6受験


宮崎で産まれた私は雪という存在を知らない。

積もったこともないし見たこともなかった。

受験は大阪で冬だった。雪が降っていた。衝撃的だった。これから先、どうなるのかわからない、つらいこともあるかもしれない、と思えた雪だった。

受験内容は小論文と面接だった。

面接は3人制で交互に答えていくパターンだ。

通信制の高校で担任の先生に、「面接はだいたい同じパターンが多い。だから先生にわかりやすく覚えてもらうために公約と称して話しなさい。結果を言うのではなく歯科衛生士になってなにをしたいか、そこまで言うと説得力がある」と教わった。

面接中、高校の先生との毎日の特訓で緊張はしてなかった。

私が話すとうんうんと相槌を打ってくれる面接の先生達。合格をして当たり前なんだ、絶対受かってやるという熱い気持ちがあった。


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