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アークナイツ 考察 テレジアの死の真相と、忌むべきサルカズの儀式

※初めに
この記事は非公式であり、アークナイツの日本版10章が実装された10月19日までの情報を基に、テレジアの死や『魔王』について考察、というか妄想に近い事をしたものです。

また、内容そのものはあまり変わりませんが、文章は何度か書き直しているため、もしかしたら所々抜けている場所があるかもしれません…

そういった箇所を見つけた場合、こっそり教えて頂ければと思います。

読み難いとは思いますが、よろしくお願いします。

1:『魔王』について


まず『魔王』とはそもそも何なのか、ざっくりとではありますが、まとめていきたいと思います。

『魔王』は、元々サルカズの間で代々受け継がれていた力の事で、黒いエネルギーを用いて攻撃を行う、相手の記憶や感情を読むと言った能力があるようです。

また、『魔王』には過去の継承者の記憶を残す機能も備わっており、アーミヤは8章でかつての『魔王』継承者であるクィロン王の記憶を垣間見ています。

2:『魔王』の正体


まず、『魔王』の正体について考察する前に、代々『魔王』を受け継いで来たサルカズの事について見ていきます。

サルカズは普段カズデルに暮しており、その場所は相手が感染者かどうかも気にかけないほどに荒んでいます。

そのためか、サルカズは鉱石病に罹りやすい種族らしく、源石や鉱石病についての言い伝えや知識を多く持っています。

『魔王』はサルカズにとっての象徴です。

そのため、サルカズにとっての技術の結晶である源石や鉱石病の技術が使われた可能性は高いでしょう。

そんな源石には、フィリオプシスの回想秘録からは「源石は情報を保存出来る」という仮説が出て来ています。

この仮説が正しいとすると、源石と同化した感染者は、「自分自身の体内源石に自分の記憶や情報を保存出来る」のではないでしょうか。

感染者は死後、

前述の通り、『魔王』には記憶を残す機能も備わっています。

つまり、感染者が新たな感染者を作った時、感染の媒介となった体内源石を通して記憶なども継承されるのではないでしょうか。

また、過去『魔王』を持っていたテレジアも、現在の『魔王』の持ち主であるアーミヤも同じ感染者です。

これだけでは少し根拠の薄い気もしますが、私は、『魔王』の正体とは、

鉱石病によって自らの体内源石に自分の記憶や情報を保存し、それを代々受け継がせる事によって、サルカズという種族の記憶を紡いできたもの

ではないかと考えられます。

現在から3年前の時間軸の話である、「闇夜に生きる」のアーミヤは、体に生えた源石は確認出来ず、感染者かどうかの確認は出来ませんでした。

つまり、

アーミヤは、テレジアから『魔王』=鉱石病を受け継いで感染者になった

のではないでしょうか。

3:『魔王』の継承儀式と、テレジアの死の真相


では、『魔王』の正体が、仮に先に話した通り、鉱石病の性質を利用した源石による記憶の継承だったとして、その継承方法はどのようなものになるでしょう。

鉱石病について「ロドスキッチン」の漫画や、「アークナイツ:黎明前奏」のアニメ1話で説明が入っています。

アニメ1話のアーミヤのセリフより抜粋

アーミヤ:伝染性の死に至る病、鉱石病。
徐々に体が結晶化し、最期には破裂して周囲に感染性の粉塵を撒き散らします。
治療法は確立されていません。
私やドーベルマンさん、ロドスに所属するほとんどの人が感染者です。
鉱石病に接触感染の報告はありませんが、多くの非感染者は、私達に近づく事自体を避けます。

ここでは、鉱石病に接触感染はなく、感染者は死亡した時のみ感染性の粉塵を撒き散らし、新たな感染源になると言われています。

軽めの接触程度では感染はしないでしょう。

つまり、感染者は死んだ時にしか源石を移す事は出来ません。

また、アーミヤの『魔王』は、テレジアが死んだのと入れ替わるようにして受け継がれています。

これらの事を考えると、

『魔王』の継承は、持ち主が自決し、意図的に鉱石病に感染させる事で行われる

と考えられます。

つまり、テレジアの死の真相とは、

テレジアはアーミヤに『魔王』を受け継がせるためにアーミヤの目の前で自決した

と考えられます。

これが、『魔王』の継承儀式と、テレジアの死の真相ではないかと私は考えます。

また、サルカズの間では、鉱石病は祝福であるという、一見すると特殊な考え方が浸透しています。

これも、古代の『魔王』の継承の話がサルカズに漏れ、伝承される間に出来た考え方なのではないかと考えれば自然になります。

4:ドクターとテレジア、そしてテレジア斬首作戦


先程までの考察の通りなら、テレジアは『魔王』の継承により死んだという事になります。

しかし、事はそう単純ではありません。

ケルシーや他のバベルメンバーからは、「テレジアは、テレシスによるテレジア斬首作戦によって死んだ」とされているからです。

更に、ケルシーの発言からは、何度もドクターによるテレジア殺害が示唆されており、ドクターも関係がないとは言えないようです。

次は、テレジア斬首作戦で何が起こったのかについて考えていきます。

そもそも、本当にテレジアを暗殺する事は可能だったのでしょうか。

テレジアは、数々の派閥が蠢き、混迷極めるカズデルにおいて、長い間王という立場にありました。

当然、暗殺されかけた事は一度や二度ではないはずです。

対策はとってあり、テレジアの護衛には、ケルシーやアスカロンなど、バベルでもかなりの実力者が揃っていました。

ただの暗殺者では彼らの護衛を掻い潜る事は不可能です。

仮にテレジアの護衛を掻い潜れたとしても、テレジア本人と戦わねばなりません。

テレジアはかなり強く、かつてのカズデルを巡る戦いでは、サルカズ達を率い、異民族と戦った英雄の一人と言われています。

また、テレジアには『魔王』の力もあります。

そんなテレジアを護衛の気付かぬ間に暗殺するのは不可能に思えます。

しかし、それでもテレジアは殺されています。

それも、一介の傭兵であるWでも殺せるような者にです。

なぜテレジアはここまであっさり殺されたのでしょうか。

やはり不可解と思わざるを得ません。

ここから話す内容は推測になりますが、テレジア斬首作戦について考えていこうと思います。

かつてテレジア率いるバベルと、テレシス率いるカズデルは、一進一退の攻防を繰り広げていました。

しかし、ある時、テレジアは『魔王』の酷使により、鉱石病に体を蝕まれ、自らの余命が長くない事を悟ります。

そのため、テレジアは後継者を探す事にします。そんな折、選ばれたのがアーミヤでした。

アーミヤ本人はこれを了承しましたが、このアーミヤが後継者という事に、反対を唱えた者が、二人いました。

一人はドクターです。

数々の描写から、ドクターはアーミヤに対し、親としての情のようなものを感じる描写があります。

9章や10章では、ドクターがアーミヤを守ろうとしています。

そんなドクターとアーミヤの関係は分かりませんが、アーミヤはドクターに色んな事を教わったと言っており、その様子は親子を連想させます。

『魔王』を継承するという事は、鉱石病を受け継ぐという事であり、感染者になる事も意味します。

感染者になれば差別を受け、過酷な道を歩む事になるでしょう。

ドクターがそれを許すとは思えません。

しかし、アーミヤは自らの意思で『魔王』の後継者になる事を選びました。

その様子はアーミヤの印に書かれている事からも考えられます。

ここでは、「遅かれ早かれ、ドクターは私の選択を理解してくれる」と書かれてあり、何かドクターの意志に反する事をしたと思われます。

この「私の選択」というのは、『魔王』を受け継ぐか否か、という事ではないでしょうか。

理由は後述しますが、もう一人の反対者はアスカロンと思われます。

なぜアスカロンが反対したのかは分かりませんが、バベルの存続のためなどが挙げられます。

バベルは、テレジアのカリスマがあって成り立つ組織です。

そんなテレジアが『魔王』を受け継がせるためとはいえ、死んでしまっては、バベルは崩壊しかねません。

実際、テレジアを失った後のバベルはすぐに衰退しています。

別にアスカロンでなかったとしても、反対するのは自然な事なのではないでしょうか。

こういった理由があり、二人はテレジアを説得しようとしましたが、最後まで聞き入れられる事はありませんでした。

そのため、二人は『魔王』の継承儀式を止めるために、敵側のある人物との接触を図ります。

それが、テレシス、もしくは聴罪師だったのではないかと思われます。

VIGIROにて、アスカロンは何らかの任務を受けてカズデルに向かう様子が書かれました。

この時、普通に考えてわざわざアスカロンを強襲に行かせる理由は見つかりません。

暗殺に行かせたとしても、そんな簡単に暗殺出来るなら、この内戦はここまで長引いていません。

何か、テレシス暗殺以外の狙いがあったと思われます。

また、この時任務を与えたのはドクターであるという話でした。

ドクターはここで、アスカロンに表向きの目標とは別に、裏の目標を与えたと思われます。

それが、

テレジアを裏切ったようにみせ、テレシスに接触する

というものだったと考えられます。

また、10章では、贖罪師がアスカロンに「殿下に会わなかったかのか」と聞いており、この殿下とは、テレシスの事であると思われます。

やはり、アスカロンとテレシスの間には、何らかの接触があったと見るべきでしょう。

そうして、テレシスとの接触を果たし、アスカロンが自らの部隊を殺した事で信用を得たドクターは、ある契約を持ちかけます。

それは、

『魔王』の継承儀式の日に、テレジアを止める代わりに、部隊を貸して欲しい

といったものだったと考えられます。

『魔王』はその性質から、暗殺して奪う事も可能であるため、秘匿されて行われるものと思われます。

つまり、儀式当日には、テレジアの護衛などもいなくなるのです。

テレシスがテレジアを狙う目的は分かりませんが、テレジアを殺したいテレシスにとって儀式当日は、これ以上ない好奇となるのです。

テレシスはこれを了承し、『魔王』の継承儀式当日に、テレジア部隊を送る事、また、その部隊の指揮をドクターに任せる事を約束します。

つまり、

テレジア斬首作戦の提案者はドクターだった

という事になります。

もちろん、ドクターとアスカロンは、根底ではテレジアを死なせないために動いているため、本気で殺すつもりはなく、テレシスから送られた部隊もテレジアを止めるための戦力として利用するつもりだったと思われます。

しかし、これらの事はケルシーにも知らせず行われたため、ケルシーの目にはテレジアを殺そうとしたとしか映りません。

そのため、未だにケルシーはドクターに疑惑の目を向けているものと思われます。

また、アスカロンの方も、現在ではケルシーの私設部隊であるSweep小隊に所属しています。

恐らく、ケルシーが自らの部隊にアスカロンを置いているのは、監視のためもあるのではないでしょうか。

また、エリートオペレーターの記事には、■■の可能性と記載されている場所があります。

この伏字は不明ですが、ブレイズが「低い」と書かれてあるのに対して、ロスモンティスは「中レベル」と書かれています。

ブレイズとロスモンティスは同じエリートオペレーターであり、戦闘能力は同程度です。

では、何がブレイズとロスモンティスを分けるのかというと、精神面での不安定さが挙げられると思います。

この伏字は、かつてエリートオペレーターであるアスカロンが裏切ったという事から、ケルシーが独自に調査した「裏切り」もしくは「暴走」の可能性を指したものではないかと思われます。

そういった事があり、『魔王』の継承儀式当日。

テレシスがドクターの元に送ると約束していたテレジア斬首作戦のための部隊は、テレシスの裏切りにより届きませんでした。

そこでドクターは、テレシスの本当の目的について気付きます。

ドクターは、テレシスが『魔王』を目的として動いていると考えており、そのため、『魔王』の継承は止めたいものだと思っていました。

しかし、テレシスはテレジアの遺体を回収しただけで、『魔王』を受け継いだアーミヤを探し続ける事はしませんでした。

『魔王』が目的なら、アーミヤを探し続けるはずであり、わざわざテレジアの遺体を回収するなどもしないでしょう。

また、7章では、テレシスが死んだテレジアの遺体を保管している様子が描かれました。

本来、『魔王』を失った後のテレジアの遺体には何の意味もありません。

しかし、わざわざテレシスがテレジアの遺体を保管しているという事は、テレジアの遺体には『魔王』を失った後も何らかの意味があるのかもしれません。

テレシスにとっての目的がテレジアの『魔王』ではなく、テレジア本人だった場合、テレジアはどの道『魔王』の継承儀式で死ぬため、戦う必要はなくなります。

つまり、テレシスとしてはむしろ好都合という訳です。

本来『魔王』の継承儀式は秘匿されて行われるはずですが、テレシスはテレジアの兄です。

テレジアが『魔王』を継承する時、何かしらの情報を知った可能性はあります。

つまり、テレシスはテレジアが『魔王』の継承儀式後に死ぬ事を知っていたと思われます。

遺体を回収するだけなら、戦力は要らず、誰でも出来る事になります。

つまり、Wでも殺せるようなテレジア斬首作戦のメンバーでも可能になる訳です。

テレシスにとってのテレジア斬首作戦とは、

テレジアを暗殺するのが目的ではなく、テレジアの遺体を回収するためだけの作戦だった

という訳です。

また、テレジアは鉱石病の末期症状である体全体が源石で覆われるため、恐らく首のみを切断し、持ち帰ったのではないかと思われます。

そのため、テレジア「斬首」作戦と名付けたのではないでしょうか。

ドクターはそんなテレシスの狙いに気付き、テレシスの部隊は『魔王』の継承儀式が終わった後にしか来ない事を悟ります。

手がなくなったドクターは、一人でテレジアを止めようとしますが、逆にテレジアに重傷を負わされてしまいます。

この際、テレジアがドクターに重傷を与えたのには理由があるのですが、後述します。

そして、『魔王』の継承儀式を止める者がいなくなったテレジアは自決し、アーミヤに『魔王』は受け継がれました。

その後、近場に待機させておいたテレシスの部隊が、テレジアの遺体を持ち帰る事になります。

これが、私が考えたテレジア斬首作戦の真相です。

5:ドクターの記憶喪失の謎


最後に、なぜドクターが記憶を失っているかについても考察していきます。

ドクターの記憶喪失は、ケルシーにより、脳の損傷が原因ではない事が示唆されています。

そのため、石棺による治療ミスが原因といった可能性は少ないと思われます。

石棺による治療ミスでないとするなら、やはりドクターが最後に会っていたテレジアが怪しいと見るべきでしょう。

テレジアは『魔王』の力の一つである思考に干渉する力を持っていました。

思考に干渉出来るのならば、記憶を封印する事も可能かもしれません。

やはり、ドクターの記憶喪失にもテレジアが関わっているのでしょうか。

10章でアーミヤは敵であるマンフレッド将軍の思考をハッキング出来ないかと尋ねられた時、ガードが固いから無理だと語っています。

これは裏を返すと、対象が気絶していたり、油断している等して、心のガードが崩れれば、思考に干渉する事も可能であると捉える事も出来ます。

そして、ドクターはプリースティスに石棺に入れられた時の記憶は思い出しましたが、ケルシーに石棺に入れられた時の記憶は思い出しませんでした。

これは、この時のドクターは、重傷を負った事が原因で気絶していたと思われます。

気絶していたとしたら、『魔王』の力による思考のハッキングが可能になります。

テレジアがドクターの思考をハッキング出来たとしたら、思い出せなくする事も可能でしょう。

つまり、

ドクターはテレジアによって記憶を封印するため、重傷を負わされた

という可能性があります。


しかし、なぜテレジアはそんな事をしたのか。

記憶を失う前のドクターは、優秀な鉱石病研究者であったという記述があります。


そして、『魔王』の正体は鉱石病でした。

これは考えすぎかもしれませんが、

記憶を失う前のドクターは、鉱石病の治療方の確立が出来ていた、もしくは、その一歩手前まで来ていた

のかもしれません。

つまり、

ドクターは、テレジアに最後まで逆らい、アーミヤが『魔王』を継承するのを阻止しようとしました。

テレジアが恐れている事は、『魔王』の継承者が途絶える事です。

仮にドクターが鉱石病の治療が出来るなら、『魔王』も鉱石病の一種であるため、取り除く事も可能です。

せっかく自らが死に、『魔王』をアーミヤに受け継がせたとしても、その後すぐに鉱石病ごと『魔王』を取り除かれては意味がなくなります。

そのため、テレジアは記憶を封印したものと思われます。

また、これならドクターが記憶を思い出した時、鉱石病の治療が可能になるというストーリーの流れも出来ます。


これだと、ストーリーの流れはどうなるのでしょう。

そもそもテレジアがドクターをここまで警戒しているのは、ドクターがアーミヤの「選択」を優先せず、自分の意志を優先したからです。

つまり、ドクターがアーミヤの「選択」を信じる事が出来た時、記憶を思い出す事も可能になるのではないでしょうか。

6:あとがき


以上、テレジアの死と、忌まわしき『魔王』の継承方法についての考察でした。

自分自身、考察などは初めてだったのですが、書いてる途中に新たな発見があったりと、以外と楽しかったです。

この考察記事の原型は、グローバル版のVIGIROが出た辺りの6月ごろに出来上がっていたのですが、内容そのものはあまり変わっていなかったにも関わらず、文章を何回も書き直していくうちに、半年が経っていました。

ついでに10章が来て加筆される事になりました。

また、私は大陸版をやっておらず、日本版で再現される情報も少ないため、間違っている所もあると思います。

ここまで長々と考察を書いて来ましたが、正直疑問に思う所は多々あります。

例えば、テレジアが死んだ時、ケルシーは間違いなく狼狽していた事などです。

なぜケルシーだけが何も知らないのか。

何か我々が見落としているのか。

もしくはここまで書いてきた、受け継いで来た源石=『魔王』という考察自体間違っていて、前提自体間違っているのか。

どこまで考察しようと、噛み合わない歯車のように次から次へと疑問が出てきます。

結局、答えが見つからないのがアークナイツの魅力なのかもしれませんね。

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