文豪みたいな旅行をしてきた
ご無沙汰しております。数か月noteを放置していましたが、
その間にもnoteくんは「始めて6か月記念日ですね!」と健気にスマホの通知をくれていました。
彼氏と彼女で愛情にギャップが出てきた倦怠期のカップルのようで非常に心が痛みます。
そんな健気なNoteくんを無視して私は先日伊東へ2泊3日一人旅行に行ってきました。
目的はそう、インプット奴隷合宿です。
インプット奴隷合宿をご存じだろうか。
これはポッドキャスト番組「ゆる言語学ラジオ」内で提唱された合宿であり、観光地に行ってはただひたすら本を読むだけという旅行である。
番組でこのインプット奴隷合宿を知ってからいつかはやりたいなぁと思っていたが、時間のある学生のうちに行っておこう、ということで先日行ってきたので、簡単な感想を記しておく
合宿先の条件としては
・温泉があること
・なるべく渋い和室の宿(安い)
・近所に喫茶店があるとなおのこと良し
ということを考えていたので、市内に公営の温泉が多数あり、熱海より栄えていないので比較的宿が安く、渋めの喫茶店も多い伊東はまさにベストだった。新宿から電車で2時間半くらいで行けるので、東京近辺にお住いの方にはおすすめだ。
合宿中は本当にただ本を読むだけなのだが、ずっと部屋にこもるのではなく、気分転換に地元の喫茶店を回りながら読書を進めていた。
平日の観光地ということもあり基本的に空いていて、非常に気分よく読書が出来た。
読んできた本一覧
・「燃えよ剣 上下巻/司馬遼太郎」
・「容疑者Xの献身/東野圭吾」
・「動物たちは何をしゃべっているのか/山極寿一、鈴木俊貴」
この他にも3,4冊ほど持ってきていたのだが、実際に読めたのは上の4冊だった。もともと他の本を読んでいて飽きた時のために少し多めに用意していただけなので、ノルマは達成できたと言えよう。
どれも面白かったが、この中で印象的だったのは一番下の「動物たちは何をしゃべっているのか/山極寿一、鈴木俊貴」だ。
動物たちは何をしゃべっているのか? | 山極 寿一, 鈴木 俊貴 |本 | 通販 | Amazon
この本はゴリラを専門に扱う霊長類学者・山極寿一氏とシジュウカラを対象に動物言語学を研究する鈴木俊貴氏の二人が”動物の言語”をテーマにそれぞれ意見を交わす対談本である。対談中で紹介されるエピソード(手話を話すゴリラ、言語を話す鳥などなど.…)が面白いのはもちろんだが、本書の後半で展開される「では人間のコミュニケーションとは?」「原初のコミュニケーションとは?」といった人間を紐解く議論がとても興味深く、感動した。
(個人的に本書の議論と星野源のPop Virusには一部すごい親和性があるように思う。これはのちのち別の記事で書きたい)
もともと一人旅行や喫茶店巡りが好きなのもあって、非常に楽しかった。
家に無数の積み本や積みゲー、積み映画などがある人は是非行ってみてほしい。懸念点としてはたまに宿の方に「マジで何しに来たんだこいつ」という目で見られるくらいだが、大した問題ではなかろう。
また伊東でもどこでも行ってみようかと思う。