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昔の病のなおしかた(4=奥多摩むかしみち)
スクナヒコナのひとりごと
今回は、民間の信仰です。
東京都心からもっとも遠い東京都と言えば、奥多摩。 これだけ遠くなりますと、医薬品に限らずあらゆる物が手にいれにくくなりますね。都心と比べますと かなり不便に感じる地域となります。
江戸時代となれば、さらに不便だったと思いますね。 何もかもが自分たちで助け合い。自給自足の生活。でもそれが不便とは、感じなかったと思います。
しかし、病いとなればどうなるのでしょうか?
山伏が持っているような薬も 簡単に入手できるとは思えませんね。野生の動物や植物から得られる滋養強壮の食材だけが、頼りだったと思われます。
今回紹介しますのは、奥多摩駅から奥多摩湖へ続く昔の道(ハイキングコース)。奥多摩むかしみちの一部となります。
この道は、車が通らない山道を中心にアップダウンも少なく。悪天候の影響も少ない安全な道です。昔、物資を運ぶための古道だったのですね。石仏も途中に多くあります信仰の道でもあります。
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そこで見つけた説明文は、驚くべきものでした。
それがこれでした。
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耳が痛いけど、地元には医者がいないから穴の空いた石を供えて祈る。 ふざけているように思ってしまいますが、効果があったのでしょうね。何故なら こうして、今でも残っているからです。痛いのに どうにもならないと、普通なら壊してしまいますからね。不思議なことです。
そして、もうひとつ
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今度は、煎った豆をお地蔵様に供えると虫歯が不思議と治まったそうです。
このお地蔵様は、看板の近くになく発見できなかったのですが、何処にいったのでしょうか?
民間信仰としては、石像に塩や味噌をこすりつけたり 痛い箇所と同じ部分をさすると痛みが治まる例がありますね。 それとは、まったく違う珍しい一例かと思います。
大事なことは、祈ること。それで痛みが無くなるなら 医者は要りませんね!
そもそもが、お医者さんそのものがいない江戸時代のこと。 祈ることがすごいのか、耳神様やお地蔵様が凄いのか? 民間信仰 恐るべしですね!
今回は、昔の病のなおしかた(4=奥多摩むかしみち) でした。 お大事に。