東京初期衝動


メンタルが沈んで、世の中の全てが敵に思える時、東京初期衝動を聴くと安心する。

好きなバンドはたくさんいる。
しかし、全て敵モードに入った時に聴きたいのは
とにかくジャパニーズパンクなのである。

ボーカルのしーなちゃんはとんでもなくメンタルの波が激しく、
何かあると分かりやすくSNSが荒れる。
本当に嵐のような女だ。

ただ、その時に書くしーなちゃんのSNSの文章や歌詞に私は度々救われている。

しーなちゃんはSNSに日記を書いていた。
不定期に、その日の体調とかメンタルをそのまま吐き出したような文章で、
荒ぶって半狂乱になり職質された日、
躁で気分が良い日、
街に出たら自分の孤独さが目立ってマルジェラのタグ切り裂きジャックになろうと思った日、
どんな日の感情も包み隠さず正直に書かれたメモのスクショをそのまま載せていた。

それは自分の中にも少なからずあるメンタルの波を上回りつつ代弁してくれていて、
言い表せないモヤモヤが晴れて、
ダメな時に見ては、救われていたのだった。

しーなちゃんの書く歌詞は基本ブチ切れている。
振られたり浮気されたり裏切られた時、徹底的にブチ切れて絶対に許さない。

浮気されて泣いた夜に 根性焼きのスタンプラリー
リストカットも一緒にしたよね 土下座もさせた夜

再生ボタン

あいらぶベイベー あいらぶベイベー
サリンであんたの息の根止めるわ

Because あいらぶゆー

殺しておけばよかった 殺しておけばよかった
わたしは幻なんかじゃない

Because あいらぶゆー


綺麗な思い出として残す気などなく、
根性焼きのスタンプラリーを押して
殺しておけばよかった!と叫んでくれるところが
他にはなく爽快で最高なのである。

自分の怒りやイライラや悲しみを曝け出して曲に昇華できるしーなちゃんの才能は、
嫌われるのが怖くて言いたいことを押し殺して生きる自分とは正反対で、とても輝いて見える。

いつも生きづらそうで、何度も死にかけながら曲を書いているしーなちゃんの存在に、救われている人間がここにいるということを、残しておきたくて書いてみた。




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