僕と怖いおじさん(芋けんぴ達の独り言) 第8話 みんな僕のことを知っているかな?(8)
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第8話 みんな僕のことを知っているかな?(8)
まあ、そんな僕【芋かりんとう】なのだが。
僕【芋かりんとう】のこの素晴らしい。スーパーボディーを凝視して、購入を決めてくれるお客さま達……。
お嬢さま、お姉さま達の様子を僕【芋かりんとう】は窺いながら。
女性は本当に甘い物が好き。
大好物なのだなと、僕【芋かりんとう】はつくづく思う。
でもね、僕【芋かりんとう】のことは若い男性……。
お兄さん達も好きだし。
壮年、高年層の男性の人達も。
僕【芋かりんとう】のことを。
『美味い!』
『美味しい!』と。
彼らは歓喜しながら褒め称えてくれるから。
余り関係はないのかな? と思いはするのだが。
でもね、僕【芋かりんとう】の中でも。
特に出荷の最中に割れ、砕けることもなく。
大変に長い奴ら。
エリート気分でいる輩達がいるのだが。
その者達を見るお嬢さま、お姉さま達の瞳は何故か、潤み、優艶な眼差しで。
生意気なあいつらを某アイドルグループ達みたいな様子で。
艶やかに見詰めるだけではなく。
あの生意気な奴らへと麗しいお嬢さまから淑女、高年層のマダムのお姉さま達に至るまで。
あいつらを凝視する度に黄色い声──声援を送り続ける。