イワクラと吉住
「イワクラと吉住の番組」
観ていて本当に落ち着く番組である。
タイトル通り、蛙亭イワクラとピン芸人の吉住の2人の番組である。
初期の頃は2人があまりにテレビとは思えないテンションな為、ゲストが度々心配になってるのをよく見かけた。
明るく元気な番組も好きだが、
仕事で疲れ果てて帰ってきて、遅めのご飯を食べる時や
寝る前にあと少し何か観たい時
あの元気のない感じが落ち着くのだ。
華やかで可愛らしいセットと2人のスタイリング、そしてテーマ曲「S.S.S」の
「あいつに分かるわけない気持ちを真夜中に吐き出して」
という歌詞で初回からしっかり心を掴まれた。
私の中の神回は
2人が自叙伝を書く回である。
掻い摘んで書くと、
イワクラさんが自叙伝を出したい!ということで、2人がそれぞれ、
目次や大まかな内容、表紙や帯まで考えて発表するという内容だった。
わざわざ出版社の人を呼び、
表紙は実際にイラストレーターの方に発注して作ってもらっていた。
このように、2人に激甘でやりたいことなんでもやらせてあげるのが
この番組のいいところである。
イワクラさんの妄想自叙伝は
大まかな内容ではあるものの、かなり本格的であった。
芸人を目指したきっかけ、尖っていた若手時代から、イワクラさんの芯の強さやお笑いに対する想いがどうやって形成されたかが感じ取れて、
最後に読み上げた「おわりに」はわりと泣けた。
イワクラさんの内に秘めた熱さが存分に詰まっていて、20分強でまとめるには勿体無いくらいの内容だった。
出版されたら、仕事で落ち込んだ時とかに読みたいと思った。
一方吉住さんの方は、
自叙伝はあまり出したくない、自分の心の内を人に見せたくない人間なので、どうにか見せないように書きました。という前置きの元始まった。
心の内を見せずに自叙伝を書くってどうなるんや…という我々の心配は鮮やかに裏切られた。
よくできた兄の話から始まった、吉住さんの自叙伝は、
その圧倒的な脚本力でまんまと我々を引き込み、まんまと突き離したのであった。
テラサで観れる可能性があるのでネタバレは避けるが、全く気づかない内に吉住の手中で転がされた衝撃がとても印象に残っている。
実際に出版されて、この衝撃を多くの人に味わってほしい。
他にも、ちょくちょく2人の友達を呼んでゆるいおしゃべりをする回は一緒に喋ってる気になれて楽しい。
回を重ねても、2人の距離が微妙に縮まらないところも、なんかイワクラと吉住っぽくて好きなポイントである。
最新回の元BiSHのリンリンとストリップを観に行く回もとても良かったので、今からでも観れる人はぜひ観てほしい。
年内最後に書いておきたかった、思い残したことはないかと考えたところ、これが浮かんだので残しておいた。
来年もゆるく楽しく過ごせますように🙆♀️