僕と怖いおじさん(芋けんぴ達の独り言) 第39話 怖い顔のおじさんとJK(26)
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第39話 怖い顔のおじさんとJK(26)
そんな若い二人の熱々とラブラブした様子をね。
家の怖い顔のおじさんはホッ! と、安堵した表情で見詰め。
その後は温かい目で、若人カップルの様子を窺いながら。
『絵里ちゃん幸せになるんだぞ』と。
家の怖い顔のおじさんは脳裏で呟きながら、若い二人を祝福する。
と、言うことはしない。
まあ、しないのだよ。
家の怖い顔のおじさんは絶対に呟くことはなく。
彼の口から漏れるのは。
「はぁ」と大きな嘆息が漏れ。
その後彼は、自身の顔色を変えながら。
余りにも仲の良い二人……。
そう、絵里ちゃんと翔君の二人なのだが。
家の怖い顔のおじさんは本当に絵里ちゃんのことが孫や娘のように可愛いからね。
彼女の身の上が心配で仕方がないのだよ。
だっておじさんの可愛い絵里ちゃんはね。
異性に対して惚れてしまえば。
自身の身体を安易に捧げ、尽くしてしまうタイプの少女だからね。
家の怖い顔のおじさんは本当に彼女の身体も含めて本当に心配で仕方がない。
だって絵里ちゃんは前回も。
その前の彼氏もね。
彼女は尽くすだけ、尽くしたのに。
彼氏に弄ばれるだけ、弄ばれた上に浮気をされ。
前の彼氏達から。
『お前のような軽い女はいらない』とか。
『ビッチのお前には、もう要が無い』のだと。
元彼達から絵里ちゃんは沢山罵られ、悪態をつかれ。
元彼達から捨てられと言ったパターンが多くてね。
その都度絵里ちゃんは、家の怖い顔のおじさんのところにきては。
父親に愚痴や不満を漏らし、嘆くように呟き。
その後は嘆きながら泣き崩れることが多くてね。
だから家の怖い顔のおじさんは、娘のように可愛い絵里ちゃんのことが。
自身が心の病に侵されそうになるぐらい心配で仕方がない。
だから家の怖い顔のおじさんは絵里ちゃんのことを。
彼は心配な顔で見続ける。
(頼むから儂の可愛い娘を性玩具(おもちゃ)にだけは、せんといてくれんさい。お願いじゃけぇ)とね。
家の怖い顔のおじさんは神や仏に祈るように。
絵里ちゃんの今彼へと向けて──。
家の怖い顔のおじさんは独り言を呟き続ける。
若い二人のカップルの姿が見えなくなるまでね。
◇◇◇◇◇
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