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民泊で必要な洗面設備って?台所シンクでもいいの?

こんにちは、TOMARO(トマロウ)です。

旅館業や民泊を始める際には、住宅内に洗面設備を設置することが法令で義務付けられています。

しかし、「既存の住宅に洗面設備がない場合、どのように対応すればいいの?」といったご相談をいただくことも少なくありません。

賃貸のワンルームマンションだと洗面台がない部屋も多いですよね。その場合、台所シンクを洗面設備として捉えて良いのでしょうか?

今回は、洗面設備についての誤解や実態、そして一歩踏み込んだアドバイスをお届けします。

法令が求める洗面設備とは?

まず、法令の話です。
旅館業(簡易宿所)における洗面設備は、旅館業法施行令第1条第2項第5号に「宿泊者の需要を満たすことができる適当な規模の洗面設備を有すること」とあります。

ここで注目すべきは、「適当な規模の洗面設備」という曖昧な表現。具体的に何を指すのかは明記されていません。ちなみに、住宅宿泊事業の場合についてもほぼ同じです。

つまり、「流しがあればいいのか?お湯が出れば合格?洗顔料を置けばOK?」という疑問が出てくるわけです。答えは、明文化されていないため、解釈次第で変わります。

鏡は必要?その由来とは

では、なぜ「鏡を置いてください」と言われることが多いのでしょう?
実は、「鏡を設置する」というルールそのものには根拠がありません。

しかし、実際の現場では「台所シンクが洗面設備?それっぽく見えないし、顔を洗うには無理がある!」という感覚から、鏡を置いて設備の正当性を補強する流れが生まれたようです。

想像してみてください。
ゲストが「どこで顔を洗えばいいの?」と台所を指さしたら、鏡がないと説明しづらいですよね。

逆に鏡があれば、「ほら、ここが洗面スペースですよ」と納得してもらいやすい。

では、鏡を置くだけでいいのか?

その物件がある地域によっては、鏡だけでなく、石けんやハンドソープの設置が必要になる場合があります。

たとえば、西多摩保健所が公開している手引きでは、これらの衛生用品を設置することが推奨されています。(詳しくはこちら

要は、ゲストが「洗面するのに支障がない」と思える設備を用意することが大切です。台所シンクを洗面設備とするなら、追加の説明や工夫が必要になる場合もあります。

結局どうすればいいの?

もしあなたが「手間を最小限に抑えたい」と思うなら、台所シンクに鏡を設置するのが最もシンプルで説明しやすい解決策です。

ただし、納得を得る方法は他にもあります。例えば、おしゃれな洗面ボウルや小型の洗面台を設置すれば、ゲストも喜びますし、チェックの際の説明もスムーズでしょう。

まとめ

洗面設備の定義は曖昧ですが、鏡の設置は最も簡単かつ効果的な方法です。

既存の住宅に洗面設備がないからといって、民泊運営を諦めるのは早いかもしれません。

工夫次第では、コストを抑えながら洗面設備を設置し、民泊運営をスタートさせることも可能です。

記事の内容に関するご要望や、ご相談がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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