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Synology NAS Video Station廃止とJellyfinの設定方法

はじめに

Synology NAS DSM7.2.2にてVideo Stationが廃止されました。
という訳で、代替方法がSynology公式からアナウンスされています。

下記全部試しましたが、Jellyfinが一番妥当というのが結論。
ただし、基本私は外部接続を大前提としてますので、そういう人の感想って感じです。


代替手段あれこれ

①File Station+VLC

VLCはローカル以外無理(外部接続できない)なので、File Stationと組み合わせる方法。
難易度は一番簡単。つーかインストールすればよろしい。
でもなんか違うなこれwって思った次第です。

②VPNで繋いでVLC

要するに外部接続を無理やりローカルにしてVLCで観る方法です。
観るのにわざわざVPN繋ぐのは運用が死んでるw
あと、通信費が無駄すぎるし遅すぎる。
まぁ、ただでさえ重い動画を再生するのにVPNは論外かなと。セキュリティだけは最強だが(笑)

③Emby

悪くないが動画再生は有料(笑)つーかマイナーすぎて対応できるものが限られる。
それ以前に自分の動画を観るのに金取るってどういうことなんだよ(笑)
使い勝手自体は悪くなかった。

④Plex Media Server

Embyと同じく有料。完全無料からの切り替えにはややハードルが高い。
つーかパーソナルクラウドの意味ねぇw
ただ、一番メジャーなので対応機種も多く機能も豊富。
金出せるならこちらが宜しいかと。

⑤Jellyfin

完全無料のオープンメディアサーバー。ただし、超マイナー。
そしてコンテナマネージャーからインストールすると難易度が跳ね上がる。
※リバースプロキシとか設定しないといけないので。。。一応視聴できるところまでやりましたが。
そして、その分外部接続がやたらと面倒になる。

が、「コミュニティパッケージ版のJellyfin」という難易度が微妙に下がるバージョンがある。
実はこのバージョン、DSM自体にFFmpeg7やVideoドライバーをインストールする感じになるので、実は性能的にありじゃね?って思った次第。
コンテナ経由だと処理速度的に問題が出る可能性がある。
一応モバイルアプリもあるので、外部接続はこれにした方が便利というのが結論。
なにより無料だし(笑)

ちなみに、使い勝手はほぼEmby。ならJellyfinでいいじゃんと。
勿論、超マイナーなのでapple TVとかのVOD再生機への対応は絶望的。
ただ、それは別にDLNAかVLCで良くね?って考え方。
Jellyfinが機能してる事自体に意味があるので。

という訳で、微妙にややこしいコミュニティパッケージ版のJellyfinのインストール方法紹介。

コミュニティパッケージ版Jellyfinの設定方法

基本はここに書いてある通りです↓

ここの「SynoCommunity を通じてインストール」の部分から読み込んでください。
よって、ここでは各注意点を記載します。

①インストール

コミュニティパッケージ版Jellyfinをインストールするには、「SynoCi Video Drivers」と「FFmpeg7」という依存関係パッケージをインストールしないと入れられないです。
特にSynoCi Video Driversは自動インストールされないので、先に自力でインストールしてください。
インストールボタン押すだけです。

パッケージセンター「コミュニティ」

②ネットワーク設定

外部接続をする場合、ファイアウォール設定とポートフォワーディングが必要になります。
特に必要ない人は読み飛ばしてください。
Synology純正アプリ以外について、ファイアウォールのポート設定は自動で行われません(知らないでハマってる人多いのよね)。
まぁ純正じゃないから当然です。

とは言え、実はファイアウォールの規則に項目自体はできてます。
「組み込みアプリケーションリストから選択」というルールが自動で作成されているはずなので、ここからJellyfinのルールにチェックを入れるだけです。
万が一これが無い場合は、自力でTCP8096を通すルールを追加すれば大丈夫です。

ファイアウォールの規則編集

それと、ルーターへのポートフォワーディング設定も必要です。
インターネットからTCP8096番を自分のサーバーIPのTCP8096番へフォワードしてください。

③メディアフォルダアクセス権を設定する

当たり前ですが、Jellyfinをインストールしないと権限設定はできないです。
Video Station移行組は「video」が共有フォルダかと。

④Jellyfin起動

注意点としては、DDNS&SSL証明書を設定してる人は「https://DDNSのURL:8096」へ飛ばされると思いますが、ブラウザがchromeだと防がれます(笑)
必ず、「NASのIPアドレス:8096」とブラウザへ手動で打ってください。

⑤ライブラリを設定する

Synology NASの場合、videoフォルダのある位置は/home/ではなく「/volume1/」です。
ただし、これはパーティションが1個しかない場合の位置である事に注意してください。
まぁVideo Station移行組の多くは、「/volume1/video/」かと思います。

他注意点としては、優先するダウンロード言語や国/地域設定があるので、JapaneseやJapanがちゃんとありますので入れましょう。
それと説明するまでも無いと思いますが、コンテンツタイプによってメタデータのダウンローダーが違いますので、必要な人はちゃんと設定しましょう。
ホームビデオのみの人は、ちゃんとホームビデオに設定しないと変なメタデータ付けられる可能性があります(笑)

⑥DLNAプラグインをインストールする(必要な場合)

JellyfinのDLNAはプラグイン方式なので、インストールする必要があります。
とはいえ、ダッシュボードからDLNAの項目をクリックして「プラグインの取得」を押すだけです。
一応注意点として、Jellyfinの設定関連は所謂「設定」ではなく、「ダッシュボード」から行いますので注意してください。

また、プラグインインストール後は「再起動」を促されますが、NAS自体を再起動する訳ではありません(笑)ダッシュボード最初の画面に再起動はありますので、そちらから行ってください。

また、その後のDLNAの設定は、プラグインだと申し上げた通りダッシュボードの「プラグイン」項目から設定します。ちょっと独特のメニューなので、迷わないようにご注意ください。

Jellyfinダッシュボード

⑦クライアントアプリを設定する

クライアントアプリに入れるURLは「http://DDNSのURL:8096」です。
IP直打ちだと外部から繋がりませんし、httpsの設定をしてないのでhttps://から始めると繋がりません
ちなみに、DDNSを設定してない人は根本的に外部接続できないので注意してください。
※方法が無い事も無いですがここに書くような事じゃないので。。。

以上です。

ちなみに、Let's Encrypt等のSSL証明書を通してhttpsから繋げる方法もありますが、説明が至極めんどくさいのでやりません(笑)
興味ある人は調べてみてください。

クライアントアプリの選択肢

実はクライアントアプリだけで言うと選択肢はいくらでもあります。
VLCが恐らく一番有名ですが、Apple TVではInfuseを使う事も出来ます。
ハッキリ言って、Video Stationよりも高速で操作性も洗練されています。
もはやVideo Stationにこだわる理由がありません。。。

全体を通しての感想

なんだかんだで、Video Stationよりも高機能です。
結構二の足を踏んでいる方も多いと思いますが、ハッキリ言って、やる気のない公式アプリ(笑)を待っていても時間の無駄かと思います。
そんなもの、仮に再開したところで適当に続けるのが火を見るよりも明らかです。
諦めてさっさと移行した方が良いと僕は思いますけどね。

特にコミュニティパッケージ版は、アップデートも簡単なのでVideo Stationと比べて劣るところなんてまずありません。
そもそも、元々のVideo StationはメタデータをTMDBから取得するのに、トークンを発行しないと連携できないとか、とっくの昔にメディアサーバーとしては終わってましたから(笑)
僕はまじで、寧ろ良い機会だと思いましたよ。

あとはJellyfinがもっとメジャーになってくれれば・・・

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