「朗読とヴィオラダガンバで届ける愛の詩」に寄せて①
「朗読とヴィオラダガンバで届ける愛の詩」に寄せて①
この演奏会は早くも、
第二部は特にご予約が来ていると
ご連絡がありました。
ありがたいことです。
あっという間に3月になるのだろうなと思い
この会に至るまでの経緯や、
プログラムのことなど
書き始めようと思います。
お付き合い下さいませ。
🌸🌸🌸
バロック音楽の始まりは、
「言葉」から新しい音楽表現を見出す動きが
大きく関わったと言われます。
イタリア時代には
実際に初期バロックイタリアもののレパートリーを
演奏することも多く
ヴィオラダガンバの立ち位置から見ても
声楽家の方々が言葉で抑揚、アーティキュレーション
音色の発想を得ているのを見て
その様に、豊かな表現でありたいと思ってきました。
日本に帰国した直後には
「言葉と音楽表現」の取り組みを続けたくて
日本語の朗読との演奏会ができないかと
動いたこともありましたが
当時は、力不足というか
私のイメージしていたことを周囲にお伝えすることができずに
実現できなかったこともありました。
その後、野田さんと出会い
念願の、朗読との共演を重ねることができて
今回の企画に至ります。
🌸🌸🌸
今回、主催の植田さまからお話をいただいた時
絶対に、朗読と共演したいと思いました。
それには、いくつか理由がありますが
今日は一つだけお話させて下さい。
偉大なる先達の方々や同業者の方々が努力されて
ヴィオラダガンバという楽器も
知名度がかなり上がってきました。
それでも、演奏会で弾くと
「ヴィオラダガンバを初めて聴きました」と
言われる方がかなりいらっしゃいます。
その度に、
大きな責任の一端を担っていると感じ
背筋が伸びる想いがします。
ヴィオラダガンバとは
遠い博物館に資料として眠っている楽器ではなく
今を生きる私達と繋がる、生きた息遣いを
奏でることができる楽器なのだと
私は、お伝えしたいです。
決して、過去の遠いものではなく
心を持った私達の仲間なのだと。
初期バロックの礎となった人たちが
言葉、語りに
活き活きとした音楽表現を見出したように
朗読から生まれるものと共に
今を生きる物語を奏でたいと思いました。
(続きます)
🌸🌸🌸
演奏会のご案内
〈朗読とヴィオラ・ダ・ガンバで届ける愛の詩〉
『かのひと 超訳世界恋愛詩集』菅原敏
マラン・マレ 「人間の声」「アラベスク」他
2024/3/16(土)
淡路町カフェカプッチェットロッソ
11:30〜、14:30〜
3500円 ドリンク&お菓子つき
完全予約制
お申込み
ventvert0403@gmail.com