見出し画像

僕と怖いおじさん(芋けんぴ達の独り言) 第62話 怖い顔のおじさんと女子大生(22)

#創作大賞2023
#お仕事小説部門#お仕事 #移動販売・対面販売 #ラブコメ・恋愛 #おじさん #駄菓子・豆菓子・珍味・ドライフルーツ #未亡人・JK少女 #女子大生 #人妻

第62話 怖い顔のおじさんと女子大生(22)

(何で、このお姉さんは、儂の真横に立っちょぉるんじゃ?)と思うぐらいと。

(何か、このお姉さん、儂との距離が妙に近い気がするが? 儂の気のせいじゃろうか?)と。

 家の怖い顔のおじさんは思う程度なのだ。

 でも、家の怖い顔のおじさんの真横で、眼鏡が大変に良く似合う女子大生のお嬢様と。

 彼女のお友達のお嬢様達が。

 家の怖い顔のおじさんの思惑通りに。

『ポリポリ』、

『ムシャ、ムシャ』と。

 うさぎやリス、ハムスター、モルモット達のように可愛く、御人形さんのように食べているから。

「どうじゃ、お姉ちゃん達? 【紫芋けんぴ】も美味しかろう?」と。

 家の怖い顔のおじさんの満身の笑み。

 人によっては『おじさん気持ち悪いけぇ』と悪評のある笑みを浮かべながらの問いかけに対して。

「うん」

「はい」

「ええぇ」と頷き、返事を返し。

「おじさん、沙也ちゃんの言う通りで。この【紫芋けんぴ】は本当に美味しいです」

「おじさん、私も沙也っちの言う通りで。この【紫芋けんぴ】のこと気に入っちゃったよ」

「ああ、おじさん。おじさん、うちも。うちも沙也達と同じで【紫芋けんぴ】の味が気に入っちゃったよ」と。

 女子大生のお嬢様達……。

 そう、俺【紫芋けんぴ】の新しいマドンナ様……。

 眼鏡の大変に良く似合う、妄想力の方が大変に激しい【ヲタク】なお嬢様──。

【沙也さん】のお友達が、キャキャ、ワイワイと可愛く、甲高い声と。

 俺【紫芋けんぴ】に対して黄色い声援……エールと言う奴を送り、喧騒してくれるから。

「何だ?」

「何事だ?」

「何で、あの売り場には、若い綺麗なお姉さん達が沢山居て、喧騒しているのだ?」と。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?