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砂漠雑感#057 サウジアラビア アブハ

サウジアラビア、というと砂漠のイメージから抜けきれないが、南西部のアブハは標高2000mを超え、また降水量も多く、緑に囲まれた避暑観光地であり、農業も盛んである。国際空港もあり、ドバイとの直行便もある。人口は約50万人。中東最大の経済規模を誇るサウジアラビアで、営業拠点というと、通常、首都リヤド、西はジェッダ、東はダンマン/アルコバール、南西部のアブハの4か所に置かれることが多い。日本の東京、大阪、名古屋、福岡といったところか。
イエメンに近い地域でもあり、独特の文化を有している。個人的にも風光明媚なアブハが、サウジでは一番落ち着く出張先だ。

イエメン国境に近いJIZANの北200㎞


仕事終了後、現地メンバー(サウジ人でなく、エジプト人、シリア人、パレスチナ人が中心だが)と食事へ。当地自慢の「ハニーズ」の店に連れていってもらった。
大皿に盛ったマトンチャーハンを大勢で手でつかみながら食べるスタイルで、ヨルダンのマンツアフと異なり、激臭ヨーグルトの様なタレはない。なかなか美味で、骨についた羊の肉を手でほぐしながら、食べるのは、日本でカニを食べるのに似ている。何かスープが欲しいところだが、ドリンクは、コーラや7UPといった炭酸系ドリンクか水だけなのが残念だ。また、冷えたビールが欲しいのが本音。
エジプトの先生(歯科医)は、慣れていないためか、プラスチックのスプーンを使っていて、食べにくそうである。隣のパレスチナ人は、マンツアフを食べるように、手のひらにまでご飯を乗せて、ボールを握るようにしてから、口にいれる。当方は手のひらエリアにご飯をシフトせずに、インド流で5指のみにて食べた。

ドリンクにバリエーションが少ない。炭酸系飲料づくし、口腔衛生上宜しくない
手元の緑チリ―は味に変化を与えてくれる
骨から肉をとって、お客に渡すのがマナー。完食は断念。
ごちそうさまでした

テーブルと椅子に慣れている人は、胡坐をかいての食事は、ちょっと辛いかっもしれない。特に小職の様に、腹が出ている人間は時間が経つにつれて、苦しくなる。エジプト人の歯科医の先生(110㎏)も、巨漢なので、体が痛そうであった。
とはいうものの、このスタイルは、食べ終わった後は、そのまま横になれるので、便利でもある。まさに、砂漠の上の生活スタイルといえそうだ。


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