ステルス機能・ジャミング機能を持つ蛾のおはなし
唐突ですが、
敵を感知するための仕組みとしてのレーダーというものがありますね
レーダーを照射しその反射を捉えることで敵の位置や距離を測りますよね
そのレーダーに映らない、誤魔化すためのステレス
、ジャミングという対策というのもありますね
レーダーが発明されて以来日々進化してるしてるのはみんな承知してるところですが、自然界でも同じような攻防が行われています
今日はそんなお話をします
コウモリが超音波を発して障害物や餌を把握してるのは有名ですが、その餌となる蛾がステレスやジャミング機能を進化させていることはあまり知られていないのではないでしょうか
例えばある蛾はコウモリの発する超音波を聴き取ってコウモリが接近していることを把握して回避行動にうつります
これはアクティブソナーを探知して隠れる潜水艦やロックオンを感知して回避行動にうつる戦闘機と似ていますね
またある蛾は超音波を吸収したり乱射することでコウモリへの反照を妨害します
これはまさにレーダーに映りにくくするためのステレス機能です
またステレス機能を備えた飛行機はレーダーへの反射を最小限に抑えることで誤認を狙います
これに似たことを蛾も行っています
ただし蛾は自分をなるべく小さく見せるのではなく逆に大きく見せる、という手法をとります
よく蛾の羽の後ろに長引く突起をつけている種がありますが、そのおかげで自分をより大きく見せている、と言われています
食べ頃の餌ではなくもっと大きな生物と誤認させているのですね
さらに敢えて超音波を自ら発している蛾もいるようです
これはコウモリから発信されている超音波と相殺したり混線させることで正確な情報を与えないようにしているのです
まさにこれは妨害電波を発するジャミング装置を備えた飛行機や戦闘艦と同じと言えるのではないでしょうか
面白いのは混線させるほどの大きな超音波を出せずとも敢えて超音波を発する蛾もいることです
むしろ捕食者であるコウモリに対してアクティブソナーを発して自らの位置を知らせるマヌケな潜水艦、と思われがちですが、実はこの蛾は毒を持っています
毒を持っている昆虫や爬虫類があえて目立つ色(警戒色)で自分を目立たせるのと同じように、敢えて音で目立ち捕食者の対象から外れようとする戦略です
このように自然界においてもレーダーとその対策、という戦略が確立されていることを知ると明日の自分の人生になんの影響もないことに今気がついた