私のカッコ悪い本質をついてきたのは40歳年下の男の子でした。
私には、トモ君という7歳だか8歳の友達がいる。
トモ君がどんな子かと聞かれたら『今時』の子だ。
「キャンちゃん、なんで大人は子供を作るか知ってる?」
トモ君が4歳だか5歳の頃、唐突に聞いてきた。
私が4歳だか5歳の頃、子供は「いる」者だと思っていて、「大人が作った」とかそんな意識もなく、すべて圏外な事だ。
「キャンちゃん、なんで大人は子供を作るか知ってる?」
知らんがな。
子供が欲しいって思ったこともないし。
子供作る相手もおらんし…。
言わすな!こんなこと!
「え〜、なんでかなぁ。どうしてかなぁ〜。」
目の前の4歳だか5歳のまだちんちくりんな子供の質問に曖昧な返事をした。
「暇つぶしだよ。暇つぶしで子供を作るんだよ。」
なふっ‼︎
暇つぶしっ⁉︎
正解じゃがっ‼︎
この瞬間から、『ちんちくりんな子供』から私の『マブダチ』になったトモ君。
少し前、茶舗(チャポ)に並べてある駄菓子を見つめながら
「こんなにお菓子食べてたら虫歯になっちゃうよ」と子供っぽいことを言うトモ君に(7歳だか8歳)「子供に駄菓子を買わせて虫歯にしちゃうのが私の仕事なんだよ。ウシシww」と大人が何のひねりもない、自分でも「ナンジャソリャ…」みたいな、なかった事にしてほしい返しに彼は、元気玉を発する時に出すような大きな声ではっきりとこう言った。
「欲望こそが真実っっ‼︎」
彼は瞬間瞬間、矢を放つ。
彼はいつも私たちに真っ直ぐな瞬間を渡してくるのに、それを曖昧にもしくは歪んだ感情や嘘っぽい「フリ」で返そうものなら、歪んだ自分に矢を放してくる。
この日もそうだった。
「キャンちゃん40歳すぎてるのに結婚してないの〜⁉︎カッコ悪い〜!」
と冷やかされた瞬間、カッコ悪くないふりで誤魔化したくて
「40歳すぎても結婚してないのがかっこいいんだぜ〜!ロックなんだぜ〜‼︎」とむちゃくちゃ負けず嫌いな曖昧な言葉で交わすと
「キャンちゃんはいつもカッコ悪いのにカッコええふりするよね〜」
今までずっとずっと
気が小さいのに気が大きいふりして誤魔化してきた私のしょうもない纏い(まとい)を40歳年下のまだ一桁の年齢の男の子に、木っ端微塵に引き裂かれた。
いや…引き裂いてくれた。
たったいまから、ますますカッコ悪い本性と性質でみなさんの前でたち振る舞うことにします。
ありがとう。トモ君。
また教えてくだはい…(´༎ຶོρ༎ຶོ`)