逃げ上手、奔る
新九郎奔る
ゆうきまさみ先生の『新九郎、奔る!』がじわじわ面白い。
表題通り伊勢新九郎が主人公。
私が生まれる前から、備中伊勢氏説が唱えられていた。
が、素浪人説が堂々としすぎていたし、子供向けの日本史漫画でもそんな風に描かれていた。
ようやくエンタメ系で史実よりに読めるようになって嬉しい作品。
平姓畠山氏の慈光寺しかり、伊勢氏円辰も寺院の記録、横井家も大橋家檀家文章だったり未だ新しい発見があるのがおもしろい。
逃げ上手の若君
若君は、北方謙三先生の『破軍の星』とかで気になったくらいで、そんなに注目していなった。
掲載誌的にも、原哲夫×隆慶一郎とか本宮先生の『天地~』のような王道?劇画調歴史漫画から外れて、少年誌っぽくてよい感じ。いや、あの色気はヤバイな、やばい。
今回のテーマ
連休を無駄に過ごすべく、北条得宗と後北条氏を系図で結ぶ実験。
諸説ある上に、資料ごとに異なるのでごまかしている。
<ポイント>
・Wikipediaの”伊勢氏”の系譜中の各人物のリンクと、蜷川氏のリンクが多分おかしい。うちの父さんの嫁は、うちの嫁の娘みたいなことになっていない?
・尾張氏つながり。熱田神宮宮司家と古い横井氏はどちらも尾張氏。
・仮冒は当然のようにある。
・横井氏はいろいろな伝承がある。藤原師長の枇杷島伝説の槐姫は嘘だと思うけれど、系譜的には平直方や聖範の頃から続く横井氏、ということになっている。時行子孫は、尾張宿祢末裔から娶ったため。
・横井家はわりと名家。
信秀「宮司家係累同士。とりたてるぞ^^」
信長「郎党戦死しすぎだから、ひっこんでて無問題」
家康「鷹場の管理頼むよ」
・伊勢氏は俊ナントカさんは藤原氏から平氏に改姓している。ということは藤原氏になった過去もあるはず。平姓畠山と源姓畠山は納得できる。
・新九郎は自分の先祖が関氏だと思っていた。平氏同祖の関氏の内、メジャー(信長の野望で北畠に攻める途中にいる人)ではない方、平信兼の方だと思うんだけどどうかなー。
・藤原秀郷系にも関氏がいる。
・国造あるある。秩父国造の平姓秩父氏(なんなら良文、存在しないんじゃ疑惑)とか武蔵国造家とか、国造って流行っていないから辞めるわくらいな感じで伊勢国造を辞めた可能性が。
・時政側資料も最近、充実してきた。姻族を通じての領地の運営領域の広さとか。