冨安四発太鼓に想いを馳せる
※自己満記録noteのため、ネタ見てないと一切分からないかと思います。
※思いの丈を勢いで書いたのであまり文章が整理されてません
お笑いが昔から好きだ。
小学生の頃はエンタの神様、爆笑レッドカーペット、爆笑レッドシアター、LIFEは毎週見ていたし、
M-1、キングオブコント、R-1も物心ついた時から全部見てきた。(大体横には父親がいた)
ダウンタウン支持派の我が家では、リンカーンやダウンタウンDXもよく流れていた。
ガキ使の笑ってはいけない、あらびき団、ごっつええ感じに関しては、
家族旅行の度に車で初期からのDVDを流して、
飽きもせずに同じ箇所でゲラゲラ笑ってた記憶がある。
お笑いの中でも特に好きなジャンルは「漫才」
喋り1本で人を笑顔に、幸せな気持ちにさせる職業って本当にかっこいいな!と思う。
ちなみに私は漫才の中でも王道スタイルが1番好きで、M-1だと2005年のブラマヨ、2006年のチュートリアルあたりのネタが好き。
ちなみにコントだと、東京03とかもめんたるが好き。
幼少期から王道スタイルのお笑いをずっと好んできた私が、2024年キングオブコントダンビラムーチョの「冨安四発太鼓」というネタで本当に度肝を抜かれたのでここに記録したい。
正直、ダンビラムーチョというお笑い芸人がどうして世間から評価されているのか、今まで全く理解ができなかった。
ダンビラムーチョやキュウ、あとからあげ4をやっていたあたりのさや香を好きな人は、
「高度なお笑いを分かっている自分は、高尚でハイセンスな人間である」と思っていそうだ、という偏見を持っていた。
ただこの冨安四発太鼓というネタによって、
私の25年間で培われたお笑い観が大きく変化し、こんな楽しみ方があるんだ!と衝撃を受けた。
このネタの革命的なところ、というか、ダンビラムーチョというコンビの凄さを一言で言うなら、「時間が経てば経つほど味がするネタを書く」というところだと思う。
冨安四発太鼓は初めて見た時から面白くて感動したけど、
他の人の感想を見たりnoteの解説を読んだりすると、かなり細かいところまでキャラ設定されているのが分かる。
だから「もう一度見よう…あ、ほんとだここでこんなこと言ってたんだ!オモロ!!」でもう一度笑える。
あれをネタ作りの段階で計算してやっているとしたらかなり凄い。ちょっとミステリー作家のようだ。
まるで小説を読んでるかのような気持ちになるネタは初めて。しかもたった5分間で。
冨安四発太鼓に関してはそもそも、
「BGMの鳴る間、太鼓を4発だけ叩く儀式を将来保存していこうとしている変な格好のおっさん」という大原の意味のわからない設定がまず面白い。普段何食ってどうやって思いつくん。(笑)
保存協会としてちゃんと歴史を継承していくために手作りの紙芝居を用意しているところも、
若者に受け入れられるために「千本桜」という若者ウケ曲もちゃんと用意してるところも、
設定自体はありえないはずなのに
「ほんとにこういうおっちゃん居そうやな」とこういう細かいところからリアルに思わせていて、なんと味わい深いことだろう。。
千本桜がしげおのチープな録音で流れてるのも、やたらリアルで面白い。
あと、この手のキャラが下の人にめっちゃ厳しいのも解釈一致。(笑)職人気質なんよ、冨安四発太鼓という訳の分からない伝統行事だけど(笑)
そしてかなりトンデモ設定なネタではあるけど、ちゃんと曲のBGMが変わる毎に色んな角度からのアプローチがあり、
大原だけじゃなくフニャオも後半しっかり暴走し、ネタの展開にちゃんと変化があるところはさすがM-1準決常連者だなと改めて思った。
あと好きなところ。
ちょっとした一言が面白い。
「やじゃないよ、地元のリンゴなんだから。」
めっちゃ面白い。なんだそれ笑
血湧き肉躍る、とかの急な文学的フレーズも面白い。
あとは大原演じるキャラが可愛いくてどこか憎めない。
伝統を守ろうとする自分と、自由を求めている自分…この狭間で迷っている竹内しげお。
ネタの世界観に吸い込まれてああ、竹内しげお…頑張って…と思う一方、「いやだからそもそもなんなんだよ冨安四発太鼓って!」というセルフツッコミがあとあと襲ってくるのが楽しい。
バカバカしいんだけど、奥行きがあるネタとでも言おうか。
ダンビラムーチョは、正直賞レース向きでは無いんじゃないかなと思う。
爆発力があると言うよりはじわじわと(……そういえばあれなんだったんだ?)でくすくすと笑える感じ。
冨安四発太鼓はダンビラの中ではわかりやすい方だけど、それでも大衆受けするようなネタではないかなと思う。
でもあのネタが流れてから、X上の他の人の感想で「こういうところが面白いと思った」という感想の幅広さに衝撃を受けた。
5分間でこんなに人によって面白いポイントを沢山作れるんだ!!すげえ!!
昔は「お笑いなんて脳を空っぽにして感覚で見るもんだ!」と思っていたけど、
ダンビラムーチョに出会ってからは
より面白いと感じられるために、
お笑いだけど小説を読むように、「もっとキャラのことを理解しよう」という意識と、
「こちらからも面白いポイントを捕まえに行くぞ!」という意識に変わった。
この視点を持てたのは自分の中でかなり大きい変化。。
昔から変わらないのは、
私にとってお笑いは「処方箋の要らないお薬」のようなもの
疲れた時にテレビ(今はYouTubeも多い)で笑って気持ちを発散させるというストレス解消方法が自分に合っているな〜とすごく思う。
芸人という職業は、人間がいる以上AIには絶対取られないだろうな。かっけえよなー、、、。
これからも色んなお笑いを色んな見方考え方で楽しんで笑顔になりたい!
一生の娯楽だ、末永くよろしくね。