる。
常連さんが店主と「いい本が入っていないか」と談笑していて温かい雰囲気のお店でした。
三茶書房
コチコチと柱時計の音が響く店内は落ち着いていて、主に文学系の古書を取り扱っている。
個人的にベストで(好みによるけど)もう一度行きたくなるような古書店でした。
レジ横に置いてある冊子を見ていたら、店主のおじいさんがその「古書店MAP]をみせて使い方を丁寧に説明してくれて非常にありがたかった。
軽く調べて来ただけなので、その時にもらった「古書店MAP」はその後の散策にとても役立つことに。
見て頂ければ早いと思うが、地図に各書店の位置や営業時間が載っている。
なかでも便利だったのが、取り扱うジャンル別に色分けされている点で
文学、歴史、外国語、サブカルチャーなど興味ある分野のお店にあたりをつけて周ることができミスマッチを防ぐことができる。
僕もこれを見てから効率的にまわることができ重宝した。初めての人は見るべき!
神田古書センター
最後に神田古書センターへ。
ここはビルのフロアごとに古書店が入っており、芸術、漫画、サブカル、釣り、文学とここに行けばほとんどのジャンルの本に触れることができる。
とりあえず迷ったらここ。そんなところ。
普段見ることのない分野の本を見ることができて非常に興味深かった。
二階にあるカレー屋「ボンディ」も人気があり人の列がすごかった。
旅を振り返って
神保町を一日歩いてみて改めていい雰囲気の街だなぁと感じた。
東京の都心近くなのにギラギラしすぎず、どこかのんびりした空気の流れる空間は初めての場所であったが不思議と居心地がよかった。
その日は天気も良く、街を歩いていると風に乗って古書の匂いやコーヒーの香りがして街歩きに向いてる場所だなと……。
それにしても東京に住んでいる人はこういった場所にすぐアクセスできるのは何とも羨ましい。
学生だったりビジネスマンがふらっと店先の本を手に取っている光景を見て、ここに住んでいる人は、当たり前のようにいきたい場所に行き、サービスを享受できているんだなぁ、これが文化ってものなのかな……としみじみ思ったものである。