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”EOW”という超絶魅力的なバンド
僕にはあんまり使いたくない言葉が2つある。
「天才」と「人生変わった」だ。
「天才」は言わずもがな、対象の人物の陰での努力に目を向けたくない人の言い訳だと思う。
「人生変わった」もまた軽々しく言えない。人生なんか変わるのか、そもそも人生が変わるって何なのか。色々考えているうちに、そんなもんはない、と結論づけていた。
しかし、EOWとの出会いで
紛れもなく
僕の人生は変わった。
大声で言いたい。
この出会いで人生が変わった。
ではまず、EOWというバンドを知らない人に向けてHPを貼っておく。
紹介のところを見ると
2019年2月に結成した5人組ロックバンド、EOW(読み:エオ)。メンバー共通のルーツでもあるブラックミュージックに由来する強固なグルーヴ、そしてJ-POPファンにも響くポップセンスをソリッドなバンドサウンドに昇華。プレイヤーとしてのキャリアも豊富な楽器陣と、Laco(vo)のキャッチーながらも力強い歌声と詞が織りなす楽曲はEOWにしか生み出せないサウンド。聴く人の心をエモーショナルにかき立てながら、自然と体が揺れるサウンドを"エオーショナル・ポップ"と題して、唯一無二のバンドサウンドを奏でる。
とのこと。え、2019年結成!?え、数年前?そうなの。。
となるくらいにはこのバンドはグルーブが凄い。
出会い
僕とEOWとの出会いは、友人であり女優である円井わんにライブに誘われたことがきっかけだ。
この時の僕の状態はというと、とてつもないダウン。色々あって、もう人の目も見れなくて空元気で口角だけ上げていた時代。
そんな時代もあったねといつか話せる日が来るわ、と中島みゆきさんもおっしゃっています。
てな感じで、もうとにかく暗いことで周りに気を遣わせるわがままボーイだったわけで、何とか足だけ運んで渋谷のライブハウスまで辿り着きました。
会場は渋谷WWW。既に始まっているようで、扉の外には音が少し漏れていた。ああ、始まっちゃってると思いながらドリンク片手にライブハウスに入ったあの瞬間。
会場の熱気とステージ上に立つ彼らの姿に僕は目を奪われた。
本当に、奪われた。
「なんて楽しそうに音楽をやる人たちなんだろ。」
そう思ってふとお客さんに目をやると、みんな自然と体が動いていた。
いや、そうだよな。こんなに楽しそうにやってる人たち見たら体動いちゃうよな!!と全力の頷きを心の中でしてから、僕もその輪に加わった。
ライブ中は体が動く動く。理性なんていうスカスカの檻じゃ制御できないくらい勝手に体が揺れる。じっとしてられない。どうかこの時間がずっと続いてくれ、と何度も何度も願った。
打って変わってバラードになると、ピタッと体が止まる。自分の呼吸の音が聴こえるかもしれないくらいの静寂。それを破る語りかけるような歌声。うわ、やばい、泣きそう、が何度も訪れる。
そして曲間のMCでボーカルのLacoちゃんから忘れられない言葉が飛び出した。
舞台上からお客さんをまじまじと一人ずつ見た後に
「私はどんなに大きな会場でもみんなのことを”景色”なんて絶対言わないよ。」
本当に痺れた。
ライブ会場にいるのはお客さんであり、それ以前に1人の人間であって、それを見ても私にとっては景色なんかじゃない。1人の人間としてお互い向き合いたい。
そんな気概とLacoちゃんの哲学をひしひしと感じた。
打ち上げにて
ライブが終わって、軽い打ち上げにもお邪魔してしまった。あんまり大勢がいる飲み会が好きではない人間なので、自分でも珍しっと思いながらも図々しく参加した。
そこでステージ上の彼らと初めて0距離で対面した。
「うわ、何も言えねえ。」
と、とある水泳選手の名言を地で行く心持ちになったが、周りから
今日の感想を皆さんに向けて言葉にしないとダメだよと急かされて、
「…生きようと思いました。」
と、とんでもない極論を持ち出して困らせてしまった。
でも、それは僕にとっては嘘偽りのない言葉だったし、その思いを受け止めてくれる人たちだと思ったから言ってしまった気もする。
こんなことからEOWの皆さんとのご縁を頂いた。
Lacoちゃん
その後、ライブから少し時間が経って、わんちゃんを通してボーカルのLacoちゃんと会う機会を頂いた。(最初名前を出した時にちゃん付けで困惑したかもしれませんが、仲良くしていただいているので親しみを込めて。)
その時、Lacoちゃんに
「篤士くん、なんか明るくなったね!」
と言われた。
最初は「え?全然自覚ない。」と思ったけど、わんちゃんが
「いや、ほんまにそうなんすよ。なんか最近明るくなったよな。」
と言われた。
え、そうかな?いやでも、と思い返してみると、確かに最近めっちゃ人と会うようになった気がする。今まで家でこもっていた時間も誰かと共有するようになったな、と思った。
え、きっかけは何だろうと記憶をキュルキュル戻してみると、
「あ、EOWのライブだ。」
とピンときた。
そしてこの「篤士なんか明るくなった問題」は会った人会った人、みんなに言われる。自分でも無理をしていないから、これが自分のスタンダードになったんだと思う。
これがEOWとの出会いで人生が変わった僕の話だ。
人生が変わったとは
とはいえ、「明るくなった」=「人生が変わった」と言い切って良いのかと問われると難しい問題だ。
そしてつい先日、またLacoちゃんに会う機会を頂いて、この問いにも終止符が打たれた。
実はそのお会いした夜、僕は疲労していてちょっと元気がなかった。自覚もあったけど、いやでもLacoちゃんにも会って色々話聞きたいし、と葛藤していた。
(この時の元気がない状態と、以前の普通の状態を比較してもこの時の元気ない時の方がむしろ元気に見えるくらいには明るくなりました。笑)
その後、Lacoちゃんが合流して色々と喋ったが、「やばい、眠い。ちょっと疲れたかも。」と思いながら、渋い顔をしていた僕にLacoちゃんが
「篤士、ちょっと元気ない感じ?」
と問うてきたので、「あ、まずい!気遣わせちゃう!」と思って、背筋を伸ばして
「いや、元気です!」
と少しだけ無理をして言ってみたら、Lacoちゃんが
「あ、いや!無理に元気出さなくてええねんで。」
と言ってくれた。
この言葉に救われた。
今までの経験上、元気ない?の問答パターンとして
「元気ない?」
「(空元気で)元気です!」
「なら、呑もうか!」
「…はい!」
が多かったので、元気がないことで人に気遣わせてしまうのがダメだ!と思い込んでいたけど、
この言葉の懐の深さに本当に涙が出そうになった。
Lacoちゃんの言葉の持つパワーに、会う度、心が軽くなる。
そして、これもまた僕の一意見で、Lacoちゃんに僕のLacoちゃん像を押し付けたくないので、同じように
「僕のあなたってこういう人だよねという言葉に無理に合わせないで、これからもLacoちゃんらしく音楽を届けてくれたら嬉しい。」
と心の底から思っている。
結論として、明るくなった=人生が変わったではなく、EOWという超絶魅力的なバンドと出会って、ご縁を頂いたことで人生が変わった、ということになる。
HOPE
こうして自分の人生を変えてくれた超絶魅力的バンドがアルバムをリリースしました。
その名も「HOPE」。和訳すると「希望」。
これ、マジでやばい。
EOWの全員天才、全員優勝。
何がやばいって、もう全部やばい。
僕は「WONDERFUL」がイチバンスキ。「RASEN」もヤバい。
でも何が一番やばいって、超個人的な感想だけど、「HOPE」(希望)を押し付けないこと。すなわち、「無理して希望を持たなくて良いよ」って落ち込んでいる人たちに寄り添っている点。
さっきの「無理に明るくしなくて良いよ!」に繋がる、本当に苦しんでいる人の横でずっと寄り添っている感覚があるアルバム。
押し付けがましくないし、それでも自然と元気になってしまうような凄まじいエネルギーを持った名盤だと思う。
そして、そして、そんなEOWのライブが明日から始まる。
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僕の人生を変えたEOWのライブを絶対観に行ってほしい。
多くは言わない。いや、多くを言い過ぎたので、この熱量はもう伝わっていると思う。