Chet Baker / Silent Nights

スポーツと言っても色んな競技があるように、ジャズと言っても様々なスタイルがある。

では何を持って『ジャズ』というのか?
それについても様々な見解があるだろうが、短くてもソロを取ること、つまりスタンドプレーのアドリブ演奏を含むことが個人的には一つの特徴ではないかと思う。

その話はまた別の機会に置いといて、最初にご紹介するのはチェット・ベイカーのサイレントナイツという、クラシックなクリスマスソングのアルバム。

まずはどうぞ、お聴きください。

誰もが一度は聞き覚えのある曲ばかりではなかろうか。

まぁ、USJだって11月から正月明けまでクリスマスイベントやっているのだから、もはや1年の内、2〜3ヶ月はクリスマスソングを聴いても何ら問題ないだろう……知らんけど(笑)

チェット・ベイカーはWest Coast系のジャズ、つまりはアメリカ西海岸の、どちらかというと白人主体の音楽性が特徴的で甘い歌声によって人気を博した。『Chet Baker Sings』というのが彼の代表的なアルバムではあるが、サイレントナイツでは全く歌わずにトランペットだけで演じきっている。

最初にこのアルバムを聴いた時、「何故歌わないだ……歌ってたらもっと売れるのに」と思った。彼のトランペットより、歌のファンが圧倒的に多いので、同じように感じた人も少なくない筈だ。

嘘か本当か分からないが、Amazonのレビューに、レコーディング前 "It can be jazz but it has to be reverent (ジャズである以前に敬虔な作品でなければならない)" と言った、と書かれている。

彼がクリスチャンだったかどうかは調べても分からなかったが、歌うことが「敬虔でない」と感じていたのなら、それは面白い見解ではなかろうか?

レコーディングは1986年、2年後の1988年にアムステルダムで窓から転落し、その生涯を終えた。


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