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Photo by
uranus_xii_jp
たんぽぽの憧れ5 最終
「うわ、たんぽぽさん素敵。」
「可愛い。」
と、渚ちゃんと、千秋ちゃん。
「え、僕のこと?」
冬真君も、見とれて、口をポカーン。
たんぽぽは、お日さまの光の中で、ふわふわの白い綿毛になっていったのです。
「なんだか体が軽い。」
ふわふわゆらゆら。空に舞い上がります。
さっきまでの雨と風で、木から解放された桜の花が、たんぽぽに手を振りながら地上に舞い降りていきます。
タンポポを見て、ピンクの頬を赤く染める桜の花もいます。
「ほら、言っただろう。君はいかしたおいらの友達だぜ。黄色くても白くてもね。」
って、蟻は自慢げに笑っていました。
おしまい