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しつこい風邪

傷つくなー。


さりげない一言が、
さりげなく言ったことだからなのかな。

なんてことない一言が、
なんてことないのだけど、

妙に傷つく。

ほんとうに傷つく。


「弱いな。」


義理のお父さんが、帰る間際に言った一言が胸に刺さって抜けない。

体調を崩しているから余計に気になってしまうのかな。


隣でお昼ごはんのおうどんを、美味しそうにすすっている娘につい愚痴をこぼす。


わたし
「風邪引いたって言ったら、じぃじぃに弱いなって言われた。そんなこと言われたら悲しくなっちゃうよねぇ。」


「えー!!ひどいねぇ。かなしいねぇ。」

「ママはぜんぜんよわくないよ。ママいつもがんばってるじゃん。おしごともいって、おもたいものももって、がんばってるじゃん。ぜんぜんよわくないよ。」

「だいじょうぶぅ?っていえないなんて、ぜぇんぜぇんやさしくないねぇ。」


娘がわたしの気持ちを汲んでくれて、心が少しほぐれた。

娘よ、いつもわたしの味方でいてくれて本当にありがとう。



昔からインドアなうちのツインズは、もっぱら家の中で遊ぶことが多い。

去年の誕生日にSwitchをもらってからは、家時間はすべてゲームについやしている。

わたしは、本人が好きでやっていることなら飽きるまでやったらいいと思う考えだから、最低限のルールだけは決めておいて、それが守れる範囲内で自由にどこまでもやらせている。


夢中になるほど好きになれることがあるのは、とってもいいことだ。


普段は学校という牢獄のような、とってもつまらないところへ週5日も行かされ、やりたくないことばかりを無理やりやらされているのだから、家にいる時くらいは本人の好きなことを、とことんしたいはずだ。

大人だって休日は同じように好きなことをして過ごしていると思う。



義理のお父さんは、よく、離れにある我が家に顔を出す。

インドアな孫たちのことをとても気にかけていて、しょっちゅうのぞきにきては、やれ、運動しろ!やら、やれ、外に出て遊べ!やら言いにくるのだ。

お父さんのできあがった世界から外れることはすべて心配事になるらしい。

こちらとしては、ほんと、ほっておいてほしい。

外で遊ぶことが好きな子、家の中で遊ぶのが好きな子、いろんな子がいるのに、こうあるべきと言わんばかりに自分の中の正しさを押し付けてくるところが、どうにもこうにも苦手だ。

いろんな意見があってそれはそれでいいと思うけど、押し付けてくるのは違うと思う。

旦那も似たようなところがあって困っている。

そんな両親に育てられているから仕方がないのかもしれないけど。


誰かに優しくされたことがないのかな。

ほんとうの優しさにふれたことがないのかな。


厳しさが美徳なんだ、ということを、これぽっちも思わないわたしには、義理のお父さんのことも、旦那のことも永遠に理解できないのかもしれない。


カラダの毒出しのような、リニューアルのような、ミシミシと全身が痛むしつこい風邪の二日目に、そんなことを考えてしまう、

そんな、今日この頃です。

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