銀誕絵ざっくりメイキング
今回の銀誕絵の過程が当社比割と残ってたので雑目の備忘録として残しておきます。
あんまり参考にはならないかもしれませんが、良ければ暇潰しにでもどうぞ🙆♀️
1.構図決め
思いついた構図を忘れないうちに描き留めておきます。自分さえ分かればいいのでぐちゃぐちゃです。
今回ホントに時間無くて最後まで悩んだんですが、結局一番時間がかかる且つ面倒くさい構図に決まりました。絵描きは皆Mです。
2.3D素材を使ってパース定規を用意する
構図に合わせてクリスタの3D人形と素材を置いていきます。
私はパースが分からんド素人なので、こういうお助けアイテムはフル活用していきます。
今回の構図は特に俯瞰だわパース急だわで手に負えないのでめちゃくちゃ助かりました。
新八くんの位置が決まってないので人形配置してないですね。後ろの方はまだ練り中です。
3.ラフ描き
2で作ったパースに合わせてラフを描いていきます。全体のバランスが見たいので顔とか細かい所は描かずに大まかな形だけ取ります。
新八くんは定春と一緒にかなり後ろの方にいますね。配置がモブすぎるのでダメです。
4.下描き
ラフに合わせて下描きしていきます。2枚あるのは途中版とほぼ完成版が残ってたので勿体ないしどっちも貼っとこの精神で特に意味はありません。
ここで顔つきや細かい所を最終決定します。
後々の色塗りの補助の為に服のシワもざっと描いておきます。
新八くんの位置がようやく決まりました。最初と比べるとだいぶ処遇が改善されてます。でも首チョンパで顔が映らないのがすごい気になっててまだ若干悩んでます。
5.線画
下描きをなぞって線画を描いていきます。今回はガッツリ塗り込むつもりなので、髪や服のシワは塗り段階で描きます。
手前と奥のケーキは素材です。特に手前のケーキはイラスト素材なのでほぼそのまま使わせてもらってます。
クリスタアセットには何でも揃ってて神なんだ…。
使用ペン:カラーイラスト用線画ペン(URL)
最近カラー絵の線画は大体これで描いてます。ふわっとしたペンなら割と何でもいいと思う。
6.パーツごとに色分け
全行程の中で一番虚無の時間です。塗り潰しツールを使い各パーツごとに無心で色分けしていきます。
色選びもテキトーです。後で全部調整するので問題ナシ。言うことも特にナシ。
7.ライティング決め
色分けが終わったら一旦モノクロにしてライティングを考えます。
多分全行程の中で一、二を争うくらい大事な作業です。光源の場所だけで絵の雰囲気がガラッと変わります。
影の入れ方については、正しさを追うよりは自分がその絵の中で目立たせたい箇所を意識すると上手くいく気がします。
今回は社長机の後ろにある窓から強めの日光が入ってる設定で逆光にしました。銀時の顔に濃いめの影を落としてオシャレになるように祈りを捧げます。
8.色塗り(人体)
ここからようやくゴリゴリ塗り込みタイムです。楽しいけど銀誕当日まで時間が無いから苦しみと焦りも同時に感じてます。
それ故に過程がほぼ残ってません。保存データ探したら上記しか無かった。マジ?メイキングってココがメインみたいなとこあるのに??
流石に申し訳ないので完成データからスクショ持ってきてざっくり説明しときます。
私はなんちゃってグリザイユで色塗りをしていて、
①モノクロで塗りたいだけ塗る
②イイ感じにコントラストが出るようにレベル補正とかトーンカーブいじって調整する
③グラデーションマップを適切なレイヤーモード(通常とかカラー比較明とかカラーとか)で乗せて完成
といった手順で各パーツごとに塗ってます。
私は色彩センスが壊滅的に無いので、色を選びながら塗るとガクンと作業スピードが落ちてしまいます。色選びに気を取られて迷走しちゃうんですね。
でもこの方法なら後から色を載せるので気が散らないし調整も楽です。
クリスタアセットに行けば神々が施してくれたオシャンティーなグラデーションマップが狂うほどあるので、自分が好きだなと思うものをダウンロードして使ってみるといいかもしれません。
塗りペン:ぬる水ブラシ(URL)
ほぼこれ一本で塗ってます。
9.色塗り(背景)
人体をほぼ塗り終えたら次は背景です。
といっても私は背景描くの好きじゃないし、今回のメインは銀時なので人体ほど塗り込みません。デフォルトのエアブラシやぼやっとしたスプレーブラシで影をつけていきます。
机の上の窓の光はアドリブで、机全体が同じ色で面の区別がつきづらいなと思ったので上面を無理やり明るくしました。
ケーキや神楽ちゃんにも光が当たってイイ感じになったと思います。
木目ブラシを使って机や柱や木刀に木目もつけます。レイヤーモードソフトライトで載せるとイイ感じになってくれました。
10.小物追加や色味調整
ここまで来たらほぼ勝ち確です。全体を見て足りない部分や色味を調整していきます。
今回は机の上が思いのほか広くて寂しかったのでぱちぐら用の取り分け皿と、よくある輪っか飾りを追加しました。
また、新八の首チョンパがどうしても気になってたのでフキダシで表情が見えるようにデフォルメっぽい顔面も足します。
色味に関しては、後ろ側全体にうすく青をのせることでココは後ろですよ〜という意思表示をします。
あと見慣れすぎて忘れてたホールケーキも描きます。3D素材を隠すように上から塗って絵に馴染ませたらOKです。
11.仕上げて完成
最後にエアブラシで光やキラキラを足して完成です。
絵の右下辺りに若干強めの光を加算(発光)レイヤーで足し、左下辺りと銀時の足元辺りに深めの青だか緑だかを乗算レイヤーで足して明暗を強めます。
右側辺りにキラキラをまぶしてオシャレになれと祈り、見えづらい(というか見えない)ですが埃(強い光を当てた時に空気中に舞ってるアレ)を足して空気感や情報量を少しでも増やします。
最後にザラザラとしたテクスチャを重ねたり色収差かけたりして、オシャンティーになれと気の済むまで念を込めたら完成です。
12.総括・意識したこと
今回意識したのはとにかく「坂田銀時がメイン」である事と、メインを起点にした視線誘導です。
パッと絵を見た時に一番最初に銀時の顔が目に入るように置き、その後時計回りでケーキ、木刀周り、ぱちぐらへと流れるように視線を移し最終的に全部見てもらえるように出来たらなという意図で各々配置しました。
ギリギリまで新八の配置に迷ってたのはこの為です。ぱちぐらをセットで目に入れたいので神楽ちゃんの近くに配置したいけど、顔が映らなくてどないしよう…といった感じで、最終的に苦肉の策でフキダシつけることになりました。初期段階でもっとカメラの位置考えるべきだったかも。
最初に言った通り私はパースが分かってないので、とにかく背景も角度のついた絵も苦手です。出来ることなら描きたくない。
にも関わらず、銀誕は今のところほぼ毎年背景付きの角度のついた絵を描いてます。
我ながらマゾいなとは思うんですが、個人的に銀誕は年に一回の腕試しというか。一年で培ったものを全部詰めて全力の絵を描こうをテーマにしてるので、自分なりの全力が苦手の克服になるのかもしれません。
あと坂田銀時だからってのもあるんですよね。銀時の誕生日なんて絶対色んな人におめでとうって声かけられるしぱちぐら2人がお祝いするじゃん?
そんな事考えたら周りに人配置したくなるし、人配置したら背景も必要になってくるしで自然と手間のかかる構図になりがちです。好きになった男の人望が厚くて嬉しいよ俺は…👼
以上、2024年度版坂田銀時誕生日絵のメイキングでした。
細かい塗り方やtipsというよりは全体的な流れを解説した形なので、ココもっと詳しく知りたいよ!って箇所があれば個別で訊いてください。
最後まで見てくださって感謝🙏
改めて誕生日おめでとう銀時🥳来年も再来年も変わらずお祝い出来るといいな!