僕と怖いおじさん(芋けんぴ達の独り言) 第59話 怖い顔のおじさんと女子大生(19)
#創作大賞2023
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第59話 怖い顔のおじさんと女子大生(19)
『絵里ちゃん、今日は、ママは仕事かのぅ?』
『絵里ちゃん、ママの好きな食べ物は何ねぇ?』
『絵里ちゃんのママは、何を着ても似合うよのぅ?』
『絵里ちゃんのママはどんなバッグや財布が好み何かののぅ?』と。
まあ、広島弁を仕様しながら。
その他にも絵里ちゃんにすみれさんのことをストーカーの如き振る舞いで聴きに、聴き回すような大とうへんぼく男だから。
『おじさん! うち帰るねぇッ!』と。
絵里ちゃんが真っ赤な顔をしながら憤怒!
彼女は怒りをあらわにしつつ。
今日は帰ると罵声を吐く。
放つから。
『ど、どうしたんじゃ、絵里ちゃん? 急に大きな声を出し。帰るだぁなんて……。もしかして今から用事があるんかのぅ、絵里ちゃんは?』と。
この人、家の怖い顔のおじさんは、やはりこんなとうへんぼく。
意味のわからないことを絵里ちゃんへと平然と告げるものだから。
『もう、おじさんは本当に家のママのことしか言わないよね。何かさ、絵里。おじさんの横でママの話ばかりを聴いていると。最初はいいのだけれど。何かさ、絵里はね。段々とムカついてくるし。不機嫌極まりなくなってきたから絵里はもう帰るね」と。
絵里ちゃんは自身の頬をプンプンと膨らませながら。
自分の容姿を全く褒めもしないし。
自分の話しも『うんうん』と頷くだけの。
家の怖い顔のおじさんに対して憤怒──。
彼女は不貞腐れて帰ると罵声を吐く事が多々あるから。
その都度、家の怖い顔のおじさんが、自身の顔色を変えつつ。
『絵里ちゃんは何を怒っているんじゃ?』と訊ね。
『絵里ちゃんは、どうしたら機嫌を直してくれるんかのぅ?』と。
家の怖い顔のおじさんは、絵里ちゃんに対していつも大変に困った顔。
切ない顔を。
あの怖い顔でしつつ、絵里ちゃんへと柔らかい言葉と言うか?
家の怖い顔のおじさんは良い歳……。
五十歳を過ぎているのにも関わらず。
JKの絵里ちゃんに対して甘え声音を使用しつつ。
彼女にどうすれば機嫌を直してもらえるのか。
そう、まるで自身の彼女か、嫁のように訊ねる。