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ウパさんとの三ヶ月の物語

遡る事


2021年12月4日

今から3年くらいの前の出来事

とある夜のお店で

不動産業界の大物のご子息で

長い友人の誕生日パーティーを開いていた

そこでウパさんと出会った

いつもの感じで席についた俺

目の前には、けして煌びやかな子ではなかったが

どこか大人を避ける様な目

その目の奥が寂しそうで

どこか冷えたキレイな目をしていた子が

疲れた様子でストンと目の前に座った

それが後のウパさんである

でもそれは珍しい目でもなく

良く夜の店ではありがちな目でもあった


目の奥が寂しそな目も

純粋な目も

ギラギラした目も

大人の欲望に振り回された女の子にはありがちな

良くある日常だったので特に気にもしていなかった

その当時の俺はと言うと

心がガチガチに冷え切っていて

夜遊びは街の道路の信号まちでもしてる感覚で

何も感じない奴だった

本当は俺の方が冷えた

人を蔑んだ目をしてたかもねw

そして10分程度、ウパさんのネタ話しを聞いて

わー、なんてヤバい話だw

この子ヤバい子だw関わらん方が良いwと思いつつ(これ怒るなw)

どっちからLINEを聞いたかわからないけど

ウパさんとLINEを交換して

そこから激しくLINEをした訳でもなく

たわいもないくだらないLINEのやり取りをして

特にそこまで強く思い出す事もなく

会う事もなく

時が経過する

でも何故か俺の脳の

後ろの奥の奥の片隅に

一粒の砂の三分の一くらいの大きさの

カケラが小さく小さく丸まってウパさんは何故か居たのだったw

そして

そこから時が3年以上経過した

2024年6月12日の朝

俺はウパさんの家に居る

奇跡的に連絡を再開してから今日でちょうど90日目だ…すごい…

そして今俺はウパさんの家で

上半身裸で地べたにペタんと座って居るw

ウパさんの仕事の支度が終わるのを待って居るw (その後俺が支度をする為w)

あの脳の記憶の片隅に小さく小さく丸まっていたウパさんは

俺の脳の大部分を司っている存在に変化していた

過去→現在→未来、が確実につながっている

不思議な感覚だ

そして

ウパさんはシャワーを浴びている 

お風呂場からいつもの安いシャンプーの香りとダブの香りが部屋に漂っていた

俺はこの匂いが大好きになっていた

ウパさんは良く音楽を聴きながらシャワーを浴びるのだが

その日は何故かウパさんの聞いている音楽が気になった

ウパさんがシャワー室から出てきたので

俺「あっ、今聴いてた音楽だれ?」

ウパさん「クリープハイプ」

俺 「ふーん良い曲だね」「スマホをポチポチ」メモ

心の声(クリープハイプか後で聞こ〜と)

そしていつもの様にウパさんは仕事に向かうので

玄関で靴を履く

ウパさん「いってくるね〜」

俺「うん、頑張ってね〜行ってらっしゃ〜い」

「ガチャ」ドアが閉まる音


そこで…




俺の見間違えだったかも知れないが

その時ほんの一瞬だったが

ウパさんの目が俺の事避ける様な…

あの初めて出会った寂しそうなどこか

あの大人を避ける様な目だった…

俺はこの時

「あっ…ウパさんの心の中に俺は居ない」と完全に感じてしまった

この感情は何回も感じて居たのだったが

そう確信に変わった瞬間だった


(何故確信に変わったかは多分第4話の『分子レベルまで分析せよPDCAをぶん回せ!』をお読み下さいませw)

何度も何度も

もう、これ以上ウパさんを好きになるのはやめよう

これ以上好きになるのはウパさんに迷惑だ

好きだからこそ身を引くのはその人を本当に思っての本当の愛の行動だ…

これでウパさんに会うのは最後にしようと

何度何度も思った

ただのセフレだ!適当に扱って俺も割り切れば良いんだと何回も思ったが情が出てきて何故か割り切れないw

でも、今日で終わり!今日で終わり!と思っても

その度にウパさんが知ってか知らずか、不思議な力でポロッとまた俺の心を抱き寄せる様な発言や行動をしてくるw
(内緒だけどねw🤫)

俺はこの三ヶ月の短い期間だったけどウパさんの家に何度も足を運んでいるので

思い出が少しずつ出来て来てしまった

ウパさんには、直接さよならは

もちろん言えず

自分の心の中で決めてしまった切なさ

昨夜ウパさんにされた優しい出来事によって
(☝️これも後に書きますw)

俺は完全に人間の感受性が元に戻ってしまっていた

胸が締め付けられるこの感覚

こんな大人になって感じるなんて

凄いな…まだまだそんな感受性…俺にあったんだな…w

エモすぎる、この部屋の少し空いたカーテンを閉めて

「ウパさん今までありがとう…さようなら」

と一人事を部屋でつぶやき(こわw)

玄関で感謝の会釈をして

ウパさんの家を出た

ウパさんの家の廊下から見える空がその時の俺の心とは裏腹に

すごい元気で綺麗だった

俺は思わす空の写真を撮って

インスタに投稿し

ウパさんマンションを後にしたのだった

そして帰り道にウパさんに教えてもらった

「クリープハイプ」の曲を聞いて驚愕するのであった…



つづく

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