印鑑証明書の罠?
一昔前だと役所絡みの書類は勿論、銀行や郵便振込みも判子を必要としてました。
判子と印鑑は正確には違うモノらしいですが、電子化が進んだ昨今では判子を押す事は殆ど無くなり、電子押印するソフト(アプリ)が幅を利かせる様になりました。
新幹線や飛行機の中でタバコが吸えた頃の灰皿と同様に、消滅していくものと思われます。
しかし、人生の節目には事前に登録しておいた印鑑とその証明書が必要となりまして、個人的に印鑑証明書だけは残して欲しいと考えてます。
そんな思いとはウラハラに現実は冷酷でして、知人は先日、印鑑証明書の罠にかかりました。
知人は市役所の窓口を訪れ、戸籍謄本と印鑑証明書の発行を求めました。
市役所職員 「では、こちらの用紙に記入して、マイナンバーカードと
登録印鑑カードを提出して下さい。」
知人 「おっと、マイナンバーカードが有るので登録印鑑カードは
忘れました。
たしか電子化の設定をしているからどちらも発行出来ると
聞いて、持ってこなかったんです。」
市役所職員 「はい、どちらも発行可能です。」
知人 「ではマイナンバーカードだけでお願いします。」
市役所職員 「いえ、印鑑証明書は登録印鑑カードが無いと
発行出来ません。」
知人 「!?」
結局、知人は市役所窓口で戸籍謄本だけを入手し、印鑑証明書は入手出来ませんでした。
ではどうしたかと言うと、市役所を出たその足で目の前のコンビニに入り、印鑑証明書を入手したと言うのです。
具体的にはコンビニのコピー機の前に立ち、「行政サービス」を押して
マイナンバーカードをかざし、「印鑑証明書」を選択して料金を払うだけで窓口で断られた証明書を入手したのです。
市役所窓口で必須とされた登録印鑑カードは、全国のコンビニでは必要無いのです。
登録印鑑カードは、市が提出書類の簡素化を図ってマイナンバーカードより先に導入したそうですが、今やマイナンバーカードの足を引っ張っている状態です。
こんな謎かけの様な事が無くなる事を心から願う出来事でした。
(あえて市町村名を伏せ、カード名称も違っているかもしれません)