Yohji Yamamoto POUR HOMME AW2023-2024 ラウール担視点

先日行われたYohji Yamamoto POUR HOMME AW2023-2024 にてラウールさんが2ルックを纏ってランウェイに登場していましたね。ヨウジさんのYouTubeチャンネルでの生配信やワイドショーのインタビューでのラウールさんの発言から、今季の作品の印象やラウールさんのモデルとしての心意気が感じられたので記していこうと思います。

1ルック目では黒のダブルのジャケットを着用。首元が詰まっており、ウエストが強調されるタイトなシルエットに細いベルトが所々あしらわれている。窮屈でがんじがらめの中、垂れたベルトが静かに揺れ、そこに意志が宿っているように見えた。ポケットに両手を突っ込むことでわざとらしくない程度にそこを表現されている印象。
ボトムスも同じく黒だが、ゆったりとした大きなシルエット。上下のシルエットのギャップからアンビバレントで危うさと儚さも感じた。

2ルック目は、さっきと打って変わってレイヤー感のある白と黒のモノトーンコーデ。左手をポケットに突っ込み、アシンメトリーになったレイヤーの動きや素材感が印象的だった。また、白と黒のコントラストからぎらつきと隠しきれていない無垢が感じられた。


どちらのウォークにも、軸のブレなさ、ゆっくりと1歩1歩地を踏み出だしている点が共通していた。ルックの持つ慎重に地を固めながら立ち向かう意志を表現しているように思えた。そしてその先にある世界は光が一切入っていない眼によって映し出されているようだった。



全てを知るわけではないが、私が思うにラウールの境遇や人柄は今回のルックに通ずるものがある。Snow Man加入当時、年齢も一回りほど上の実力派集団で急遽センターに抜擢され、メンバーやファンに猜疑心を向けていたこともあった。海外でのモデル活動に関しては事務所に前例がないため一筋縄で行かないところ。モデルとしては遅咲きなところ。その土俵にいるモデルはスタイルやスキル知名度などなど全てにおいてラウールと同じ寧ろ格上だったりするところ。だがここで燻っていられないという野心が内に秘められているところ。


今朝のワイドショーでのインタビューでラウールは「服の持つパワーをすごく感じたのでそれが見ている方にちょっとでも伝わればいいなと思いながらやりました」と発言していた。
この発言から本気度が伺えた。ショーモデルの本質。主役は自分ではない。あくまでルックやブランド。自分を引き立てるために服があるのではなく、服に魂を吹き込み、服の持つ魅力を引き立てるためにモデルが存在すると言うこと。しかしモデルをする上で己を押し殺すのではなく、己の持つ強みや人生観をショーにどう生かすかどうかが求められる。ラウールはそこに長けていると確信した。





p.s.
ラウールはヨウジさんのお洋服との親和性が高い。これほどエネルギーのある服の魅力を引き出せるとは。さすがラウール。1ルック目のアウターのシルエットとディティールがめちゃ好みでほしくなったけどメンズじゃないとあのシルエットは活きなさそうだから諦めるね。着こなせる自信のあるメンズは是非買ってね。ヨウジさんの手がけるブランドはPOOR HOMMEや今季カムバックのY's for Menの他にもたくさんあるので要チェックですね。レディースやユニセックスもあるので。
ランウェイではヨウジさんを着用していたけれど、他にもグッチやサンローラン、ジバンシー、ドルガバ、アミ、ポールスミス、ディオールなどなど海外ブランドも着用していたラウール。どれもコンセプトに適った着こなしで見事だった。これからは海外ブランドのランウェイも歩けることを願ってます。けどこれからもヨウジさんのランウェイに出続けてほしい所存でございます。


Yohji Yamamoto
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